【有馬記念2022】予想・分析。タイトルホルダー、グランプリ春秋制覇なるか?

Sporting News Japan Staff

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2022年12月25日、中山競馬場で有馬記念(GⅠ/芝2500m)が行われる。有力馬の1頭で人気を集めることが予想されるのが、タイトルホルダーだ。

昨年の有馬記念5着後は、GⅡの日経賞で今年初戦を迎えた。その後天皇賞(春)、宝塚記念とGⅠを連勝。日本最強馬としてフランスGⅠの凱旋門賞に挑戦した。しかし、レース直前の強い雨にも影響したか、果敢に先手を奪ったものの直線で普段の伸びはなく11着に敗れた。

帰国初戦が年末の総決算である有馬記念となった。ファン投票では36万票以上を集めて1位となり、昨年5着の舞台へ挑む。

■予想・分析①:血統面

父ドゥラメンテ、母メーヴェ、母父Motivatorという血統。この馬のスタミナは母方(母父Montjeu、その父Sadler's Wells)から受け継いでいるものだろう。それでも、鈍重にならないのは、父ドゥラメンテから受け継ぐスピードや闘争心から来ていると考えられる

昨年は2番手追走から5着だったが、有馬記念としては最悪の大外16番枠から2番手を追走。逃げたパンサラッサが13着に沈んだことを考えると、内容的には悲観する必要のない5着だった。ミスタープロスペクター系が勝ち切れないレースではあるものの、スピードが強すぎるタイプではなく、血統面で気にすることはなさそうだ。

■予想・分析②:ローテーション

凱旋門賞11着から帰国して直行ローテーションとなる。過去10年で凱旋門賞から直行した馬は7頭おり、(1-1-2-3)と、そこまで悪いものではない。凱旋門賞に挑戦するほどの実力馬たちだが、勝ったのは2013年、引退レースで2着に8馬身差つけたオルフェーヴルのみである。当時は状態面などが疑われたが、結果的には大楽勝であった。

昨年の2、3着だったディープボンド、クロノジェネシスも凱旋門賞からの直行。馬券圏内を確保しており、悪くはないローテーションだ。一方で勝ち切れないローテーションでもあり、このあたりは気になるところだ。

■予想・分析③:状態面

重馬場の凱旋門賞を走り切ったあとで、状態面が気になるところ。早い段階から有馬記念を目標としており、11月半ばには調教を開始。11月23日から毎週1本はウッドコースで終いを伸ばす調教を積んできている。

12月8日の2週前追い切りでは、馬なりでウッドコースの外ラチ沿いを回る調教をこなした。10ハロンから時計が出ており、かなり長めの調教だった。残り3ハロンあたりから時計が速くなっている。菊花賞1週前追い切りのような調教だった。

12月15日の1週前追い切りでは、外を走る2勝クラスのアウトパフォームと併せ馬を実施。直線は強めに追われるパートナーに対し、それほど促すことなくクビ差先着した。栗田徹調教師はべた褒めだったが、横山和生騎手は「もう少し躍動感が欲しかった」とコメントを残している点が気にはなる。

まだ仕上がり切っていないのか、12月18日もウッド調教を施している。最終追い切りと当日気配に注目したい。

■まとめ

春秋グランプリ制覇の期待がかかるタイトルホルダー。さらに直線が短く後方一気が決まりにくいコースなので、この馬の先行力は間違いなく武器になるはずだ。同型のパンサラッサがいないというのも、この馬には良いだろう。

当日の状態が申し分なければ、今回も高いパフォーマンスを発揮しそうだ。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。