もしクリーブランド・インディアンズがチーム名を変えるなら何がいい? 新チーム名候補6選

Jordan Heck

もしクリーブランド・インディアンズがチーム名を変えるなら何がいい? 新チーム名候補6選 image

■関連コンテンツ

現在のチーム名になってから100年以上。MLB屈指の長い歴史を誇り、映画『メジャーリーグ』の舞台にもなったクリーブランド・インディアンズ。かつて北米先住民族を差別的な意味で呼んだ「インディアン」という言葉が現代には不適当であるという理由から、この伝統あるチーム名の変更が検討されている。

その是非はともかく、もしファンが新しいチーム名を選べるとしたら、どれにするだろうか。米SN記者ジョーダン・ヘックが解説する。
 

時代流れから名門チームの名称が変更へ?

NFLワシントン・レッドスキンズ(訳者注:「赤い肌」は米国先住民族の人種を差別的に表現したものと言われている)に続いて、MLBクリーブランド・インディアンズもチーム名を変更するべきかどうかを検討すると発表しました。

以下は球団が発表した声明の抜粋:

「私たちはコミュニティに良い影響を与えることを使命とし、社会正義と平等を推し進める責任があることを受け止めています。私たちの組織がコミュニティと繋がるうえで、私たちのチーム名が目に見える重要な要素の1つであることも理解しています。私たちはこのことについて組織内で議論を続けてきました。私たちのコミュニティと私たちの国における最近の社会不安は、私たちが社会正義の問題について組織として改善し続ける必要性を再確認させたに過ぎません。そのような見地から、私たちはコミュニティと関係者の皆さんと協力して、チーム名について最善の道を選ぶつもりです」

▶MLBを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

我々ファンの立場からすれば、もしインディアンズのチーム名が変わるのであれば、次のチーム名が何になるかをあれこれ考えてみるのも無駄ではないでしょう。既にいくつかのアイデアがファンの間で話題になり始めています。そのいくつかを下に紹介します。
 

Cleveland Spiders(スパイダーズ)

これが今までのところ最人気候補です。このチーム名は1889年から1899年までの短い期間、クリーブランドに存在した野球チーム名なのだからです。スパイダーズの歴史はなかなか興味深いものがあります。チームのオーナーが別のチームを買収し、そこに多くの良い選手たちをそっくり移籍させたのです。当時それは合法でした。残った選手たちで構成されたスパイダーズは苦戦し、20勝134敗(勝率.130)でシーズンを終えました。この記録は今でもMLBの歴史上最低シーズン勝率として残っています。クリーブランド・スパイダーズという響きは悪くないし、かつてのレトロなデザインも使えるかもしれません。ソーシャルメディアにおいてファンの間で人気が高いのも頷けます。
 

Cleveland Guardians(ガーディアンズ)

このチーム名はクリーブランド市内のあちこちで見られる” Guardians of Traffic”(交通の守護者)の銅像にちなんだものです。

クリーブランド・マガジンより:

ロレイン・カーネギー・ブリッジの砂岩でできた入り口に立つアール・デコ風彫刻の人物たちは、1932年から東西の交通を見守ってきた。その名前は橋のエンジニアであるウィルバー・ワトソンがつけたものだ。ワトソンはこの8人が「輸送における進歩の精神を象徴する」と書いた。守護者1人1人は別の乗り物を手に持ち、駅馬車、屋根付き馬車、干し草入れの時代から1930年代の自動車と4種類のトラックに到るまで、地上における輸送の歴史を表現している。

このチーム名は良い選択肢です。クリーブランドにまつわる特別なものを称えているからです。それにこれらの銅像はロゴなどに良いデザインを提供するでしょう。
 

Cleveland Rockers(ロッカーズ)

このチーム名もツイッター上で話題になっています。クリーブランドには「ロックンロールの殿堂」博物館があるからです。このチーム名も悪くはありませんが、インディアンズが新たなチーム名としての使用を許可されるかどうかはわかりません。クリーブランド・ロッカーズは1997年から2003年まで女子プロバスケットボール(WNBA)のチームとして既に存在したからです。

▶MLBを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
 

Cleveland Rockets(ロケッツ)

ロッカーズとスペルは1文字しか違いませんが、このチーム名はギターとは何の関係もありません。ロケットとはクリーブランドにあるNASAグレン研究センターにちなんだものです。同センターのホームページによると、「航空および宇宙探査におけるNASAの使命を推進する革新的な技術を設計および開発する」とあります。しかし、1つ問題があります。別の人気スポーツのチーム名として既に使われているのです(NBAヒューストン・ロケッツ)。ベストなチーム名とは独創性でなくてはいけません。その意味ではロケッツは良い選択肢だとは思えません。
 

 

Cleveland Buckeyes(バックアイズ)

このチーム名は言うまでもなくオハイオ州立大学バックアイズ(大学アメフトチーム)と繋がりますが、1942年から1950年まで黒人リーグに存在したチーム名でもあります。オハイオ州の別名は「バックアイズの州」ですが、それは「かつてオハイオ中の丘と野原はバックアイズの木に覆われていた」ことを州のシンボルが表わしているからです。既にオハイオ州立大学バックアイズの名前は鳴り響いていますので、同じ名前をもつ2つのチームが同州内にあるのは変かもしれません。このチーム名を好むファンもいますが、どうも二番煎じのように思えます。
 

Cleveland Naps(ナップス)

Nap(昼寝)と言っても、クリーブランドの人たちが午後に寝てしまうということではありません。かつてクリーブランドで活躍したスター選手の1人、ナップ・ラジョイ氏にちなんだものです。実はその当時のインディアンズはクリーブランド・ナポレオンズと呼ばれていたのです(そして後にナップスと縮められました)。このチーム名は良い選択肢です。何より完璧な独創性に満ちています。ナップスとはファンが後押しする楽しいチーム名になれますし、またかつての偉大なスター選手を称えることにもなります。

▶MLBを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
 

選外候補

冗談に近いものと思われますが、クリーブランド・ミッジズ(Midges)というチーム名もツイッターでは話題になっています。このチーム名は元ヤンキーズのフィル・ヒューズ投手のツイートが元になっています。

クリーブランド・ミッジズはなかなかのアイデアでしょう。ミッジ(蚊のような虫)がクリーブランドに毎年現れることはよく知られていますので、関係はあります。

他にブックメーカー(賭け)の候補に挙がっているチーム名にはRocks(ロックス、ロッカーズ絡み)やWild Things(ワイルド・シングス、映画『メジャーリーグ』より)があります。

こうしてチーム名をあれこれ想像するのは楽しいことですが、インディアンズが本当にチーム名を変えるかどうかさえ、まだ正式には発表されていないことは覚えておくべきでしょう。球団は今のところチーム名の変更が必要かどうかを検討すると述べたに過ぎません。

(翻訳:角谷剛)

▶MLBを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

Jordan Heck

Jordan Heck Photo

Jordan Heck is a Social Media Producer at Sporting News. Before working here, he was a Digital Content Producer at The Indianapolis Star. He graduated with a degree from Indiana University.