2023年5月7日、東京競馬場でNHKマイルカップ(GⅠ/芝1600m)が行われる。今年はどんなレースが展開されるのか。
予想して馬券を買う上で、できるだけ点数を絞った方が回収率に繋がっていく。どんな馬を「消し」にすればいいのか。消し条件を洗い出すことで、馬券に不要な馬を削り、狙いたい馬によりフォーカスを当てて馬券を買うことができるだろう。
今回はNHKマイルカップの消し条件について分析していく。
■【予想】過去の傾向分析① 前走着差
まず取り上げるのが前走着差だ。前走で敗れている馬は2秒以上大敗しても巻き返せる戦績がある。2021年の2着馬ソングラインが、桜花賞(GⅠ)で勝ち馬と2秒差の15着から巻き返した。桜花賞では不利があっての大敗だったが、前走大敗でも巻き返しが可能なレースといえる。
一方前走で0秒3~4差で勝利した馬は、過去10年でこのレースでは4着どまり。名馬となったグランアレグリアは2019年1番人気ながら5着(4位入線降着)、重賞戦線で活躍したタイセイビジョンも、2020年に出走して2番人気4着であった。
前走勝ち馬より負けた馬の巻き返しが目立つレースだが、前走勝ち馬には前走の勝ち方に落とし穴がありそうだ。
■【予想】過去の傾向分析② 前走馬体重
3歳春のマイル戦なので、将来的に短距離馬になる馬もいれば、中距離くらいでもこなす馬もでてくる。馬体重はその馬の距離適性を示すものの1つだが、このレースで過去10年で前走520㎏以上の馬券圏内はない。
2013年1番人気だったエーシントップは7着に敗れ、翌年2番人気だったロサギガンティアは4着、2016年3番人気だったイモータルは11着に敗れている。あまり馬体の大きな馬は筋骨隆々で、短距離指向が強くなりやすい。実際、ロサギガンティアはその後1400mの重賞で活躍していた。
この時期にあまりに体の大きな馬は距離が持たない可能性があるので注意が必要だ。
■【予想】過去の傾向分析③ 血統面
過去10年で1頭も絡んでいない系統がいる。それは、ロベルト系とフォーティナイナー系である。
ロベルト系は(0-0-0-14)で、相性の悪さが如実に表れている。フォーティナイナー系も(0-0-0-5)と3着以内はなし。アドマイヤムーン産駒やスウェプトオーヴァーボード産駒が主となるので、マイルは長い印象の馬が多い。このあたりの馬は消しで良いだろう。
これらのデータに該当している馬が直ちに「消し」というわけではないが、注意は必要だ。消しデータをかき消すほど能力が抜きん出ていると判断するか、好走条件に合致しているかを見極めて馬券の購入につなげていく必要がありそうだ。