【凱旋門賞2022】ゲート番と出走馬が確定!過去の傾向は?データから考察

Sporting News Japan Staff

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2022年10月2日、フランスのパリロンシャン競馬場で凱旋門賞(GⅠ/芝2400m)が行われる。JRAは開催に先立ち、出走馬と枠順を発表。日本からはタイトルホルダー、ディープボンド、ドウデュース、ステイフーリッシュの出走が確定した。

今回は発表された出走予定馬とゲート番(馬番)を確認していく。

さらに過去10年の枠順データから、有利なゲート、不利なゲートの傾向を導き出していく。果たしていいゲートを引いた馬は? 反対にゲートに恵まれなかった有力馬はいるのか?

■2022年:凱旋門賞の出走馬・ゲート番(馬番)

※ゲート番(馬番)    馬名    性齢        斤量    騎手    厩舎    
1番(10番)メンドシーノ    牡4    ┃    59.5㎏    R.ピーヒュレク    (独)S.シュタインベルク
2番(15番)ヴァデニ    牡3    ┃    56.5㎏    C.スミヨン    (仏)JC.ルジェ    
3番(19番)ドウデュース    牡3    ┃    56.5kg    武豊    (日)友道康夫
4番(16番)アルハキーム    牡3    ┃    56.5kg    C.デムーロ    (仏)JC.ルジェ    
5番(6番)ディープボンド    牡5    ┃    59.5kg    川田将雅    (日)大久保龍志
6番(14番)アルピニスタ    牝5    ┃    58kg    L.モリス    (英)M.プレスコット
7番(18番)ウエストオーバー    牡3    ┃    56.5kg    R.ホーンビー    (英)R.ベケット
8番(20番)ルクセンブルク    牡3    ┃    56.5kg    R.ムーア    (愛)A.オブライエン
9番(13番)グランドグローリー    牝6    ┃    58kg    M.ギュイヨン    (仏)G.ビエトリーニ
10番(11番)タイトルホルダー    牡4    ┃    59.5kg    横山和生    (日)栗田徹
11番(17番)オネスト    牡3    ┃    56.5kg    S.パスキエ    (仏)F.シャペ
12番(5番)アレンカー    牡4    ┃    59.5kg    T.マーカンド    (英)W.ハガス
13番(12番)バブルギフト    牡4    ┃    59.5kg    O.ペリエ    (仏)M.デルザングル
14番(7番)ブルーム    牡6    ┃    59.5kg    W.ローダン    (愛)A.オブライエン
15番(4番)シリウェイ    牡4    ┃    59.5kg    M.バルザローナ    (仏)F.グラファール
16番(9番)モスターダフ    牡4    ┃    59.5kg    J.クローリー    (英)J&T.ゴスデン
17番(1番)ミシュリフ    牡5    ┃    59.5kg    W.ビュイック    (英)J&T.ゴスデン
18番(2番)トルカータータッソ    牡5    ┃    59.5kg    L.デットーリ    (独)M.ヴァイス
19番(3番)マレオーストラリス    牡5    ┃    59.5kg    B.ムルザバエフ    (仏)A.ファーブル
20番(8番)ステイフーリッシュ    牡7    ┃    59.5kg    C.ルメール    (日)矢作芳人

■過去の枠順傾向は?

ゲート番:着別度数|勝率 連対率 複勝率
1番:0- 1- 2- 7/ 10|0.0% 10.0% 30.0%
2番:1- 0- 1- 8/ 10|10.0% 10.0% 20.0%
3番:2- 2- 0- 5/ 9|22.2% 44.4% 44.4%
4番:1- 1- 0- 7/ 9|11.1% 22.2% 22.2%
5番:0- 0- 1- 9/ 10|0.0% 0.0% 10.0%
6番:2- 0- 0- 8/ 10|20.0% 20.0% 20.0%
7番:0- 0- 1- 9/ 10|0.0% 0.0% 10.0%
8番:0- 1- 0- 9/ 10|0.0% 10.0% 10.0%
9番: 0- 1- 2- 7/ 10|0.0% 10.0% 30.0%
10番:0- 0- 0- 9/ 9|0.0% 0.0% 0.0%
11番:0- 2- 0- 7/ 9|0.0% 22.2% 22.2%
12番:2- 0- 0- 7/ 9|22.2% 22.2% 22.2%
13番:0- 0- 0- 9/ 9|0.0% 0.0% 0.0%
14番:1- 0- 0- 8/ 9|11.1% 11.1% 11.1%
15番:1- 1- 1- 5/ 8|12.5% 25.0% 37.5%
16番:0- 0- 1- 6/ 7|0.0% 0.0% 14.2%
17番:0- 0- 1- 5/ 6|0.0% 0.0% 20.0%
18番:0- 1- 0- 4/ 5|0.0% 20.0% 20.0%
19番:0- 0- 0- 2/ 2|0.0% 0.0% 0.0%
20番:0- 0- 0- 1/ 1|0.0% 0.0% 0.0%
※2013年12番、2020年3番、10番、11番、15番、2021年4番は出走取消

