セントルイス・カージナルスのアルバート・プホルスは今季、22年のキャリアを終える。MLB史上最高峰の打者として愛されたドミニカ生まれのベテランは、通算700本塁打を間近にしており、その達成の瞬間に注目が集まっている。バリー・ボンズ、ハンク・アーロン、ベーブ・ルースの3人しか成し得ていない大記録を達成できるのか、ジョー・リベラ(Joe Rivera)記者が様々なデータをもとに解析する。
42歳のラストイヤー、700本塁打の偉業達成は間近
Hasta la vista(スペイン語で「また会おうぜ」の意)、アルバート・プホルス。
映画『ターミネーター2』で有名になったこの台詞こそ、「ザ・マシーン」の異名を持つアルバート・プホルスのラストショーに贈るに相応しい言葉はないだろう。ドミニカ共和国出身のプホルスは確実視されている野球殿堂入りへの最終スパートをかけている。
このスラッガーは2022年シーズンをもって、セントルイス・カージナルスでそのキャリアを終えようとしている。そして現在、MLBの歴史で4人目の通算700本塁打という偉業に近づいている。これまでそれを成し得たのはバリー・ボンズ(762本)、ハンク・アーロン(755本)、そしてベーブ・ルース(714本)だけである。
バナナの実のように、本塁打というものは一度にたくさん成ることがある。そしてプホルスは今シーズン最後の1か月で700本に到達する射程距離にある。なにしろ8月22日までの直近7試合で6本の本塁打を打っているのだ。シーズンはあと39試合を残し、プホルスの通算本塁打は現在693本である。
プホルスの輝かしいキャリアは終焉に近づいている。そしてプホルスは最後に爆発しようとしている。あと7本の本塁打。我々が待ち望むのはそれだけだ。以下に詳しく解析してみた。
アルバート・プホルスの打撃成績
8月24日現在、プホルスの通算本塁打は693本だ。カージナルスはレギュラー・シーズンであと39試合を残している。
700本を目指すプホルスの原動力になっているのは、その驚異的な本塁打率である。2022年シーズンここまで、プホルスが1打席で本塁打を打つ確率は6.1%であるし、8月に入ってからはさらに勢いが増した。40打席で7本塁打、実に17.5%である。
プホルスにとって有利な材料がもうひとつある。シーズン終盤、カージナルスは同じナショナル・リーグ中地区に所属するチームとの対戦が多くなることだ(39試合中28試合)。つまり、プホルスは目が慣れた投手たちと相対する機会が多くなる。
アルバート・プホルスの本塁打ペース
プホルスが今シーズン中に通算700本塁打に到達する可能性は十分にある。
8月23日のシカゴ・カブスとのシリーズを前にした時点で、プホルスが今シーズンの残りをここまでと同じペースで出場すると仮定してみると、700本塁打に到達する確率は9.1%である。700本塁打ちょうどになる確率は4.9%だ。
もしプホルスがカージナルスの残り試合すべてに出場するのであれば、700本塁打に到達する確率は41.6%にまで跳ね上がる。その場合、700本塁打ちょうどになる確率は14.2%だ。
*プホルスが2022年シーズンの残り全試合出場すると仮定した場合のシミュレーション
この記事は、エドワード・ステラン(Edward Sutelan)記者の協力を得た。
原文: Albert Pujols home run tracker: Cardinals slugger could finish career with 700 home runs at current pace
翻訳:角谷剛
編集:スポーティングニュース日本版編集部
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