2022年11月5日、阪神競馬場でファンタジーステークス（GⅢ／芝1400m）が行われる。JRAの発表によると、函館2歳ステークス（GⅢ）の覇者ブトンドール、ききょうステークス（OP）を勝利したアロマデローサ、同じくききょうSで2着だったクインズエルサ、小倉2歳ステークス（GⅢ）で2着に入ったバレリーナら、17頭が出走登録を行っている。
今回はファンタジーSの登録馬から勢力図を考察。予想オッズの上位となり人気を集めそうな有力馬を中心に、レースを展望していく。
■2022年ファンタジーSの展望・人気・予想
今年の2歳世代最初の重賞ウィナーであるブトンドールが重賞連勝を狙う。
新馬戦、函館2歳Sと函館開催の芝1200m戦で無傷の2連勝を飾った。両レースとも中団から大外を回して力強く伸び、差し切った形だった。父は2016年の高松宮記念を制したビッグアーサーで、現在同馬が産駒唯一の重賞ウィナー。他の産駒の芝1400m重賞成績は、昨年の京王杯2歳ステークス（GⅡ）でトウシンマカオが2着に入っている。同馬も芝1400m戦で好走する可能性は十分だ。2戦ともコンビを組んだ鮫島克駿騎手が、今回も鞍上に予定されている。
ブトンドールの僚馬アロマデローサも注目の1頭だ。
小倉芝1200mの新馬戦でデビュー勝利を飾った。続く中京芝1400mで行われたききょうSでは中団で脚を溜め、直線で坂を駆け上がると一気に加速。2着のクインズエルサに1馬身4分の1差をつけて完勝している。勝ちタイムの1分20秒4は、中京芝1400mの2歳コースレコードであった。ブトンドールと同じ池添学厩舎の管理馬で、僚馬とのワンツーフィニッシュにも期待がかかる。
キャンディーバローズの仔、クインズエルサは母仔制覇を目指す。
これまで3戦して1勝2着2回の成績で、敗れた2戦はどちらもアロマデローサが勝利している。阪神開催で行われた直近2年のファンタジーSでは、ディープインパクトの血脈が好走している。母はディープインパクト産駒のキャンディーバローズで、2015年ファンタジーSの覇者である。血統面から2戦続けて敗れたライバルを逆転することも可能と考えられる。母仔制覇を果たし、母も出走した大舞台へ向けて弾みをつけたいところだろう。
メンバー屈指の快走馬バレリーナも上位人気が予想される。小倉芝1200mの新馬戦では、スタートを決めるとスピードの違いでハナへ。4コーナーを回ると馬場の良い外に進路を取って後続を突き離し、3馬身2分の1差をつけて快勝した。連闘で挑んだ前走・小倉2歳Sは中団に控えると、直線で外からじりじりと脚を伸ばす。ゴール前で勝ち馬にかわされるも9番人気の低評価を覆し2着と好走。今回は200mの距離延長に対応できるかが好走のポイントだろう。
以下、小倉2歳Sで11番人気3着と波乱の立役者になったシルフィ―ドレーヴ、フェニックス賞（OP）の勝ち馬で、前走・小倉2歳S10着からの巻き返しを狙うミカッテヨンデイイ、C.デムーロ騎手が鞍上予定のトゥーテイルズら、牝馬クラシックへの登竜門となるレースに将来が楽しみな2歳牝馬が集結した。
■ファンタジーSの日程、競馬場、コース
2022年11月5日（土曜） 5回阪神1日
第27回KBS京都賞ファンタジーステークスGⅢ
2歳オープン（国際）牝（指定）馬齢
コース：1,400メートル（芝・右）
本賞金：2900,1200,730,440,290万円
■ファンタジーSの出走予定登録馬一覧
※馬名、負担斤量、性齢、調教師名
アロマデローサ 54.0 牝2 池添学（栗東）
エナジーチャイム 54.0 牝2 手塚貴久（美浦）
クインズエルサ 54.0 牝2 西村真幸（栗東）
コスモフーレイ 54.0 牝2 五十嵐忠男（栗東）
サイモンオリーブ 54.0 牝2 勢司和浩（美浦）
サツマノオンナ 54.0 牝2 新谷功一（栗東）
サラサハウプリティ 54.0 牝2 岡田稲男（栗東）
シェーンプリマー 54.0 牝2 黒岩陽一（美浦）
シルフィードレーヴ 54.0 牝2 西園正都（栗東）
トゥーテイルズ 54.0 牝2 藤原英昭（栗東）
バレリーナ 54.0 牝2 清水久詞（栗東）
ブトンドール 54.0 牝2 池添学（栗東）
マーブルマカロン 54.0 牝2 林徹（美浦）
ミカッテヨンデイイ 54.0 牝2 堀内岳志（美浦）
ミスヨコハマ 54.0 牝2 斎藤誠（美浦）
リバーラ 54.0 牝2 高柳瑞樹（美浦）
レッドヒルシューズ 54.0 牝2 英智（栗東）
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