2022年12月3日、中山競馬場でステイヤーズステークス(GⅡ/芝3600m)が行われる。週中には美浦、栗東の各トレーニングセンターで出走予定馬たちが調教・最終追い切りを行った。
前走のGⅠ・天皇賞(春)から7ヵ月の休み明けとなるシルヴァーソニックを筆頭に、長距離重賞の常連で実績十分のアイアンバローズ、前走・京都大賞典(GⅡ)では5着に敗れ今回巻き返しを図るディアスティマ、昨年の同レース勝ち馬ディバインフォース、7歳馬となった今も衰え知らずの実力を誇るユーキャンスマイルらが出走を予定。各馬はどんな状態にあるのか。実力が拮抗している重賞レースだけに、当週のコンディション、状態によって着順は入れ替わってくることが予想される。
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馬券を買う上でも各馬の状態は重要なファクター。今回は上位人気が予想される馬を中心に最終追い切りの様子を振り返っていく。
■最終追い切り動画
▼【シルヴァーソニック】 池江泰寿厩舎
11月30日 栗東・Cウッドチップコース 重
6F84秒0 - 5F68秒4 - 4F52秒8 - 3F37秒1 - 1F11秒1
評価:B
併せ馬。水口優也騎手が騎乗し、馬なりから終い重点の追い切りとなった。素軽い走りで楽に好タイムをマーク。状態は良さそうだ。
7ヵ月の休み明けとなる今回は好調時と比較すると1枚劣るものの、あらかた態勢は整っている。昨年もこのレースを3着と好走している得意舞台に変わる点もプラスで、期待のできるレースとなりそうだ。
▼【アイアンバローズ】 上村洋行厩舎
11月30日 栗東・坂路コース 重
4F53秒6 - 3F39秒1 - 2F25秒5 - 1F12秒3
評価:B+
単走。調教助手が騎乗し馬なりから終いに軽く追われた。気合い乗り良く活気に溢れ状態は良さそうだ。
また好調時と比較しても遜色ない仕上がりで、前走からの上積みも感じられる印象。前走から6Fの距離延長も昨年の同レースに臨んだローテーションと類似しており、昨年2着に好走した舞台で巻き返しの可能性が高そうだ。
▼【ディアスティマ】 高野友和厩舎
11月30日 栗東・坂路コース 重
4F53秒4 - 3F39秒0 - 2F25秒0 - 1F12秒4
評価:C
併せ馬。調教助手が騎乗し馬なりから終い重点の追い切りとなった。重心を低く保ち、首を上手に使う綺麗な走りを披露した。
ただ追われてから併せていた相手馬に先着を許しタイムも平凡。好調時と比較しても出来は劣る。前走からの距離延長はプラスに働きそうだが、追い切りでの動きは物足りなく現状でどこまでやれるか注目だ。
▼【ディバインフォース】 寺島良厩舎
11月30日 栗東・Cウッドチップコース 重
6F82秒9 - 5F67秒0 - 4F51秒8 - 3F36秒9 - 1F11秒6
評価:B
併せ馬。川又賢治騎手が騎乗し、馬なりから終い重点の追い切りとなった。追われてからの反応鋭く状態は良好。前走からの上積みを感じられる仕上がりで雰囲気も良さそうだ。
ただ昨年同レースを勝利した頃と比較すると1枚見劣る印象。昨年の同レース勝利後は現在まで4レース続けて馬券外と精彩を欠くが、得意舞台で巻き返すことができるかどうか注目だ。
▼【ユーキャンスマイル】 友道康夫厩舎
11月30日 栗東・坂路コース 重
4F52秒2 - 3F38秒0 - 2F24秒9 - 1F12秒7
評価:D
併せ馬。調教助手が騎乗し馬なりから終い重点の追い切りとなった。追われてからの反応鈍く、併せていた相手馬にも手応えが劣った。
好調時と比較しても数枚劣るような仕上がり。右にモタれる癖がある本馬が右回りに舞台が替わるのもマイナスで、厳しいレースを強いられる可能性が高そうだ。
■まとめ
JRAでは最長距離の重賞レースとなるステイヤーズS。今年もスタミナ自慢のステイヤー達が出走を予定しており、非常に混戦模様のメンバー構成となった。
特殊な舞台設定で行われるだけにリピーター馬も多いが、昨年の1.2.3着馬が揃って出走を予定。予想をする上でも非常に難解なレースとなりそう。舞台適正や状態面を武器に好走するのはどの馬か。今後の長距離界を占うレースとなるだろう。
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