【菊花賞2022】調教動画から診断! 最終追い切りの評価は?

Sporting News Japan Staff

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2022年10月23日、阪神競馬場で菊花賞(GⅠ/芝3000m)が行われる。週中には美浦、栗東の各トレーニングセンターで出走予定馬たちが調教・最終追い切りを行った。

前走・セントライト記念(GⅡ)を勝利し勢いそのままにクラシック制覇を目論むガイアフォースを筆頭に、日本ダービー(GⅠ)では3着に好走し世代のトップクラスの馬達と好勝負を演じてきたアスクビクターモア、前走・神戸新聞杯(GⅡ)を勝利し勢いに乗るジャスティンパレス、前走・神戸新聞杯(GⅡ)では5着に敗れるも安定感が光るヴェローナシチー、前走・藻岩山特別(2勝クラス)を完勝し素質の高さを証明したドゥラドーレスらが出走を予定しているが、各馬はどんな状態にあるのか。実力が拮抗している重賞レースだけに、当週のコンディション、状態によって着順は入れ替わってくることが予想される。

馬券を買う上でも各馬の状態は重要なファクター。今回は上位人気が予想される馬を中心に最終追い切りの様子を振り返っていく。

■最終追い切り動画

▼【ガイアフォース】 杉山晴紀厩舎

10月19日 栗東・坂路コース 良

4F54秒1 - 3F39秒2 - 2F25秒2 - 1F12秒1

評価:C

単走。松山弘平騎手が騎乗し馬なりから終い重点の追い切りとなった。

動きに少々重さが感じられ、状態面はいまひとつ。前走時の追い切りと比較しても数枚劣るように映り、前走から中3週と詰まったローテーションで疲れが抜けきれていない印象だ。能力の高さは既に証明済みではあるが、人気ほど信頼できない仕上がりで思わぬ凡走も想定される。


▼【アスクビクターモア】 田村康仁厩舎

10月19日 美浦・南ウッドチップコース 稍重

5F67秒0 - 4F51秒6 - 3F37秒4 - 1F11秒7

評価:B+

単走。調教助手が騎乗し馬なりから終い重点の追い切りとなった。

追われてからの反応鋭く状態は良さそう。前進気勢も程良く精神的にも良い状態だ。ダービー時と比較すると少々劣る印象があるものの、前走時と比較すると上積みを感じられる。叩いた上積みは十分で、前走以上の走りは期待できそうだ。


▼【ジャスティンパレス】 杉山晴紀厩舎

10月19日 栗東・Cウッドチップコース 良

6F81秒3 - 5F65秒2 - 4F50秒2 - 3F36秒0 - 1F11秒5

評価:C

3頭併せ馬。鮫島克駿騎手が騎乗し馬なりから終い重点の追い切りとなった。

追われてからの反応鈍く、併せていた相手馬に手応えも見劣る印象。前走とは舞台設定が大きく異なるだけに、対応することができるかどうかがポイントとなりそうだ。


▼【ヴェローナシチー】 佐々木晶三厩舎

10月19日 栗東・坂路コース 良

4F51秒6 - 3F37秒8 - 2F24秒9 - 1F12秒6

評価:B+

単走。調教助手が騎乗し鞭を入れられ強く追われた。

負荷の強い追い切りを消化し状態は良さそうだ。前走時と比較しても良化している印象で叩いた上積みはありそう。鞍上も川田将雅騎手を配し勝負気配は高い。メンバーレベルは高くなるが、一発あってもおかしくはない仕上がりと言えるだろう。


▼【ドゥラドーレス】 宮田敬介厩舎

10月19日 美浦・ウッドチップコース 稍重

6F83秒7 - 5F67秒2 - 4F52秒0 - 3F37秒5 - 1F12秒0

評価:C

3頭併せ馬。調教助手が騎乗し馬なりから終いに軽く追われた。

脚を高くかきあげる非常にパワフルな走りで、素質の高さを伺える追い切りとなった。ただ終始気負い気味で走っているため、長距離戦では折り合い面で不安が残る。過去戦歴から見ても3000mは長いような印象。鞍上の手腕もポイントとなりそうだ。

■まとめ

今年の菊花賞はドウデュースやイクイノックス、ジオグリフら、クラシックを賑わせてきた面々が軒並み不在。能力比較をするのが非常に難しいレースとなりそうだ。

予想オッズの段階では前哨戦で強い勝ち方をしたガイアフォース、クラシックでも存在感を示してきたアスクビクターモアの2頭が上位人気を分け合う形となっているが、果たしてその2頭で決まるのだろうか。あるいはクラシックで敗れてきた馬や条件戦を勝ち上がってきた馬が穴を開けるのか。クラシック最後の一冠をかけ、どの馬も負けられないレースとなりそうだ。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。