今年の凱旋門賞は、フルゲート20頭立てで行われる。海外競馬では枠番ではなくゲート番となるが、馬番とゲート番は全く異なるため注意したい。

JRAで馬券を買う際は馬番で購入するが、ゲート番は1番が最内、20番が大外となり、内外の有利不利を判断するためにも、今回はゲート番を中心に解説していく。

過去10年では内枠に該当する1桁ゲート番は全て3着以内に絡んでいる。一方で外枠に該当する2桁ゲート番は1頭も3着に入っていないゲートも多く、基本的には内が有利な傾向だ。

多頭数のため、外枠スタートの馬はコーナーで外を大きく回る必要がある。外になるほど割引が必要と考えてよいだろう。

また2019年以降オープンストレッチが採用されてからは、3着以内の馬9頭のうち、6頭はゲート4番以内の馬で決まっている。内有利の傾向はさらに顕著だ。

最後の直線450m地点で仮柵が外れ、内に5m分のスペースができる。そのため直線で無理に外に持ち出す必要がなくなり、内に切り込むことで進路を確保できるようになる。

また開催前日まではゴールまで仮柵を設けており、当日に仮柵が外される。この部分は馬場状態の良いグリーンベルトとなり、最も有利な進路へと変化する。この進路を取りやすい、内のゲートの馬が最も有利といえる。

まとめると以下の傾向がある。

・外のゲートの成績が悪い
・内のゲートの成績が良い
・2019年以降3着馬9頭中6頭はゲート4番以内

■2022年のレース展開、ゲート番考察

今回初の海外遠征となり、国内発売で人気の中心が予想されるタイトルホルダーは10番ゲートを引いた。

10番ゲートは過去10年で1度も3着以内に入っていない不利なゲートだ。

初の海外遠征のため馬場への対応や、騎手の道中の位置取りが大きな鍵を握るが、この馬の先行脚質を活かし、早めに前に付け、最後の直線では内の良いコースを走ることができればチャンスはある。

対照的に有利なゲート引いたのが、3番ゲートからスタートする今年のダービー馬ドウデュースだ。

3番ゲートは過去10年で最も優秀な成績となっており、オープンストレッチが採用された2019年以降は2019年1着、2021年2着。2020年は出走取消のため、勝率50%、連対率100%と成績は優秀だ。

今回で10度目の参戦となる武豊騎手の経験も好材料だ。内枠の利を活かし、道中は中団よりも前の位置に付けることができれば、ゲート番から勝ち負けが期待される1頭だ。

今回で2度目の凱旋門賞挑戦となるディープボンドは、昨年の同じく5番ゲートを引いた。

昨年はタフな馬場が影響し、14着と振るわなかったが、内の5番ゲートはむしろ有利なゲートと言える。今年は川田将雅騎手がこの馬の手綱を握る点も好材料であり、当日の馬場を克服できれば勝ち負けが期待される。

国内参戦馬で最も不利なゲートとなるのが、20番ゲートを引いたステイフーリッシュだ。

過去10年の凱旋門賞が20頭立てで行われるのは、今回で2回目。国内と異なり20頭という多頭数の大外は大きな割引が必要となるだろう。

ただ、この馬は昨年から海外遠征を中心に使われており、参戦メンバーの中で最も遠征慣れしている馬である。

前哨戦も2着に入っていることから状態は万全であり、不利なゲートを鞍上のC.ルメール騎手がどう捌くかが注目される。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。