スキャンダルに揺れるブレーブス、求められるのはファンへのメッセージ(前編)

Jason Foster

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アトランタ・ブレーブスは大丈夫だ。フロントの不正行為に対する処分で13名もの有望な選手を失っても、彼らは大丈夫だろう。

理由は明白だ。

1.)これらの選手たちは有望なのであって、MLBでの成功が保証されているわけではない。あるいは、MLBの舞台に立てるかも保証されていない。

2.)ブレーブスにはまだ充実したファームシステムがある。

3.)ライバルがチームづくりの土台にすることもできるような実績あるタレントがすでにいる。つまり、その意味で、ファンがチームの将来についてパニックに陥る必要はない。

おそらくは矛盾するが、ブレーブスはここからのオフシーズンを本当に良いものとする必要がある。2018年シーズンを前にファンの熱気が冷めないようにするためだ。そうなる可能性もあるとだけ考えてはいけない。ファンは再びポストシーズンで活躍すると約束されていただけになおさらだ。

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21日はブレーブスの歴史において最悪の一日となった。外国人選手獲得の規則違反で、有望な13選手を失い、元GMのジョン・コッポレラは永久追放された。1988年から90年にかけて以来となる3年連続の90敗以上を記録し、2年前にフロントがファンに二度と100敗に近づかないようにすると約束していたブレーブスでの出来事だ。しかも、16年連続でプレイオフでのシリーズ勝利も果たせていない。だからこそ、残りのオフシーズンはブレーブスにとってさらに重要なものとなる。

ファンに対する影響を軽んじるのは軽率だ。1990年代に成功したからというだけで、ファンが去ることはないと考えるのも、同様に軽率と言えるだろう。あの1990年代の成功は、とてつもなく昔のことだ。おそらく、ブレーブス内部での認識以上に昔の出来事なのである。実際、前例がなかった14年連続の見事な快進撃も、ブレーブスファンの多くはその大半を知らない。まだ生まれていなかったからだ。よって、ノスタルジーを頼りに、ゆっくり座ってテレビを見るなど短絡的すぎる。

それが、ブレーブスの新GMアレックス・アンソポロスが2018年に向けて直面している唯一無二の挑戦だ。誰に聞いても、彼はブレーブスをブレーブスが望む場所に連れていくのに最適の人材だという。クリエイティブかつアグレッシブで、チームを良くするためにアッと言わせることも辞さない人物として知られている。ブレーブスにポジティブな動きが必要なのは確かだ。

だからといって、アンソポロスが焦って動かなければいけないというわけではない。ただ、ファンは彼の体制で勝つ準備ができるという証拠を望むだろう。アンソポロスは大きな動きをする前に、一定の時間をかけてチームを知ると述べた。それはもちろん賢明だが、処分を受け、予定を早めていくのには慎重すぎるかもしれない。

ブレーブスが真剣にジャンカルロ・スタントンや大谷翔平の獲得に向けて動くことはない。だが、おそらくはクリス・アーチャーやジョシュ・ドナルドソンといった選手たちに努めるなど、彼らはオフシーズンに大きな話題を必要としている。ファンに向け、ファン同様にフィールドの中でも外でも負けることにうんざりしていると伝えるために。

後編につづく)

Jason Foster

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Jason Foster joined The Sporting News in 2015 after stops at various news outlets where he held a variety of reporting and editing roles and covered just about every topic imaginable. He is a member of the Baseball Writers’ Association of America and a 1998 graduate of Appalachian State University.