【阪神JF2022】予想・分析! コースやレースラップ、好走血統の特徴は?

Sporting News Japan Staff

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2022年12月11日、阪神競馬場で阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ/芝1600m)が行われる。近年の勝ち馬は、昨年の勝ち馬サークルオブライフは故障で戦線離脱を余儀なくされているが、ラッキーライラック、ダノンファンタジー、レシステンシア、ソダシなど、古馬になってからも活躍を見せてきた馬たちが、勝ち馬に並ぶ。

今年もすでに重賞を勝っている馬が、3頭出走予定。他にも新馬の頃から期待されていた馬、新馬戦の内容が強烈だった馬など、見どころたっぷりのメンバーが登録している。

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今回は阪神JFが行われるコースの特徴、レースラップの特徴、さらに過去の好走血統について分析していく。


■予想・分析①:コースの特徴

阪神芝外回り1600mはワンターンのコース。向こう正面前半からスタートし、外回りの3コーナーまでの444mの直線を進んでいくが、そこまではあまり起伏がない。半径の大きい長さ682mの3~4コーナー。4コーナー出口あたりから下り坂になる。

直線は474mあるが、初めは4コーナー出口からの下り坂。残り200mからゴール前にかけて、高低差1.8mの急坂が待ち構える。最後の急坂を乗り越えられるパワーが必要になるだろう。


■予想・分析②:レースラップの特徴

過去10年の前後半3ハロンの平均は、前半が34.5秒に対して、後半は35.1秒。前傾ラップになっている。最初の2ハロン目が10秒団後半~11秒台前半、3ハロン目も11秒台を計測することが多い。2歳馬のレースなので折り合いが難しいことや、距離延長組が多いことが速いペースの要因になっている。

年によってはそのまま11秒台が続いたり、落ち着いたりするので、中盤のラップタイムはメンバー次第だ。そして勝負どころでは、4コーナー出口から続く下り坂の影響もあり、11秒台を継続して計測しやすい。最後の3ハロンとも11秒台のことがあれば、最後の1ハロンだけ12秒台に、もしくは残り3ハロン目が12秒台であとは11秒台を計測することもある。

レースが前傾ラップの傾向であり、コースの特徴からも差しが決まりやすく、瞬発力が求められるレースだ。


■予想・分析③:好走血統、不振な血統

以前はディープインパクト産駒がよく馬券に絡んでいた。しかし現2歳がラストクロップで、今年は抽選対象のライトクオンタムのみがディープインパクト産駒。今回の出走馬の父にはキズナやサトノダイヤモンド、リアルインパクトなどが連なっており、ディープインパクトの孫が走っている。

過去の血統傾向を考えると、強いのはサンデーサイレンス系である。瞬発力に秀でたサンデーサイレンス系の好走が多く、コース特徴通りと言える。

昨年の勝ち馬サークルオブライフはエピファネイア産駒。エピファネイアも母方にサンデーサイレンスが入っている種牡馬である。種牡馬にしても、サンデーサイレンスの血が入っているほうが良さそうだ。

ただ、父がサンデーサイレンス系の場合、母方はノーザンダンサーの血が入っている方が好走しやすい。タフなノーザンダンサーの血が入ることで、瞬発力に加えて直線の急坂をこなせるものと思われる。

一方でキングカメハメハ系からは過去10年で勝ち馬が出ておらず、2着が2回あるのみ。キングカメハメハ産駒は使われてよくなる馬が多く、2歳の時期では未完成な馬が多かった。キングカメハメハ系はここでは少し評価を下げた方が良さそうだ。


■まとめ

今回の分析をまとめると……

・直線残り200mから急坂あり(急坂への対応力が必要)
・前傾ラップになりやすい(直線に脚が使える瞬発力が必要)
・サンデーサイレンス系が強く、母父はノーザンダンサーの血があると良い(反対に、キングカメハメハ系はやや分が悪い)

最近はこのレースだけの一発屋という馬が少なく、古馬になってからも活躍を見せている馬が多い。現時点の完成度だけでは勝ち切れないのが、近年のこのレースである。来年の桜花賞やそれ以降のクラシック、さらにその先の飛躍につなげる馬はいる。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。