2023年5月14日、東京競馬場でヴィクトリアマイル(GⅠ/芝1600m)が行われる。スターズオンアース、ソダシ、ナミュール、ソングライン、ナムラクレアらが出走を予定。今年はどんなレースが展開されるのか。
今回はヴィクトリアマイルの好走条件について分析していく。
予想して馬券を買う上で、軸馬の選定は欠かすことのできない要素だ。どんな馬を軸馬にすればいいのか。好走条件を紐解いていくことで、期待値の高い馬が見えてくる。
■【予想】過去の傾向分析① 人気
ヴィクトリアマイルは過去10年で11番人気以下に支持された馬は77頭いるが、馬券に絡んだのは6頭だ。
人気薄の好走による波乱傾向が高く、人気薄を無条件で消すのは危険だが、安定感という点からは中心となる軸馬は、やはり10番人気以上の馬から選ぶのがよさそうだ。
■【予想】過去の傾向分析② 前走着差
ヴィクトリアマイルでは過去10年、馬券に絡んだ馬は全て前走重賞を走っていた。その中で大敗からの巻き返しが多いのがGⅠ組だが、GⅡ以下のレースでの大敗から巻き返すケースは少ない。
実際に前走GⅡ以下の重賞を使用した馬の中で、前走で勝ち馬から0秒5以上の差を付けられ、本番で馬券に絡んだ馬は5頭しかいない。この5頭はいずれもGⅠで活躍する高い実績があった。
中心となる馬は前走GⅠ組や、GⅠ級の実績を持つ馬を除き、前走勝ち馬から0秒5以内に好走した馬から選ぶようにしたい。
■【予想】過去の傾向分析③ 前走1
ステップレースの中で穴馬の好走が目立つのが福島牝馬ステークス(GⅢ)で、過去10年3頭が馬券に絡んでいる。この3頭の共通点を見ると、前走で勝ち馬がいずれも1分46秒台の時計で勝利していた点だ。
勝ち馬が1分47秒以上の時計で勝利した年は、1頭も馬券に絡んでいない。今年の福島牝馬Sは勝ち馬の時計が1分47秒9という決着に終わったため、今年は割引が必要と考えることができる。
中心となる馬を選ぶ際は、前走福島牝馬S組以外の馬から選ぶようにしたい。
■【予想】過去の傾向分析④ 前走2
また、京都牝馬ステークス(GⅢ)もヴィクトリアマイルのステップレースの1つ。過去10年で京都牝馬Sから直行した馬は5頭いるが、馬券に絡んだのは1頭のみだ。
特に距離が短縮となった2016年以降は1頭も馬券に絡んでおらず、近年の傾向から京都牝馬Sからヴィクトリアマイルへの直行は基本的には割引が必要と考えてよいだろう。
中心となる馬を選ぶ際は、前走京都牝馬S組以外から選ぶようにしたい。
■【予想】過去の傾向分析⑤ 前走3
次に大敗からの巻き返しが期待できるGⅠ組だが、その中でも高松宮記念組を考察する。過去10年で4頭が馬券に絡んでいるが、4頭中3頭が前走で1番人気に支持されており、残る1頭も前年のヴィクトリアマイルを制した馬だった。
前走で1番人気に支持された実績や、GⅠを勝った実績があるほどの、能力の高い馬でなければ、高松宮記念から本番で馬券に絡むのは厳しいのが現状だ。
高松宮記念を狙う場合は前走1番人気に支持された馬、及びGⅠでの勝利実績のある馬から選ぶようにしたい。
■【予想】過去の傾向分析⑥ レース間隔
最後にヴィクトリアマイルではレース間隔が26週以上空いた馬は、過去10年で4頭いるが1頭も馬券に絡んでいない。
この4頭はいずれも過去にGⅠレースを勝ったことのある実績馬だったが、本番では実績を問わず長期間休養明けの馬は大きな割引が必要と考えてよいだろう。
中心となる馬は、最低でもレース間隔が中25週以内の馬から選ぶようにしたい。
■過去の好走条件、すべてに該当する馬の成績は?
他にも「当日の馬体重の増減プラス・マイナス20キロ以上」「前走OP特別、条件戦を使った馬」といった好走率がぐんと下がる項目に該当している馬を除外。すると上記の好走条件にすべて合致する馬の成績は……
(9-7-7-50)
勝率12% 複勝率31%
単勝回収率117% 複勝回収率97%
単勝回収率は優秀な成績となっている。
今年もこれらの項目に該当する馬は要注意。軸馬、穴馬として一考の余地がありそうだ。すべて該当していなくとも、複数該当していれば注目してみてみるのがいいかもしれない。