注目のカードのべッティング傾向:少額はコナー、高額はメイウェザーに

Marcus Dinitto

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日本時間8月27日(日)のフロイド・メイウェザー戦が正式に発表された6月中旬以来、スポーツ賭けに参加できるラスベガスの各ブックメーカーでは、コナー・マクレガーに対して少額の賭けが殺到している。

世紀の対決が公表された後、ラスベガスの2大ブックメーカー『ウェストゲート・スーパーブック』と『ウィリアムヒル』でのオッズは、7/1でマクレガーの「負け」。一般の人からすると、見過ごすにはあまりにも魅力的な賭け金なのだ。対するメイウェザーのオッズは-1100、つまり100ドル勝つには1100ドルを賭ける必要がある、ということで、ほとんどの人にとってはそんなことは到底無理な話というわけだ。

それは賞金の掛かったプロボクシングの試合の常で、一般の人からの人気は、少額のリスクで大きく当てるチャンスに集まっている。ブックメーカーのひとつ、『CGテクノロジー』社のリスク・マネジメント部門CEOジェイソン・シンバル氏が、ウェブサイト『Covers.com』に対して話したところによると、この対戦が正式に発表されて以来、マクレガーへの掛け金が活発だ。ただし、それぞれ10、20ドル、あるいは50ドルといった少額の掛け金にとどまっているという。

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こういった少額の賭けが蓄積され、CG社がメイウェザーのオッズを-1000から-900へと修正して以来、メイウェザーへの多額の賭けが増え始め、中には4万5000ドルという人もいる。これにより、メイウェザーのオッズは-950へと修正された。

また、エンターテインメント大手の『MGMミラージュ』でも、似たような動きが見られている。

オッズメーカーの1人、ジェフ・ストーンバック氏は、「最初にこのマッチを公開した時、メイウェザーに賭ける最初のひと口が入る前に、既に68口がマクレガーに入ったとのことです」

「だが、メイウェザー側に最初に入った賭け額は、10万ドルの配当に対して9万ドルだった。マクレガー側には、全部が少額だ」

また、『ESPN.com』が報じたところによると、6月17日までの間で、一部のブックメーカーではメイウェザーのオッズは-600にまで上がったという。賢い賭け人にとって飛びつくに値する安値になった、というわけだ。

だが、メイウェザーに対するこれぐらいのオッズは、「お楽しみ」レベルでしかない。直近のアンドレ・ベルト戦では、『オッズ・シャーク』経由で懸けた場合のオッズは-3000。マルコス・マイダナとの初戦では-900、2度目のファイトでは-600。2012年のミゲール・コット戦では-700だった。これらはすべて、著名なボクサーだったのに対し、マクレガーはUFCのスター・ファイターながらもボクシングの試合はこれが初めてなのだ。

つまり、巨額を投じて少ない配当金を得ることに魅力はない、という一般理論から言うと、メイウェザー対マクレガーは、価値ある賭け、ということになりそうだ。もちろん、リスクを負うガッツがある人ならば、の話だが……。

Marcus Dinitto