2022年7月31日、札幌競馬場でクイーンステークス(GⅢ/芝1800m)が行われる。有力馬の1頭で人気を集めることが予想されるのが、3歳馬のウォーターナビレラだ。
桜花賞(GⅠ)2着などクラシック戦線で活躍した春の実績を考えれば、レースはこの馬が中心となりそうだが、それ以外にも面白い馬が揃った。ここでは古馬のテルツェットとマジックキャッスルを取り上げる。
■予想・分析① テルツェット
函館競馬場で行われた昨年のクイーンSでは、後方から直線一気で勝利を収めたテルツェット。C.ルメール騎手の好騎乗もあったが、前走14着大敗から巻き返すことができたのは、この馬の能力と気性面の強さが影響したといえる。
近走成績は着順こそ冴えないものの、ここ2走は上がり最速。二桁着順に敗れたエリザベス女王杯とヴィクトリアマイルはGⅠであり、ハイレベルなレースだった。決して衰えたわけではなく、牝馬限定GⅢの今回は巻き返しが期待できる。もちろん後方の位置取りから、最後にどこまで追い込めるかという脚質になっている感は否めない。それでも、二走連続で上がり最速を繰り出す脚があるということは、それだけ最後の破壊力を秘めていることを表す。
3番人気だった昨年も、4コーナー最後方から差し切った。今年も巻き返しに期待したい
■予想・分析② マジックキャッスル
昨年のこのレースで2着に入って以降、目立った成績を挙げられていないマジックキャッスル。この馬もテルツェット同様、このレースを契機としての巻き返しを狙っている一頭だ。
中段に構え差し切りを狙うことが多い馬だが、昨年のクイーンSでは好位4番手から抜け出しを図った。直線一度は先頭に立つ場面があったものの、テルツェットの末脚に屈した格好だ。2着に敗れはしたが、以前とは別の形でレースができたことを褒めるべきだろう。
昨年のようなレースができれば、十分ここでの好走があっても不思議ではない。出走メンバーで最も重い斤量57㎏となるが、一昨年の秋華賞(GⅠ)2着馬。三冠牝馬デアリングタクトに0秒2差まで詰め寄った。復帰したライバルを追撃するには、ここで意地を見せたいところだ。
■まとめ
3歳牝馬勢にとっては秋につなげるためのレースでとなるクイーンS。古馬勢にとっても、復活を狙う馬や、ここを好走して勢いに乗りたい馬もいる。様々な思惑を持った馬が出走し、面白いレースとなった。
夏の牝馬重賞ということで、一筋縄ではいかないところ。思わぬ馬の好走も期待できそうだ。
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