スポーティングニュース選出のナ・リーグ新人王はドジャースのベリンジャー

Jason Foster

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スポーティングニュースはドジャーズの一塁手コディ・ベリンジャーを2017年ナショナル・リーグの新人王として選出した。これは、102人の同リーグのプレーヤーによって選ばれるもので、スポーティングニュースは1946年以降、このアワードを発表している。

2017のシーズンインを前にして、「コディ・ベリンジャーのシーズンがやってきた」と思った人間は正直いないだろう。それを想像するのが難しかったのは事実である。

彼自身のチームの人間でさえそうだった。

ベリンジャー、年齢22歳。4月下旬までメジャーリーガーの座には手が届いていなかったどころか、そのお呼びがかかるまでは、フルタイムの仕事の確保さえできていなかったのである。そのとき、ドジャーズはジョック・ペダーソン、フランクリン・グティエレス、ローガン・フォーサイスら、故障した選手たちの復帰を待っていた。監督のデイブ・ロバーツはそのとき、たとえベリンジャーがそこそこのプレーをしたところで、チームに長くはとどまらないだろうと、言っていた。

しかし、そこでなんとベリンジャーは無視できないレベルの活躍を見せることになる。

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ベリンジャーは実際に長期間、そこにとどまることになった。一気にナ・リーグのルーキーの中でもトップに躍り出たかと思えば、オールスター選出の栄誉も手に入れ、他を凌駕するレベルにまで上り詰めてしまった。10月1日にシーズンが落ち着いたとき、ベリンジャーは39本というチームの新人記録を塗り替えたホームラン数、97打点、そして.581という長打率(これもまた新人記録)でドジャーズをポストシーズンに導いていた。彼の39本塁打は、リーグにおいてマイアミ・マーリンズのジャンカルロ・スタントンの59本に次ぐ記録なのである。

このパフォーマンスがあれば、ベリンジャーがナ・リーグのプレーヤーたちによるスポーティングニュース、同リーグ新人王に選ばれたことは当然だといえる。これでドジャーズは2016年に同賞を獲得した遊撃手コリー・シーガーに続き2年連続でこの栄誉を獲得したことになる。

「一年を通してずっとみんなが、ことはそんなに簡単ではないと忠告してくれた。“言うことを聞け、簡単じゃないんだ”って」と、ベリンジャーはスポーティングニュースに答えている。「取り組んできたことはたくさんある。そしてそれがうまくいったならば、できるだけその状態を続けようとしてきたんだ」 

ベリンジャーは好調の波に乗り続けたが、それは彼個人だけではなかった。ドジャーズもまた、波に乗ったのだ。

ドジャーズはベリンジャーのデビューまで、9勝11敗だった。しかし、彼のデビュー以降の101戦を78勝23敗として、ナ・リーグ西地区をトップで乗り切ったのだ。これは、決して偶然の一致ではない。

「若いプレーヤーがチャンピオンシップの行方を左右することは、確かにある。ディフェンスにおいてもだが、より明らかなのはバッターボックスでのパフォーマンスだろう。彼の活躍は、われわれの予想を軽く越えたレベルだ」と、ロバーツは6月にオレンジカウンティ・レジスターに語っている。「おそろしいくらいだよ。彼がもっと伸びるということはわかっていた。だが、彼はその期待以上に成長し続けたんだ」

単にスコアボードに得点を加える以上のものを、ベリンジャーの熱いバットはチームにもたらしてきた。バット自体がある役割を演じてきたこともある。

「彼のバットは、かなり良い感じなんだ。だからぼくも彼のバットを使わせてもらっているんだよ」とジャスティン・ターナーは絶好調だった6月に明かしている。「まだしばらく彼のバットを使い続けるつもりだよ」と。

 

ベリンジャーはレギュラーシーズンの成功をポストシーズンでも続けている。序盤はもたついたものの、長打率.545、ホームラン2本を、ナ・リーグ地区シリーズと優勝決定シリーズで放った。この世界の大舞台において、彼は若く経験不足であることは事実だが、重圧に押しつぶされることもなかったのである。

「コディ自身がそれを乗り越えた。それを克服するDNAを持っているんだろう」と、ロバーツはロサンゼルス・デイリーニュースに話している。「彼自身、ここにいるべき人間だということがわかっている。こういう舞台で活躍できる才能を持っているんだ」

2017年シーズンにそうした活躍を見たわれわれは、いまやもうそれを疑うこともない。

昨シーズンのシーガーの受賞以前に、スポーティングニュースの新人王に選出されたドジャーズのルーキーは、ジャッキー・ロビンソン(1947年)、ドン・ニューカム(1949年)、ジョー・ブラック(1952年)、ジム・ギリアム(1953年)、フランク・ハワード(1960年)、ドン・サットン(1966年)、リック・サトクリフ(1979年)、フェルナンド・バレンズエラ(1981年)、ティム・ベルチャー(1988年)、エリック・カロス(1992年)、マイク・ピアッツァ(1993年)、ラウル・モンデシー(1994年)と野茂英雄(1995年)がいる。

投票結果

1. コーディ・ベリンガー、ロサンジェルス・ドジャーズ:97票
2. ジョシュ・ベル、ピッツバーグ・パイレーツ:2票
3. ポール・ディヨング、セントルイス・カージナルス:2票
4. イアン・ハップ、シカゴ・カブス:1票

今週のスポーティング・ニュース・アワード予定

月曜:新人王
火曜:年間最優秀カムバック選手と年間最優秀監督
水曜:両リーグオールスター・チーム
木曜:年間最優秀選手

原文:Dodgers' Cody Bellinger wins Sporting News NL Rookie of the Year

Jason Foster

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Jason Foster joined The Sporting News in 2015 after stops at various news outlets where he held a variety of reporting and editing roles and covered just about every topic imaginable. He is a member of the Baseball Writers’ Association of America and a 1998 graduate of Appalachian State University.