ドバイターフ2024の見どころ・予想|海外オッズ1番人気はドウデュース、本命はメジャードタイム

一野洋 Hiroshi Ichino

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ドバイワールドカップデーに行われるG1レースの中で日本馬が最も勝っているドバイターフ(G1/芝1800m)が日本時間31日にUAEのメイダン競馬場で行われる。ロードノースの同レース4連覇がかかる中、ドウデュースらが包囲網を敷く。

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ドウデュースは昨年の無念を晴らせるか

日本からは4頭が挑戦する。その中での大将格は、昨年の有馬記念(G1/2500m)を制したドウデュースだ。2022年のダービー馬は、昨年は左前肢跛行のためレース前に無念の出走取消。今年は昨年の悔しさを晴らそうと陣営も腕をぶす。また、昨年のドバイターフで2着に入ったダノンベルーガ、マイルチャンピオンシップで念願のG1制覇を飾り前走の香港マイル(G1/芝1600m)では3着と上昇一途のナミュール、前走の中山記念(G2/芝1800m)を勝って波に乗るマテンロウスカイも侮れない存在だ。この中から、一昨年のパンサラッサ以来となる同レースにおける7勝目の日本馬が出てきてもおかしくない。

ロードノースは4連覇なるか

外国馬に目を向けてみると、2021年からドバイターフを続けて勝っているロードノース、デビューから6戦して5勝2着1回で今年のドバイシーマクラシック(G1/芝2410m)でも人気になりそうなレベルスロマンスを兄に持つメジャードタイム、G1を3つ勝っているルクセンブルク、フランスオークス(G1/芝2100m)など異なった距離のG1を3つ勝っているナシュワなどが人気を集めそうだ。

海外ブックメーカー1番人気はドウデュース

海外ブックメーカーの一つ、「パディパワー」のオッズを見てみると(日本時間29日21時15分時点)、1番人気はドウデュースで4倍。2番人気はメジャードタイムが5倍で続き、3番人気はダノンベルーガとロードノースが8倍で並んでいる。そして、5番人気で8.5倍のナシュワまでが単勝オッズ10倍を切っている。

本命はメジャードタイム

難解な一戦で本命に予想するのが、メジャードタイムだ。UAE調教馬の4歳馬は、今回と同じ舞台で行われた1月のジュベルハッタ(G1/芝1800m)でG1初勝利。そこでは2月にサウジアラビアで行われネオムターフカップ(G2/芝2100m)を勝利したスピリットダンサー(ドバイシーマクラシックに出走)を4着に下した。そのスピリットダンサーは、ネオムターフカップで断然1番人気だったルクセンブルクや日本のG1馬キラーアビリティを破っており、メジャードタイムはここでは上位と考えてもいいだろう。ドバイシーマクラシックに出走するレベルスロマンスと同日兄弟G1制覇を飾っても不思議ではない。

対抗には、ナミュールを推したい。最近は6戦連続でマイル戦を使っているが、3歳時にオークス3着の実績があり200mの距離延長も苦にしないだろう。牡馬と斤量2キロ差の恩恵を活かして強烈な差し脚を見せれば、先頭でゴール板を駆け抜ける可能性も秘めている。

3番手はドウデュース。有馬記念から一気に700mの距離短縮となるが、管理する友道康夫調教師によれば、「体型は短距離だけど、気持ち的に距離は持つ」。同馬を良く知る武豊騎手を背に、直前で出走が叶わなかった昨年のリベンジを果たせるか。

以降は、G1未勝利だがここ4戦連続でG1を好走しているフランス調教馬のファクトゥールシュヴァル、相手なりに堅実に走るダノンベルーガの順で印を打つ。

◎メジャードタイム

〇ナミュール

▲ドウデュース

△ファクトゥールシュヴァル

△ダノンベルーガ

ドバイターフ2024 概要

  • レース名(グレード):第28回ドバイターフ(G1)
  • 開催日:日本時間 2024年3月31日(日)
  • 発走時刻:日本時間 0:10
  • 競馬場:メイダン競馬場(UAE)
  • 距離:芝1800m
  • 条件:定量・北半球産馬4歳以上、南半球産馬3歳以上

ドバイターフ2024枠順一覧

馬番(ゲート番)/馬名/生産国/性齢/騎手/厩舎(調教国)

  • 1(9)/カイロ/アイルランド/牡4/W.ローダン/A.オブライエン(アイルランド)
  • 2(15)/カリフ/イギリス/せん5/A.デフリース/F.ナス(バーレーン)
  • 3(6)/キャットニップ/アメリカ/せん5/C.ルメール/M.スティッドハム(アメリカ)
  • 4(10)/ダノンベルーガ/日本/牡5/J.モレイラ/堀宣行(美浦)
  • 5(4)/ドウデュース/日本/牡5/武豊/友道康夫(栗東)
  • 6(8)/ファクトゥ―ルシュヴァル/アイルランド/せん5/M.ギュイヨン/J.レニエ(フランス)
  • 7(11)/ロードノース/イギリス/せん8/L.デットーリ/J&T.ゴスデン(イギリス)
  • 8(3)/ルクセンブルク/アイルランド/牡5/R.ムーア/A.オブライエン(アイルランド)
  • 9(7)/マテンロウスカイ/日本/せん5/横山典弘/松永幹夫(栗東)
  • 10(5)/メジャードタイム/イギリス/牡4/W.ビュイック/C.アップルビー(UAE)
  • 11(2)/リアルワールド/アイルランド/せん7/K.ストット/S.ビン・スルール(UAE)
  • 12(13)/サンドナート/アイルランド/せん8/P.ドッブス/D.ワトソン(UAE)
  • 13(12)/ストレートアロン/オーストラリア/せん5/B.アヴドゥラ/C.ファウンズ(香港)
  • 14(1)/ヴォイッジバブル/オーストラリア/せん5/M.バルザローナ/P.イウ(香港)
  • 15(14)/ナミュール/日本/牝5/C.デムーロ/高野友和(栗東)
  • 16(16)/ナシュワ/イギリス/牝5/H.ドイル/J&T.ゴスデン(イギリス)

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一野洋 Hiroshi Ichino

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青山学院大学を卒業後、米軍厚木基地に就職。その後、NFLを題材にしたライターを目指して渡米。アメリカでは寿司職人を経て、日系フリーペーパーの編集者となりNFL、MLB、NBAなどを取材。帰国後はNFL日本語公式サイトのディレクション業務などに従事した。ライターとしてNFL、海外競馬、サーフィンをメインに扱い、これまでにスーパーボウル、凱旋門賞などの海外競馬、ジャパン・オープン・オブ・サーフィンなど取材経験あり。