12億ドルを投じて球団を買収してからまだ2カ月も経っていない。だが、元ニューヨーク・ヤンキース主将デレク・ジーターが率いるマイアミ・マーリンズの新経営陣が、新たな巨額資金の注入を目指しているという。『FanRag Sports』がメールで得た情報として22日に報じた。
これによると、2017年11月付で「極秘」とされた「Project Citrus」という名のプレゼンテーションが「富裕層」に提示され、マーリンズへの投資に対する期待が示されている。
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『FanRag Sports』のジョン・ヘイマン記者は、メールを受け取った匿名の2名からの情報として、マーリンズがさらなる投資家から2億5000万ドルを集めることを望んでいると報じた。ただし、正確な金額は記載されていない。
富豪のブルース・シャーマンが共同オーナーのマーリンズだが、厄介な財政状況であることから投資家を探しているのではないかと『FanRag』は報じている。
「新経営陣が買収のクロージングからこれほど早くに巨額資金を求めるのは非常に珍しいとみる向きもあるが、スティーブ・バルマーのようにあまり知られていない人物が含まれていること(NBAロサンゼルス・クリッパーズのオーナーの資産は250億ドルとされる)、マーリンズが事前に明かした損失が6000万ドルと増えていること、今後も直近は損失が見込まれることを考えれば、堅実な一手となるかもしれない。メイン投資家であるシャーマンは4億ドル近くの私費を投じたとみられ、(買収が成立してからも)彼がそれに耐えられるのは明らかだが、新たな富裕層の投資家が加われればより安心できるだろう」
現在チームづくりの最中にあるマーリンズの人件費は1億1500万ドル。MLB最少の経常収入で支えられる額を大きく上回っている。
経営陣は投資家に、ジャンカルロ・スタントンやディー・ゴードンといったスターのトレードによる人件費削減や、スタジアムのネーミングライツ、広告・スポンサー契約、スタジアムでのコンサート、地域スポーツネットワークの大型契約などの新たな収入源確保などを売り込むことになる。
だが、買い占めては売り飛ばすメンタリティーを繰り返し、何度もファンを傷つけたマーリンズだけに、新経営陣がビジョンを受け入れてもらい、それを自らの収入で証明するのが最も重要となる。
『FanRag Sports』が報じた「Project Citrus」は、こちらから。
原文:Marlins owners looking for cash infusion only months after closing $1.2B purchase
翻訳:Hiroaki Nakamura