2023年5月28日、東京競馬場で日本ダービー（東京優駿／GⅠ／芝2400m）が行われる。JRAの発表によると、無傷の3連勝で皐月賞を制覇したソールオリエンス、前哨戦の青葉賞を勝利したスキルヴィング、京都新聞杯の覇者サトノグランツ、昨年のホープフルステークス制したドゥラエレーデら19頭が出走登録を行っている。
今回は日本ダービーの登録馬から勢力図を考察。予想オッズの上位となり人気を集めそうな有力馬を中心に、レースを展望していく。
■2023年日本ダービーの展望・人気・予想
ソールオリエンスは二冠制覇なるか。
前走・皐月賞（GⅠ）は18頭立ての1枠1番からスタート。重馬場の中、後方で脚をため最後の直線は大外から次元の違う末脚で差し切り勝ちを収めた。上がり3ハロンタイムは2位の馬と0秒9差と、GⅠの舞台で力の違いを見せつけた形だ。過去10年間で馬場が悪化した（稍重以上）皐月賞を制した馬はエフフォーリア、コントレイル、エポカドーロの3頭。3頭のダービーでの成績は(1-2-0-0)と全馬連対を果たしている。東京コースは新馬戦で勝利。末脚が活かされる広い東京コースに替わり、さらなる上積みが期待される。世代の頂点へどんな走りをするか注目だ。
スキルヴィングは青葉賞馬から初めての戴冠を狙う。
キャリア4戦とも東京コースで、現在3連勝中。近2走は東京芝2400m戦のゆりかもめ賞（1勝クラス）、青葉賞（GⅡ）に出走しており、豊富なコース経験がアドバンテージになるだろう。前走の青葉賞では中団を追走し、最後は大外に持ち出して豪脚を見せ、重賞初制覇を飾った。青葉賞馬はダービーで一度も勝ち馬を出していない。木村哲也厩舎とC.ルメール騎手は、昨年2着のイクイノックスで挑んだコンビ。昨年の悔しさを払拭するような豪脚を見せて、青葉賞馬初のダービー制覇なるか。
サトノグランツは、父サトノダイヤモンドが逃したダービー制覇を目指す。
父・サトノダイヤモンドは2016年のダービーでハナ差2着と惜敗した。今年の3歳世代が初年度産駒。サトノグランツが前走・京都新聞杯を制し、産駒初の重賞制覇となった。管理するのは、昨年ドウデュースでダービー3勝目を挙げた友道康夫厩舎。鞍上には川田将雅騎手を予定している。2016年にダービーを制したマカヒキと同じコンビだ。奇しくもサトノダイヤモンドを破ったコンビがサトノダイヤモンドの産駒でダービーに挑戦する。こちらも3連勝中の勢いでGⅠタイトル奪取を目指す。
ドゥラエレーデはドバイで行われたUAEダービー（GⅢ）2着からの変則ローテーションで挑む。2歳暮れのGⅠ・ホープフルSでは、2番手から最後の直線でトップナイフとの競り合いを制して初のGⅠタイトルを獲得。芝でも高い能力の持ち主であり、チャンスは十分にある。父ドゥラメンテ、祖父キングカメハメハ、母父オルフェーヴルと3頭のダービー馬の血を引いている。ダービー馬はダービー馬からという血統格言があるように、期待値が高い血統と言える。2歳中距離チャンピオンが3歳でも世代トップを狙う。
以下、皐月賞で落鉄がありながら3着に好走したファントムシーフ、皐月賞2着馬でD.レーン騎手が鞍上予定のタスティエーラ、前走・青葉賞でメンバー中上がり最速の末脚を繰り出して2着に好走したハーツコンチェルトら世代の頂点を決める1戦に豪華メンバーが集結した。
■日本ダービーの日程、競馬場、コース
2023年5月28日（日曜） 2回東京12日
第90回東京優駿GⅠ
3歳オープン（国際）牡・牝（指定）定量
コース：2,400メートル（芝・左）
本賞金:30000,12000,7500,4500,3000万円
■日本ダービーの出走予定登録馬一覧
※馬名、斤量、性齢、調教師名
グリューネグリーン 57.0 牡3 相沢郁（美浦）
サトノグランツ 57.0 牡3 友道康夫（栗東）
シャザーン 57.0 牡3 友道康夫（栗東）
ショウナンバシット 57.0 牡3 須貝尚介（栗東）
シーズンリッチ 57.0 牡3 久保田貴士（美浦）
スキルヴィング 57.0 牡3 木村哲也（美浦）
ソールオリエンス 57.0 牡3 手塚貴久（美浦）
タスティエーラ 57.0 牡3 堀宣行（美浦）
ドゥラエレーデ 57.0 牡3 池添学（栗東）
トップナイフ 57.0 牡3 昆貢（栗東）
トーセントラム 57.0 牡3 小桧山悟（美浦）
ノッキングポイント 57.0 牡3 木村哲也（美浦）
パクスオトマニカ 57.0 牡3 久保田貴士（美浦）
ハーツコンチェルト 57.0 牡3 武井亮（美浦）
ファントムシーフ 57.0 牡3 西村真幸（栗東）
フリームファクシ 57.0 牡3 須貝尚介（栗東）
ベラジオオペラ 57.0 牡3 上村洋行（栗東）
ホウオウビスケッツ 57.0 牡3 奥村武（美浦）
メタルスピード 57.0 牡3 斎藤誠（美浦）
