2022年7月31日、札幌競馬場でクイーンステークス（GⅢ／芝1800m）が開催される。
今年の桜花賞2着馬であるウォーターナビレラ、昨年のクイーンS覇者テルツェット、前走巴賞を勝利したホウオウピースフルなど、16頭が出走登録を行っている。
今回はクイーンSの登録馬から勢力図を考察。予想オッズの上位となり人気を集めそうな有力馬を中心に、レースを展望していく。
■2022年クイーンSの展望・人気・予想
人気の中心になりそうなのは、ウォーターナビレラだ。
春の牝馬クラシック戦線で、武豊騎手と武幸四郎厩舎の兄弟コンビでのGⅠ制覇が期待されたウォーターナビレラ。武騎手とは、昨年の勝利したファンタジーステークスからコンビを組み、今回も鞍上が予定されている。
GⅠでは、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ3着、今年の桜花賞2着と好走が続いていたが、前走の優駿牝馬では13着と大敗。ゲート内でバタつき、スタートで後手を踏んでしまう。道中は中団につけ、最内枠から内ラチ沿いをロスなく進めるが、4コーナーでは武騎手が必死に追うも伸びなかった。
レース後、武騎手は「ゲート内で突進してしまった。絶好調だった桜花賞の反動もあったかも」と回顧。ゲートでのトラブルは、出走直前でサウンドビバーチェが放馬し、15分程待たされた影響もあっただろう。
今回は初の古馬との対戦だが、昨年札幌での新馬戦は逃げて快勝しており、斤量52kgで挑める今回は十分勝機がある。ここを勝って、最後の一冠・秋華賞にむけて反撃を開始したいところだ。
次に注目されるのは、連覇を狙うテルツェットだ。
昨年は東京オリンピックの影響で函館での開催だったクイーンS。ルメール騎手を背に見事差し切り勝ちを決めたが、それ以降勝利がない。
前々走の中山牝馬ステークスはスタートしてすぐに隣の馬から接触があった。さらに、馬体重432キロの小さな体でトップハンデの56.5キロを背負ったことも影響し、5着に敗退している。前走ヴィクトリアマイルでは18番枠から出遅れて距離をロスし、13着に大敗。しかし、2走とも上がり最速のタイムを繰り出していた。必ず最後は良い脚を使い、GⅠ以外では全て掲示板内と堅実な走りを見せている。
今年は札幌競馬場で開催されるが、洋芝の小回りコースという条件は変わらない。毎回後方からレースを運ぶため展開がカギになるが、昨年同様差し切り勝ちを決められるか注目だ。
前走巴賞で2歳秋以来の3勝目を挙げたホウオウピースフルは、初重賞制覇の期待がかかる。
半兄に2018年の有馬記念を制したブラストワンピースがいる血統。ブラストワンピースは札幌記念も勝利している。また、今年の7月10日には、半弟のブラストウェーブが函館芝1800mの2歳新馬戦を勝利。ホウオウピースフルも2歳新馬（札幌）、巴賞（函館）で洋芝の1800mを勝利しており、血統的に洋芝の適性は高い。得意の洋芝で初重賞タイトルを狙う。
以下、昨年2着のマジックキャッスル、前走ヴィクトリアマイルで4着に入ったローザノワール、今年1月の愛知杯を制した後も堅実な走りを続けているルビーカサブランカ、現在除外対象ではあるが、香港GⅠを2勝しているウインブライトの半妹ウインエクレールら、秋の大舞台を目指す牝馬たちが集結した。
■クイーンSの日程、競馬場、コース
2022年7月31日（日曜） 1回札幌4日
第78回北海道新聞杯クイーンステークスGⅢ
条件：3歳以上 オープン（国際）牝（特指）別定
コース：1,800メートル（芝・右）
本賞金：3800,1500,950,570,380万円
■クイーンSの出走予定登録馬一覧
※馬名、負担斤量、性齢、調教師名
ウインアグライア 55.0 牝4 和田 雄二（美浦）
ウインエクレール 51.0 牝3 畠山 吉宏（美浦）
ウォーターナビレラ 52.0 牝3 武 幸四郎（栗東）
ゴルトベルク 55.0 牝5 手塚 貴久（美浦）
サトノセシル 55.0 牝6 堀 宣行（美浦）
スライリー 55.0 牝4 相沢 郁（美浦）
テルツェット 56.0 牝5 和田 正一郎（美浦）
ファーストフォリオ 55.0 牝5 須貝 尚介（栗東）
フィオリキアリ 55.0 牝5 清水 久詞（栗東）
フェアリーポルカ 56.0 牝6 西村 真幸（栗東）
ホウオウピースフル 55.0 牝5 大竹 正博（美浦）
マジックキャッスル 57.0 牝5 国枝 栄（美浦）
メイショウミモザ 56.0 牝5 池添 兼雄（美浦）
ラヴユーライヴ 55.0 牝5 矢作 芳人（栗東）
ルビーカサブランカ 55.0 牝5 須貝 尚介（栗東）
ローザノワール 55.0 牝6 西園 正都（栗東）
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