どうか、アンドリュー・ジョーンズを殿堂入りに(後編)

Jason Foster

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とはいえ、90年代を振り返ってみると、ブレーブスの名を有名にしたのは、投手陣とチッパーで、アンドリュー・ジョーンズが大々的に注目されることはめったになかった。2018年の殿堂入りに掲げられる選手の顔写真が見えてきた今、このことがジョーンズの殿堂入りに影響を与えていると私は考えている。とても残念なことだ。なぜなら、ブレーブスの成功にとって、彼も同様に大切な選手だったからだ。

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以下の事実を見てみよう。

・ジョーンズは5回オールスターに選出されており、1998~2007年の10年連続でゴールデングラブ賞を獲得している。しかしそれがすべてではない。ジョーンズの物語は広範囲に及んでいた。

・ゴールデングラブ賞を獲得した10シーズン、ジョーンズは刺殺数で6度ナ・リーグの首位を記録した。ジョーンズと、それに次ぐ2位にはかなりの開きがあり、1999年には93もの差があった。刺殺で首位に立った6シーズン(1998~2002年、2007年)、ジョーンズは2位の選手より平均で40上回った。

・同時期、ジョーンズは守備での勝利への貢献度で、4度リーグ首位(1998年、2000~2002年)に立ち、そして2位を1度(1999年)記録している。彼はナ・リーグの中堅手として捕殺でも3度首位を記録した。1998年にはメジャートップの捕殺数20をマークした。

・プレーの回数に基づいて、平均的な選手と比較してどれだけ失点を防いだかを測定する「トータルゾーンラン」という指標で、ジョーンズは外野手として1位を7度記録した。これには6シーズン連続(1997~2002年)首位も含まれ、通算で243点を防いだ。この記録は外野手として歴代1位、全ポジションでも殿堂入りしている3塁手ブルックス・ロビンソンに次ぎ2位の記録だ。言い換えるなら、守備に関する記録でブルックス・ロビンソンに次いで2位であるというというのは、とても特別なことなのだ。

守備がジョーンズ最大の魅力ではあるが、彼の才能は守備だけではなかった。

・ジョーンズは10シーズン連続で、25本以上の本塁打を放った。

・ジョーンズは7シーズンで、30以上の本塁打を放っており、これには自身最多となる2005年の51本も含まれる。

・ジョーンズは8シーズン連続で、90打点以上を記録した。

・ジョーンズは5シーズンで100打点を超えており、2006年には自身最多の129打点を記録した。

さらに彼の殿堂入りをアピールするなら、彼の好調時7年の46.4WARという記録は、殿堂入りした選手の平均より高い記録なのだ。

30歳でのシーズンを終え、ジョーンズの優れた選手時代が終わりを迎えたことは事実だ。しかし彼の全盛期の活躍は、今後もう少し長く殿堂入り候補者であり続けるには十分に素晴らしいものだった。昨年まで、私は彼が投票期限となる10年を待たずに、全米野球記者協会から殿堂入りに十分な得票を得られるだろうと考えていた。もっと数値分析に注目する記者が投票権を持てば、ジョーンズの得票は増え、8年ないし9年、もしくは10年で75%になるだろうと、私は予想している。

私は今後8年投票することはない。最終的には、ジョーンズを選出する投票者に仲間入りすることを望んでいる。だが残念ながら現時点では、私がそのチャンスを手にすることはなさそうだ。

(完)

原文:Please don't let Andruw Jones fall off the Hall of Fame ballot

翻訳:Ayako Hayashi

Jason Foster

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Jason Foster joined The Sporting News in 2015 after stops at various news outlets where he held a variety of reporting and editing roles and covered just about every topic imaginable. He is a member of the Baseball Writers’ Association of America and a 1998 graduate of Appalachian State University.