NAC、メイウェザーとマクレガーの使用グローブ希望を容認

Steven Muehlhausen

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大方の予想通り、ネバダ州アスレチック・コミッション(NAC)は、8月27日のフロイド・メイウェザー対コナー・マクレガー戦で、8オンスのグローブを使用することを全会一致で承認した。ただし、「1度限りの例外規定」としている。

規定によると、147ポンド以上の選手の試合では10オンスのグローブを使用することが義務付けられている。

メイウェザーは2週間前、自身のインスタグラム上の投稿で、軽いグローブで試合を行うようマグレガーに要請した。

それを受けて、総合格闘技のUFCで4オンスのグローブを使用しているマクレガー。グローブのサイズは気にしないと応じた。

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マクレガーの代理人でUFC元幹部のマイケル・マーシュはNACに対し「マクレガー側としては問題ないと考えている。健康上、安全上の懸念はない」と回答した。

だが、この試合の開催に反対している勢力は、選手たちの金儲け以外の何物でもなく、アマチュアまたはプロのボクシングで試合経験のないマクレガーが試合を行うこと自体を問題視。NACに不快感を示している。

公聴会でグローブの軽量化に賛成したアンソニー・マーネルNAC会長は次の通り不快感をあらわにした。

「NACがソーシャルメディアの論争に巻き込まれるのは好まない。双方から要請を受けるのは不愉快だ。我々は、チケットやペイパービュー(有料放送)の売上を伸ばすことを目的に、2人の選手がソーシャルメディアで対立を煽るための道具ではない」

NACの終身メンバーであるコミッショナーのスキップ・アバシーノ氏は、ボクサーと総合格闘技家の異種格闘技戦という側面からグローブの例外規定を支持した。アバシーノ氏はまた、今回の試合後、グローブのサイズに関する科学的な検証(2006年に行うことになっていた)を行うよう要望した。

一方、医師の団体「アソシエーション・オブ・リングサイド・フィジシャンズ(ARP)」はNACに書簡を送り、正当な理由がない限りルールを変えるべきではないと主張した。

「こうした(グローブのサイズの)変更が試合の安全性を高めるという科学的な根拠がない限り、現在の規制の変更には強く反対する。将来の試合についてもそうだ」(ARPのレイモンド・モンセル博士)

NACは「もう十分だ。試合は通常のグローブで行う」ということもできたはずだ。しかし、認めるかどうかは別として、結局のところは金がモノを言う。選手の安全は二の次である。

 

Steven Muehlhausen

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Steven Muehlhausen is a contributing writer for DAZN News. He writes features and news stories, and provides analysis relating to the world of boxing. Over the past five years, he has interviewed some of the biggest names in combat sports, including Conor McGregor, Daniel Cormier, Terence Crawford, Vasiliy Lomachenko and Bill Goldberg.