2023年12月3日、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GⅠ/ダート1800m)が行われる。今回は週中時点での人気・オッズの予想を展望していく。クラウンプライド、セラフィックコール、テーオーケインズ、ハギノアレグリアス、レモンポップらが出走を予定しているが、果たしてどの馬が人気上位に支持されるのだろうか。
各馬の実績やポテンシャル、血統構成などから気になるオッズを考察していく。
■チャンピオンズカップの日程、競馬場・コース
2023年12月3日(日曜) 4回中京2日
第24回チャンピオンズカップGⅠ
3歳以上 オープン(国際)(指定) 定量
コース:1,800メートル(ダート・左)
本賞金:12000,4800,3000,1800,1200万円
■最新予想オッズ・想定人気
レモンポップ 3.2
セラフィックコール 3.5
アイコンテーラー 11.7
テーオーケインズ 12.3
クラウンプライド 14.4
ハギノアレグリアス 15.0
グロリアムンディ 17.6
メイショウハリオ 21.1
ゼットリアン 26.0
メイクアリープ 26.4
ジオグリフ 33.3
アーテルアストレア 47.5
ウィルソンテソーロ 55.0
ドゥラエレーデ 62.0
ノットゥルノ 72.7
ケイアイシェルビー 108.2
クリノドラゴン 225.2
■オッズ・人気予想考察
フェブラリーステークス勝ち馬レモンポップが、距離を克服して春秋中央ダートGⅠ制圧なるか。
前走の盛岡のJpnⅠ・マイルチャンピオンシップ南部杯では初めて逃げの手に出て、直線で一気に突き放す内容。2着イグナイターに2秒差をつける圧勝で、スピードの違いを見せつけた格好になった。イグナイターはJBCスプリントで初GⅠ級制覇を飾り、園田初のGⅠ馬誕生で盛り上がったが、この馬の強さがより際立つものになった。
しかし、今回はスピード一辺倒では厳しい中京ダート1800m。この馬の得意距離が1400mなだけに、この距離延長は歓迎とは言えない条件である。東京ダート1400mの出走経験が多い。1600mも東京と、稍重で普段以上に時計の出る盛岡。あまりスタミナが問われにくい舞台だった。
中京ダートは1400mで一度出走があり、その時は2着。もちろん本格化前なので、この敗戦は度外視できるが、今回の1800mとは条件が異なる。血統的にもスピードに重きが置かれている血統で、今回の中京ダート1800mでGⅠという条件は懸念材料だが、その不安を一掃するほどのスピードで押し切ってしまうのだろうか。
勢いナンバーワン、セラフィックコールがGⅠまで駆け上がるのか。
前走のGⅢ・みやこステークスは、平坦コースの京都競馬場。スタートが悪く差し一辺倒のこの馬には懐疑的な見立てがされていた。ここまで高いパフォーマンスを発揮していたにもかかわらず、最終単勝オッズ2.6倍というオッズがそれを表していただろう。実際、レースは平均ペースで流れ、2~4着馬の4コーナー位置は2、4、1番手と先行馬が残る展開。だがセラフィックコールはただ1頭後方から突き抜けて見せた。4コーナー11番手から直線大外一気でごぼう抜き。上がり3ハロン36秒1の脚を繰り出して2着に3馬身差をつけての勝利だった。あっさり重賞の壁を超えてみせたのだ。
もちろんGⅠの壁は高いが、ルヴァンスレーヴやクリソベリル、昨年のクラウンプライドなど、3歳馬の活躍も目立つこのレース。今年はこの馬が世代交代の筆頭候補だ。
アイコンテーラーが中央GⅠ初制覇なるか。
前走大井のJBCレディスクラシックは、2番手追走から4角先頭で直線を迎えた。他馬が新しく導入された大井の白い砂にもがく中、それらを尻目に後続との差を広げ、2着に4馬身差をつける圧勝。重賞初制覇をGⅠ級レースで飾った。
牡馬混合GⅠの今回は前走からは明らかにレベルが高くなるが、2走前のGⅢ・シリウスステークスで2着に入った成績が光る。牡馬混合でも通用しており、展開がはまれば十分に戦えそうだ。また、中京ダートは未経験ながら、芝は重賞で2、3着がある。あとは枠次第だろうが、内目の枠でも引けたなら、2015年サンビスタ以来の牝馬制覇が見えてくるだろう。5歳牝馬、今が一番脂の乗っている時期だ。
2年前の勝ち馬テーオーケインズが復権なるか。
前走JBCクラシックでは、2番手から押し切りを狙った。しかし外から伸びた勝ち馬キングズソードにあっさりと交わされ、直線では一度差し返したノットゥルノにも差されて3着だった。大井の砂が変わった点が影響した可能性はあるが、大井2000m巧者にとっては物足りない内容だった。鞍上の松山弘平騎手も「もっとやれる馬」とコメントしているように、陣営も不満の残る内容だっただろう。
今回は予定通り、3年連続のチャンピオンズカップ出走となる。この馬の特徴として連続好走がない。2021年はJBCクラシック4着からの巻き返しだったが、昨年はJBCクラシック勝利でこのレースは4着だった。前走の走りを好走ととらえるか凡走ととらえるか。もし凡走であるならば着順の巻き返しが期待できる。果たしてどうなるだろうか。
クラウンプライドが初のGⅠ制覇に挑む。
前走のGⅢ・コリアカップはノーステッキで10馬身差の圧勝。レースレベルとしては疑問が残り、同じく日本から出走したグロリアムンディとの一騎打ちムードだった。実績を考えるとクラウンプライドが上ではあったが、それでも全くグロリアムンディを全く寄せ付けず。さながら、韓国で公開調教をしたようなものだった。
そこからレース間隔は約3ヵ月空いたが、元々レース間隔はあまり関係ないタイプ。昨年は5ヵ月弱ぶりのレースだった日本テレビ盃(JpnⅡ)で2着に入っている。昨年のチャンピオンズカップは2着だったが、今年は海外で力をつけた。そろそろ頂に立ってもおかしくはない。