【菊花賞2022】予想・分析。上がり馬ガイアフォースの父子制覇なるか

Sporting News Japan Staff

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2022年10月23日、阪神競馬場で菊花賞(GⅠ/芝3000m)が行われる。有力馬の1頭で人気を集めることが予想されるのが、ガイアフォースだ。

デビュー戦はのちの日本ダービー馬ドウデュースの2着に入ったものの、その後骨折の影響で休養を余儀なくされた。3月に復帰し未勝利戦を圧勝すると、1勝クラスではあずさ賞2着、続く国東特別を圧勝。レコードタイムをマークしたことから、一気に注目を集めることとなる。

真価を問われた前走のセントライト記念(GⅡ)も勝利し、ここにきて菊花賞の上位候補に躍り出た。5戦して3勝2着2回という安定感も、評価を上げている一因だろう。

上がり馬として注目を集めるガイアフォース。遅れてきた大器が最後の一冠をかっさらうのだろうか。

■予想・分析①:血統面

父キタサンブラックは日本ダービーで14着と大敗したが、セントライト記念を快勝。距離不安がささやかれた菊花賞も制して、初GⅠ制覇を飾った。その後は類いまれなるスタミナと持続力を活かし、GⅠ7勝馬に登り詰めた。

種牡馬としては、現3歳世代が初年度産駒。皐月賞と日本ダービー連続2着に入ったイクイノックスを出すなど、上級条件でも結果を残している。キタサンブラック自身は高いスピードの持続力とスタミナで他を圧倒してきた。キタサンブラックの母父サクラバクシンオーの血が生きているのか、産駒は母方次第でスピード勝負にも対応できている。

母ナターレは川崎所属で、戸塚記念や盛岡の芝重賞OROカップ2連覇など、地方重賞5勝を挙げた。クロフネ産駒で母父ダンスインザダークと、極端なダート血統ではなかったことから、芝でも好走できたと推察される。

ガイアフォース自身、父キタサンブラックはもちろんのこと、母ナターレからもスタミナを受け継いでいる。小倉でレコード勝ちしているが、キタサンブラックに似て切れる脚よりも持続力が持ち味のタイプに映る。

このレースにおいては、欧州の血が濃い馬の成績が良い。ガイアフォースは欧州の血がやや薄いが、母父クロフネはノーザンダンサー系。ここで補完はできていると考えることもできる。レース展開などで極端なスタミナ勝負になった場合に不安はあるものの、3歳限定戦ならば戦えるだろう。

■予想・分析②:ローテーション

2勝クラスの身で挑んだ前走セントライト記念は、中団前目の位置でレースを進めた。残り600mから進出し、直線はアスクビクターモアとのたたき合いを制している。神戸新聞杯が王道ローテではあったものの、昨年はセントライト記念3着だったオーソクレースが本番で2着に入った。

キャリアで最もレース間隔が短い点は気がかりだが、ローテーションの相性的には問題ないだろう。父キタサンブラックと同じローテーションで臨むガイアフォースが、父子菊花賞制覇を果たすか。

■予想・分析③:状態面

前走のゴール前は激しい叩き合いとなったが、菊花賞に向けた調教では緩めた様子はなく、1週前では全体時計53.8、最後の1ハロンを12.0で駆け上がった。

ただ、その追い切りでは、併せた馬が馬なりだったのに対し、この馬は最後に追われてのもの。半馬身ほど遅れを取った。前走はある程度仕上げて権利を取りに来たと考えられ、前走からの上積みがあるのかは疑問だ。

だが跨った松山弘平騎手や陣営は納得の調整と話している。最終追い切りや当日気配に注目したい。

■まとめ

トライアルレースを勝ったことで、有力馬となったガイアフォース。今年の菊花賞は春のクラシック組の上位馬の出走が少ない。父キタサンブラックが勝った年も、1番人気は上がり馬のリアファルで、今年同様春のクラシック上位馬が少なかった。

前走のように持続力を活かす展開となれば、十分チャンスはありそうだ。重馬場での好走もあるが、良馬場の方が良さそうなタイプ。力を十分に発揮できる舞台で、その走りが期待される。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。