カブス&レッドソックス、2018年注目の若手選手は誰?(前編)

Jared Wyllys

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シカゴ・カブスのリリーフ投手、ディロン・メイプルスは、コマンド能力を上げれば、ナショナル・リーグを明るく照らす存在となるに違いない。ボストン・レッドソックスの三塁手、ラファエル・デバースは、危なっかしい守備を大目に見れば、攻撃面でチームの大きな支えとなるだろう。

両者を詳しく見てみよう。

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シカゴ・カブス:ディロン・メイプルス リリーフ投手
2017年成績:投球回数5.1/被安打6/自責点6/与四球6/奪三振11/防御率10.13

2016年6月下旬、メイプルスはA+のマートルビーチ・ペリカンズからミッドウェストリーグのサウスベンド・カブスへ降格させられた。当時すでに入団4年目を迎えていた彼だが、コマンド能力に問題を抱えているせいで、永遠にマイナー生活を続けるように思われた。しかし、その一年後の昨年9月、メイプルスはカブス傘下の3チームを経て、拡大ロースター40人枠のメンバーとしてメジャーに招集された。慎重な投球をした彼だが、登板した6試合ですぐに長所と短所の両方を見せる結果となった。

メイプルスは、球界一にも成り得るスライダーを持っている。上記の数試合での奪三振率が20パーセント近く、11打席で三振を奪った(しかもそのうち10打席はスライダーで決めた)からだけではなく、彼の特性を分かりやすく見せてくれる球種だというのがその理由だ。一方、メイプルスにとって最大の課題となるのは、依然として仕上がることのないそのコマンド能力だ。2017年、彼はマイナーでの戦いを通して急成長を果たし、メジャーでリグリー・フィールドのマウンドに立つまでは、防御率を2.84としていた。しかし今、メジャーの強打者たちを前に足踏みをしている。許したヒットの7割は長打という厳しい結果だ。

活躍が見込めるワケ:いくつかの深刻な不安材料はあるものの、カブスのブルペンに入るだけのポテンシャルを備えていることは明らかだ。メイプルスが9月に奪ったアウトのうち、41パーセント近くは三振で奪ったものだ。この割合は、去年のマイナーでの数値よりもわずかに高く、たとえこの好調を維持できなくても、彼は多くの打者から三振を奪えるだろう。彼のストレートは平均時速157キロメートルを誇るが、コマンド能力に苦戦した際は、速球は封印したほうが良いだろう。

もし彼のスライダーに更なる磨きがかかれば、球界でもトップの投手となることができるだろう。彼のスライダーの平均回転数は、リーグ平均を毎分400回転以上も上回っており、真横に18センチ近くも変化する。ちなみに、全く同じ条件ではないが、2015年にサイ・ヤング賞を受賞した全盛期のジェイク・アリエータでも、この数値の半分ほどだ。

メイプルスは非常に波の激しい選手であり、次のポストシーズンでも最もリスクの高い選択となるだろう。しかし、そのスライダーは怪物級だ。もし、昨年のマイナー時代のようにコマンド能力も安定させることができれば、ジョー・マドン監督のお眼鏡にかなうことも間違いないだろう。

後編へ続く)

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