【阪神JF2022】予想・分析。リバティアイランドは前走の雪辱なるか

Sporting News Japan Staff

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2022年12月11日、阪神競馬場で阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ/芝1600m)が行われる。有力馬の1頭で人気を集めることが予想されるのが、リバティアイランドだ。

7月30日の新潟の新馬戦(芝1600m)でデビュー。驚異の上がり3ハロン31.4秒をマークして勝利し、話題となった。間隔を空けて挑んだ前走アルテミスステークス(GⅢ)は、直線で進路を失い追い出しを待たされた。スペースが空いてスパートをかけたものの、2着に敗れている。

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連勝でGⅠに挑む青写真通りとはいかなかったが、賞金加算には成功しこの舞台に臨む。


■予想・分析①:血統面

父ドゥラメンテ、母ヤンキーローズ、母父All Americanという血統構成。父ドゥラメンテは現2歳が3世代目だが、すでにタイトルホルダーとスターズオンアースという、2頭のGⅠ馬を輩出した。ドゥラメンテ自身は昨年夏に亡くなってしまったが、優秀な種牡馬といえるだろう。

母ヤンキーローズはアメリカGⅠを2勝した馬。昨年は産駒(3番仔)がセレクトセールにて3億7000万(税抜)で落札された、初仔のロムネヤ(父ディープインパクト)も、セレクトセールで2億円以上の落札価格。ただロムネヤ自身は新馬戦を勝利したのみで、現在1勝クラスである。

だが2番仔のリバティアイランドとロムネヤには決定的な違いがある。ロムネヤは上がりがあまり使えないタイプなのに対し、リバティアイランドは瞬発力に秀でているのが特徴だ。ドゥラメンテの底知れぬ能力が引き出されているのだろう。

キングカメハメハ系種牡馬はこのレースと相性が悪く、ドゥラメンテ産駒はベルクレスタが昨年5番人気6着と結果が残せなかった。アルテミスS2着からの参戦もベルクレスタと被るが、ベルクレスタは新馬戦を勝利できなかった。この馬は新馬戦を勝利して挑んだ一戦だ。

キングカメハメハ系種牡馬の相性の悪さを、この馬が払拭するだろうか。


■予想・分析②:ローテーション

新潟の新馬戦は超スローペースで、瞬発力勝負のレース。残り3ハロンまではラップ12秒台~13秒台だったが、最後の3ハロンは軒並み10秒台を計時した。他馬も32秒台の上がりをマークした中で、この馬がマークした31.4秒は驚異的だった。

新馬戦の2着クルセイロドスルをはじめ、4着までが12月4日までに未勝利戦を勝ち上っている。レベルの高い新馬戦だったといえるだろう。

そこから成長を促す意味も含めて休養し、登竜門的存在のアルテミスSに出走。圧倒的1番人気で挑んだ一戦では、馬群の中でレースを進めた。そのまま直線に向いたものの馬群から抜け出せず、残り300mでようやくスパート。先に抜け出した勝ち馬ラヴェルをとらえられずに2着となった。

ゴール前は鋭く伸びてきただけに惜しまれる内容だったが、実力は示した一戦といえるだろう。また、アルテミスSからのローテーションは(4-3-3-16)と、最も相性の良いローテーションだ。勝った方がより相性は良いのだが、2着からでも2015年メジャーエンブレムが勝利。データ的にも悲観するものではないだろう


■予想・分析③:状態面

11月30日に1週前追い切りを川田将雅騎手鞍上で、栗東芝コースにて消化。5ハロン64.8秒、ラスト1ハロン11.8秒をマークした。ジャカランダレーン(4歳牝馬・3勝クラス)との併せ馬。0.8秒追走すると4コーナーで馬場の真ん中から差を詰め、直線半ばでジャカランダレーンの内から1馬身ほど前に出た。最後はジャカランダレーンが促し、併入という内容だった。

力みもなく、順調な追い切りだった。1週前に芝というのは新馬戦と同じパターン。中間は予定通りというコメントも陣営から出ており、状態自体は問題なさそうだ。初の右回りも、調教を見た感じ影響はなさそう。あとは、最終追い切りと当日気配に注目したい。


■まとめ

新馬戦の内容から活躍を期待されるが、前走2着からも極端な人気にはならなさそう。アルテミスSを勝利したラヴェルもかなりの末脚の持ち主だが、新馬戦のパフォーマンスを考えればこの馬も負けていない。前走の雪辱を果たし、2歳女王に君臨することができるのだろうか。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。