野球シーズン終了後の重要な賞に関して、一つ留意すべきことをお伝えしよう。
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公式な各賞(MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督賞)は全米野球記者協会の30人のメンバーによって投票される。それだけだ。何千人もの人々が意見を言うが、アメリカン・リーグのMVPを誰が獲得するかを決めるのは、わずか30人なのだ。
そして、どのように投票すべきかということに関して厳格な指針はない。投票者が特定の数字や要素をより重視しなくてはいけないなどとはどこにも書いていないのだ。30人の投票者の自身の価値判断に委ねられているのだ。そして、それら30人の意見が、その他大勢の考えから外れていることも十分あり得るのだ。
そのことを念頭に置きながら、ア・リーグのMVP投票でトップ5の得票を獲得できそうな選手たちを見ていこう。
※成績は原文公開日の9月25日時点
本命
ムーキー・ベッツ(外野手、ボストン・レッドソックス)
1位票はマイク・トラウトとのマッチレースになることはほぼ確実で、細かい点まで議論されることになるはずだ。ベッツの今シーズンにおける欠点を見つけるのは難しい。彼は打率.343、32本塁打、29盗塁、bWARは10.7、OPSは1.073をマーク。得点圏に走者がいる時のOPSは1.210に跳ね上がる。ツーアウトだと1.216だ。ツーアウトで得点圏に走者がいる時だと1.571だ。彼は本拠地フェンウェイパークで打つことが大好きだが、アウェーでも打率.331、OPSは1.045をマークしている。
彼は走塁と守備も抜群だ。ベッツは、球界最高のチームで、すばらしいシーズンを送るすばらしい選手なのだ。そして、今年も残念な結果に終わったエンジェルス(もちろん、エンジェルスの不振はトラウトのプレーとは関係ないが)でプレーするトラウトよりも、“優勝争いのライバルとの重要な試合をより多くプレーしている”ことがベッツにとってトラウトより優位な要素になることは想像に難くない。私は、これが要素になるべきとは(更にはなるとも)言っていないが、考慮の対象にはなる。
マイク・トラウト(外野手、ロサンゼルス・エンジェルス)
トラウトはキャリア3回目となるbWARが10以上でシーズンを終えそうだ(25日朝の時点で9.9)。そして、彼にとって2回目のことだが、WARが二桁ながらMVP投票では2位に終わるかもしれない。それは、もちろん、とんでもないことだ。しかし、ベッツのすばらしいシーズンについては既に話したし、トラウトが初めて10以上のbWARをマークした時もミゲル・カブレラが三冠王となり、投票者を納得させるにはそれで十分だった。
トラウトの標準から言っても(それは正気とは思えないほど非常に高いのだが)彼が故障者リストで数週間過ごす前までは、特別な年になるはずだった。彼の出塁率(.459)は、バリー・ボンズの域に近づいているし、本塁打(38本)はキャリアハイにあと少しで、OPS+が198というのは規格外のレベルだ(2004年のバリー・ボンズ以来、誰もそれより高い数字を残していない)。
その他の候補選手
ベッツとトラウトの後は3位票を入れてもらえそうな選手が5人いる(他の年であれば1位票の考慮に値するだろう)。アレックス・ブレグマンはヒューストン・アストロズのチームメート、ホゼ・アルトゥーベが昨年ア・リーグのMVPを獲得するのを見ていて、2018年シーズンは「非常に優れた選手」から「正真正銘のMVP候補」に飛躍した。ブレグマンは二塁打51本でメジャートップ。他に30本塁打、101打点、OPS+は158をマークしている。
クリーブランド・インディアンスのチームメート同士、ホゼ・ラミレスとフランシスコ・リンドーアはMLB史上最高の二遊間コンビになろうとしている。彼らのbWARは7.7と全く同じだ。ラミレスは38本塁打、103打点、33盗塁でOPSは.952をマーク。リンドーアは36本塁打、89打点(1番バッターで!)、23盗塁、124得点、OPSは.879をマークしている。二人ともとてつもなく優れているのだ。
チームメートと言えば、マット・チャップマンとクリス・デービスもオークランド・アスレチックスですばらしい活躍を見せている。チャップマンはメジャーで最初のフルシーズンで、トップクラスの守備力の持ち主として評判を確立し、そのグラブさばきがベッツとトラウトに次ぐbWAR 8.0の大きな要因となっている。24本塁打、OPSは.873と、打撃も悪くない。デービスは、3位票は入らないだろうが、MLBトップの46本塁打の他に、120打点、OPSは.873(チャップマンと同じ)という成績で、下位票で人気を集めるだろう。
ベッツとトラウトが驚異的な活躍をするシーズンでなければ、J.D.マルティネスは指名打者としてMVPを獲得する可能性があったかもしれない。彼はバッティングで驚くべきシーズンを送っていて、打率.328で41本塁打、124打点、OPSは1.043をマークしている。彼の今シーズンのちょっとした歴史的位置付けを見てみよう。彼は今年、先発の61.6パーセントを指名打者として出場し、bWARは6.2だが、指名打者が主体の選手で史上最高の数字は7.0だ。これは殿堂入り選手のフランク・トーマスが1991年にマークして、最終的には殿堂入りするであろうエドガー・マルティネスが1995年に並んだ記録だ。
原文:AL MVP race: Mookie Betts, Mike Trout lead strong field of contenders
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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