Q:なぜアスリートはメジャーリーグの球場での打撃練習に引かれるのだろうか?
A:それは彼らがホームランを打ちたいからである。
Q:なぜ私たちは野球以外のアスリートがバットを振る姿に釘付けになるのだろうか?
A:彼らがホームランを打つのを見たいからである。
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しかし、なぜ私たちはホームランばかりに興味があるのだろうか? なぜホームランはこれほどまでに魅力的なのだろうか? それはいまだにホームランが、あらゆるスポーツを差し置いて、個人の功績として祝福される最たるものであるからだ。アメフトの逆転プレー、ヘイルメアリーなんて目じゃない。ハーフコートからのブザービーターなんて目じゃない。ホールインワンなんて目じゃない。ホームランこそ王様なのだ。それは誰もが知っている。
筆者がこのことを考え始めたのは、今週頭にMLBのツイッターアカウントが、NFLニューヨーク・ジャイアンツのオデル・ベッカムの誕生日を祝うため、彼がアナハイムでの打撃練習でホームランを打つ映像をツイートしたのを見た時だ。それは文句なしでカッコよかった。しかし、考えみてほしい。なぜ私たちはバスケットボール選手がカメラの前でフィールドゴールを蹴る場面を見ることがないのだろうか? あるいはクォーターバックがスリーポイントシュートを打つ場面を見ることがないのだろうか? 皆の注目を集めるのは、常にケージでスイングをする“野球以外の”選手なのだ。
On @obj’s 26th birthday, a reminder that he can mash. 👀 pic.twitter.com/qQsBgCKsw7
— MLB (@MLB) 2018年11月5日
オデル・ベッカムJr.の26歳の誕生日を祝して、彼がかっ飛ばした瞬間を。
他にも例はある。こんなのや、こんなの。これも、そしてこんなのも。
話はとても単純だ。ホームランはこれまで常に(そして今後もずっと)選手が成し遂げる大したことの中で、最高に大したことなのだ。バットを手にしたことがある人なら、誰でもフェンスオーバーを打ちたいと思ったはずだ。そうすることによって、状況を支配し、自分の能力を演出することになるのだ。他のいかなるスポーツにおいても、これに匹敵するものはない。だからこそ、それぞれのスポーツで大きな功績を収めているにもかかわらず、ベッカムやJ.J.ワット、ブレイク・グリフィン、そしてその他多くのエリートアスリートが、バットでボールを服従させるという、いまだに全スポーツで最も難しいであろうルーティン動作を行う能力を試すため、スイングしたがるのである。
これはまた、「ホームラン」という単語が野球を超え、スポーツをも超えて使われている理由でもある。
私たちはフットボールの解説者が褒め立てる時に、「彼は本物のホームランバッターだ」と言うのをよく耳にする。私たちは政治アナリストがスピーチを褒める時に、「彼女はまさしく場外に打ち込んだ」と言うのを耳にする。どんな場面で使われようと、その意味は明らかである。「その人は優れている」「その人が勝利した」「何か素晴らしいことが起きた」。「ホームラン」は、個人の成功に対する簡略な表現として認識されているのだ。
他のアスリートがカメラの前で長い距離のスリーポイントシュートを沈めたり、フィールドゴールを狙ったことがないとは私は言っていない。しかし、アスリートが気楽に他のスポーツを試して、最もよく「おーーーー」だの「あぁーーー」だのという感嘆の声を聞くことができるのは、フットボール選手やバスケットボール選手が時速60マイルの打撃練習のストレートを芯で捉え、ホームランになった時なのである。
バスケットの得点やタッチダウンには、ホームランの「おい、俺を見てくれ」という程のパワーはない。恐らく永遠にないだろう。
そう、ホームランこそ王様である。それは他のスポーツにとっても、いやスポーツ以外の世界でもそうなのだ。
ホームラン、万歳。
原文:Long live the home run, the undisputed king of individual sports achievement
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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