2023年5月7日、東京競馬場でNHKマイルカップ(GⅠ/芝1600m)が行われる。今回は週中時点での人気・オッズの予想を展望していく。カルロヴェローチェ、エエヤン、ドルチェモア、クルゼイロドスルらが出走を予定しているが、果たしてどの馬が人気上位に支持されるのだろうか。
各馬の実績やポテンシャル、血統構成などから気になるオッズを考察していく。
■NHKマイルCの日程、競馬場・コース
2023年5月7日(日曜) 2回東京6日
第28回NHKマイルカップGⅠ
3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 コース:1,600メートル(芝・左)
■最新予想オッズ・想定人気
1番人気 カルロヴェローチェ 4.8倍
2番人気 エエヤン 6.7倍
3番人気 ドルチェモア 7.4倍
4番人気 クルゼイロドスル 8.0倍
5番人気 ダノンタッチダウン 8.2倍
6番人気 オオバンブルマイ 9.6倍
7番人気 ショーモン 19.4倍
8番人気 オールパルフェ 23.6倍
9番人気 モリアーナ 25.0倍
10番人気 セッション 25.3倍
11番人気 ウンブライル 26.6倍
12番人気 タマモブラックタイ 29.4倍
13番人気 シャンパンカラー 32.8倍
14番人気 シングザットソング 37.6倍
15番人気 トーホウガレオン 38.0倍
16番人気 ナヴォーナ 48.0倍
17番人気 ユリーシャ 55.4倍
18番人気 フロムダスク 69.0倍
19番人気 サトノヴィレ 75.6倍
20番人気 ミシシッピテソーロ 94.6倍
■オッズ・人気予想考察
重賞未勝利のカルロヴェローチェが人気を集めている。
昨年6月の新馬戦では、のちにホープフルステークス(GⅠ)を制したドゥラエレーデや今週のアメリカGⅠ・ケンタッキーダービーに出走するデルマソトガケらを抑えてデビュー勝ちを収めた。前走・ファルコンステークス(GⅢ)では、好位に控える競馬で行きたがる面を見せていた。直線でも進路がなく追い出しに時間がかかったが、前が開くと一気に加速して勝ったタマモブラックタイにハナ差まで迫っている。我慢を覚えさせる競馬を経験したことが、距離延長となる今回に活かされると予想される。さらにD.レーン騎手が騎乗予定。世界の名手を背にスムーズなレース運びができれば、GⅠタイトルに手が届くだろう。
エエヤンはユニーク名前と実力の高さで注目を集めている。
特徴的な名前と前走・ニュージーランドトロフィー(GⅡ)を制し、3連勝の勢いから人気を集めていると推察される。中山芝マイル戦での3連勝であり、東京への適性が懸念されるが、陣営は不安視していない。最終追切後の共同会見で伊藤大士調教師は、「この馬の良いところは、体の柔らかさ、ストライドの大きさと思っていたので、小回りのきついところよりも、より広い競馬場の方がこの馬自身がのびのびと走れるのではないか」と語っている。馬主のニッシンホールディングスと伊藤大士厩舎にとって、GⅠ初制覇がかかる一戦。未勝利戦で騎乗した戸崎圭太騎手と再びタッグを組み、悲願のGⅠ制覇を目指す。
2歳マイルGⅠ馬ドルチェモアが復権を狙う。
2歳GⅠ・朝日杯フューチュリティ―ステークスの覇者で、前走・ニュージーランドTでは1.7倍の断然の人気を集めた。難なくハナに立つも、直線で失速して7着に敗戦。実績面からドルチェモアが中心的存在ではあるが、前走の敗戦が混戦模様の要因となっていると推察される。過去のニュージーランドT敗退組からは、2018年ケイアイノーテックや2013年マイネルホウオウ、2011年グランプリボスなどがNHKマイルCを制している。過去の傾向から前走の敗戦で悲観する必要はないだろう。東京、阪神と直線の長い競馬場で芝マイル重賞を勝利しており、同コースに替わることは同馬にとって好材料だ。前走からの巻き返しを図り、2歳マイル王者が復権を狙う。
クルゼイロドスルは1月に行われたジュニアカップ(L)以来の実戦に挑む。ジュニアCでは、大外枠から好スタートを決めてハナを奪う。4コーナーで後続を突き離し、直線に向いてもスピードは衰えることなく2着馬に4馬身差をつけて完勝した。東京マイル戦は未勝利戦で勝利を飾っている。勝利した2戦は、今回鞍上予定のM.デムーロ騎手とのコンビであった。相性の良いコンビで戴冠なるか。
以下、朝日杯FS2着馬で皐月賞(GⅠ)18着からの巻き返しを狙うダノンタッチダウン、前走・アーリントンカップ(GⅢ)で重賞2勝目を挙げたオオバンブルマイ、キャリア5戦で(2-1-2-0)と全て馬券圏内に入っているショーモンらが続く形である。