イチローの引退、海外の反応まとめ メディアもファンも、強い思い入れ

Sporting News Japan Staff

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ありがとう、イチロー

21日、東京ドームで行われたシアトル・マリナーズ対オークランド・アスレチックスのMLB開幕戦2戦目に出場したイチロー。延長戦後、日付が変わる直前から約1時間半に渡る記者会見を開き、この日をもって現役を引退することを発表した。

最後のゲームを飾った東京ドームは、その勇姿を最後まで見届けようと、終電ぎりぎりの時間まで多くのファンで埋め尽くされていた。

NPBで9年、MLBで19年。その28年の野球キャリアで、日本のみならず世界のヒーローとして多くのファンを魅了し続けたイチロー。海外メディアやSNSも、偉大なるスーパースターの引退には即座に反応している。

CNN』は、“イチロー鈴木が引退。その輝かしいMLBキャリアを感動的なお別れで締めくくった”と題した記事で、その経歴を当日の感動的シーンとともに紹介。

フォーブス』は“偉大な左打者”イチローを2025年に殿堂入りする最有力候補であると改めて断言。

米『スポーティングニュース』の名物野球記者ライアン・フェーガンは、約20年前の2001年、イチローが初めて出場したオールスター戦を観戦したときのことを回顧。その当時感じたスタジアム内の興奮と、今日21日に東京ドームに溢れていたそれは、感情の種類こそ違うものの、ほとんど同じレベルだったと語っている。フェーガン記者は締めの言葉として、「彼は人生をかけて野球を愛し、僕らは20年間、彼のプレーを愛し続けた」と綴っている。

USAトゥデイ』は、“イチローのMLB最後の日 最高の瞬間5選”という記事で、この日多くのファンの涙を誘ったシーンをツイッターの投稿から紹介している。以下がその5本だ。

1.菊池雄星の涙

2.イチローの愛弟子、ディー・ゴードンもしかり

3. ケン・グリフィーJr.とイチローのハグ

この日、かつての同僚であり、イチローが心から慕う盟友グリフィーJr.は始球式を務めるため来日していた。

 4. 雷鳴のような“イチロー”コール

5.  試合後、再びグラウンドへ現れたイチローがファンに贈った“ウィニング・ラン” 

公式SNSの投稿

公式SNSも、イチローに賛辞を送る投稿を展開。「サンキュー、イチロー」としたMLB公式のツイートには、「史上最高の選手の一人。ありがとう」「もし彼がキャリアのすべてをMLBで過ごしていたら、どんなことを成し遂げていただろう」「同じアジア人として、誇りに思います」など、各国からのコメントが相次いでいる。

MLB選手会 

「日本が生んだ偉大なMLB選手へ。ありがとう以外の言葉はありません。10度のオールスター選出、2001年の最優秀新人選手賞とMVP、10度のゴールドグラブ賞、3000本以上の安打(編注:日米通算は4367安打)、リーグ一謙虚で尊敬に値する選手の一人。殿堂入りキャリアに、おめでとうイチロー!」

ニューヨーク・ヤンキース

「おめでとう、イチロー。敬意と喜びを」

ファンの思い出

多くのファンたちも、イチローの引退を惜しみ、賞賛するツイートを多く投稿している。日本国外のファンが発したツイートのうち、ほんの一部をご紹介。

「デトロイトに、私が好きなタイガースを応援しに行ったときのこと。イチローは別のチームにいたのだけれど、私は彼のウォーミングアップから打席に立つまで、皆と一緒になって“イチロー!”と叫んでいました。イチロー、あなたはあらゆる境界を越えたわ」

 「マリナーズの試合で、いつも安定して最高だったイチローを見るっていうのが、叔父との最高の思い出。大好きだった叔父が亡くなるまで、一緒にそうやって時間を過ごしてきたんだ。すばらしい時間と思い出を、ありがとう」

『USAトゥデイ』記者のツイート:

「野球殿堂を5回訪れたイチローは、MLB史上最も多くそこを訪ねたアクティブロースターだ。彼はすべての記念品を野球殿堂に寄付することを約束した」

ファンのツイート:

「僕は社会科見学で生徒たちと一緒に殿堂に行ったのですが、そこでイチローに会いました。2004年、彼が歴代シーズン最多安打数記録を塗り替えた直後です。彼はとても親切で、謙虚でした。バットを持ったマジシャンです。彼がプレーするのを見るのが大好きでした」

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。