【宝塚記念2022】予想分析。充実のタイトルホルダーに不安材料はあるのか?

Sporting News Japan Staff

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一気に頂点へ上り詰めるか?

2022年6月26日、阪神競馬場で宝塚記念(GI/芝2200m)が行われる。人気の中心に支持されそうなのが、充実の春を送るタイトルホルダーだ。

昨年のクラシックは皆勤賞。皐月賞でエフフォーリアの2着に入ると、日本ダービーでも8番人気6着と善戦。そして菊花賞で悲願のクラシック制覇を果たした。

さらに今年に入ってからは充実の一途をたどっている。始動戦の日経賞で単勝1.6倍の人気に応えると、春の盾をめぐる天皇賞では逃げて快勝。GI2勝目を上げ、堂々の主役として宝塚記念に乗り込む。

本稿ではタイトルホルダーが宝塚記念に臨む上での注目ポイントをいくつか挙げていこう。

■予想分析① 世代の頂点へ?

昨年のクラシック3冠は3頭の馬がタイトルを分け合った。皐月賞はエフフォーリア、日本ダービーはシャフリヤール、そして菊花賞がタイトルホルダー、といった具合に。

もともと昨年が終わった段階では絶対的な大将格はエフフォーリアだった。皐月賞1着、ダービー2着、さらに天皇賞秋では3冠馬コントレイルらを下して優勝。続く有馬記念でも歴戦の古馬たちをねじ伏せ、グランプリ制覇を成し遂げた。年度代表馬に選出されるにふさわしい一年を送ったわけだ。

しかしエフフォーリアは今年初戦の大阪杯でまさかの敗戦。一気に今後を不安視する声が挙がるようになった。

ダービー馬のシャフリヤールは3月のドバイ遠征でドバイシーマクラシックを制覇。世界でもその力が通用することを証明した。ただ6月15日に行われたプリンスオブウェールズでは5頭立ての4着に。

いずれも何らかの理由で前走敗れているに過ぎない。ただ「キャリアの充実度」という意味ではタイトルホルダーが最も勢いに乗っている。

仮にここで宝塚記念を制するとなると、春は3戦3勝。一気に同世代の馬たちをけん引する存在となる。

■予想分析② 最大の注目ポイントは「逃げられるか」

その上で最も注目されるのが「逃げられるかどうか」だ。

タイトルホルダーが4コーナーで先頭に立った場合の戦績は(5-1-0-0)。唯一の2着は8番人気の低評価を覆した皐月賞だった。つまり、逃げた場合はほとんどパーフェクトな戦績を残しているといえる。GIの菊花賞、天皇賞春でも逃げて快勝を収めた。

一方、4角2番手以下だったときの成績は(0-1-0-4)。唯一の2着だった東スポ杯2歳ステークスは逃げ馬から大きく離れた2番手追走だった。実質この馬が逃げたといっても差し支えない展開だったことを考慮すると、逃げられなかった際の戦績が良くない意味で際立ってくる。

ここ2走は逃げているものの、日経賞は2500m、天皇賞春は3200mだ。一気に距離短縮となる今回、すんなりハナを切れるとも限らない。

それだけに「逃げられるのか?」は大きな注目点になりそうだ。

■予想分析③ 荒れた馬場、血統面での不安は?

宝塚記念は梅雨時に開催されることもあり、荒れた馬場や重馬場への適性が一つのカギとなる。

タイトルホルダーは父ドゥラメンテ、母メーヴェ、その父モティヴェーターという血統。

父ドゥラメンテは宝塚記念で1番人気2着と人気を裏切っている。産駒も全体的な傾向としては良馬場のほうが成績がいい。不安材料の一つとなりえるかもしれない。

しかしこの馬の場合は母系の影響からか、荒れた馬場や渋った馬場を苦にしない。母父モティヴェーターはイギリスダービー馬、その父モンジューはエルコンドルパサーを破った凱旋門賞馬だ。欧州の大種牡馬サドラーズウェルズの系統らしく、スタミナとパワーを持ち合わせている。母母父のシャーリーハイツもイギリスダービー馬で、スタミナと根性の血が凝縮されている。

実際、戦績を見ても稍重だった皐月賞で2着。今年2戦はどちらも稍重開催だったが、いずれも勝利を収めている。阪神競馬場では2戦2勝。しかも稍重の阪神開催だった天皇賞春で快勝している。

以上を加味すると、馬場適性を過度に不安視する必要はなさそうだ。

■まとめ

多くのファンの期待と夢を背負って宝塚記念に臨むタイトルホルダー。

その力をグランプリの舞台で発揮することができるのか。出走馬の中でも屈指の実力を誇り、不安要素も多くはない。ただし、全く不安がないわけではない。

まずはとにもかくにもスタート。ゲートからの出足が大きな注目点になりそうだ。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。