エンゼルスはFAになる大谷翔平を引き留められるのか? 同僚トラウトに危機感「今年こそは勝負の年」

Nick Brinkerhoff

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大谷翔平を巡る大騒ぎはすでに始まっている。この球界きってのスーパースターがフリーエージェントになる日が近づいていることが、昨シーズンからロサンゼルス・エンゼルスに関する最大の話題になっているのだ。

春季キャンプが始まっているが、チームはすでに大谷についての質問に答え始めている。そしてあのスーパースター外野手も重大な危機感をあらわにした。

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「今年こそは勝負の年だ」とマイク・トラウトはニューヨーク・ポスト紙のジョン・ヘイマン記者に言った

トラウトはあの日本人二刀流スーパースターをエンゼルスに引き留めることについて語っているのだ。

「もし(大谷)翔平をチームに残したいのなら、我々は勝って、プレーオフに進まなくてはいけない。そうなったら、翔平も少し考えてくれるだろう」とトラウトは言った。

それはエンゼルスが8年連続でプレーオフを逃し続けた不名誉な記録を止めることを意味する。2014年にディビジョンシリーズでカンザスシティ・ロイヤルズに1勝もできずに敗退したことを遠い記憶だとするならば、2009年にチームが最後にプレーオフで勝利を挙げたことはまるで歴史上の出来事のようだ。

その頃はブラディミール・ゲレーロ(父の方だ)が指名打者としてエンゼルス打線の中軸を担っていた。トリー・ハンターがセンターを守っていた。後にそのポジションを奪うことになるトラウトは18歳の少年でしかなかった。ジェレッド・ウィーバーが投手陣の中心だった。オバマ大統領が誕生したばかりだった。この14年で世界は大きく変わったのだ。

エンゼルスはこれまでにもプレーオフ進出に視野に入れたチーム作りを試みてはきた。アルバート・プホルスやアンソニー・レンドンのようなフリーエージェントの大物たちに大金を積み込んできた。同地域にあるロサンゼルス・ドジャースの後に続くチームとして、エンゼルスはその社会的役割を完璧に担ってきた。ただ、それでは足りないのだ。

ライバルチームの経営陣たちはエンゼルスが大谷を引き留めることはできないと見ており、ニューヨーク・メッツやドジャースなどは次のオフシーズンで大谷を獲得するチャンスを虎視眈々と狙っている。

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エンゼルスの補強状況、主力の健康問題

エンゼルスは長い間トラウトと大谷の2人に頼り切ってきた。このオフシーズンではその偏ったバランスを是正するための補強ができているだろうか。ハンター・レンフロー、ブランドン・ドルーリー、そしてジオバニー・ウルシェラの加入はその意味合いにおいて有効なはずだ。ドジャースから移籍してきたタイラー・アンダーソンは先発投手ローテーションの1番手にもなれる。こうした動きはトラウトを楽観的にさせている。いつものように、ではあるのだが。

「良かったと思うよ。(ペリー・ミナシアンGMは)頑張って、大物選手たちを獲得したし、チームの穴も埋めることができた。良いオフシーズンだったことは間違いない。楽しい1年になるはずだ」とトラウトは言った。

どのチームもそうだが、エンゼルスにとっては健康問題がまたしてもシーズンを占うカギになる。レンドンは3年前にエンゼルスへ移籍してきて以来、1シーズンに58試合より多く出場したことがない。その前の4シーズンはワシントン・ナショナルズの主砲としてフルに出場していたにもかかわらずだ。

31歳のトラウトは背中にトラブルを抱えてきた。しかし、今はそれを否定する。「今の調子はすごく良いよ。もちろん、あちこちに痛いところや張っているところはある。20歳の頃のようにはいかない。その代わり、今はトレーニングルームもあるし、治療も受けられる。背中は大丈夫だ。以前は確かに大問題だったけど、もう終わったことだ」とトラウトはニューヨーク・ポスト紙に言った。

エンゼルスの選手たちは健康を維持しない限り、勝利はおぼつかないうえ、大谷を引き留めることはできない。過去2年間で大谷は195打点と80本塁打を記録し、アメリカン・リーグMVPと次点候補まで経歴に加えた。オールスターに2回選出され、2018年はアメリカン・リーグ新人王に輝いた。投手としての存在感も高まっている。2022年は166イニングを投げ、15勝9敗、防御率2.33、そして奪三振数219の成績を残した。そしてサイヤング賞投票でアメリカン・リーグ第4位に入った。

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激戦区のア・リーグ西地区

今シーズンもエンゼルスがプレーオフに進出することは容易ではない。アメリカン・リーグ西地区は激戦区になっているからだ。前年のワールドシリーズを制したヒューストン・アストロズは、ここしばらくはその強さを維持するだろう。若い選手で固めたシアトル・マリナーズは2022年に念願のプレーオフ進出をはたした勢いをさらに伸ばしてくるだろう。テキサス・レンジャーズは大型補強を続行し、ジェイコブ・デグロムを先発投手ローテーションに加えた。

日本が生んだ最大のスターをエンゼルスに引き留めることは難行事のようだ。エンゼルスが既定の162試合よりも多い試合を行えるのなら可能性も出てくるが、それはあり得ない以上、ほぼ不可能のようにさえ感じられる。

原文: With Shohei Ohtani free agency looming, Mike Trout says it's now or never for the Angels
翻訳:角谷剛

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Nick Brinkerhoff is a content producer at The Sporting News covering the NFL, NBA and other sports. A proud New Jerseyan, Nick is also a graduate of Rutgers University. He is always in the mood for a good joke, the day’s best bets, or a debate about the mediocrity of the New York sports scene.