2022年7月31日、新潟競馬場でアイビスサマーダッシュ(GⅢ/芝直線1000m)が行われる。有力馬の1頭で人気を集めることが予想されるのが、ライオンボスだ。
2019年アイビスサマーダッシュにて初の重賞挑戦で初重賞タイトル獲得したライオンボス。2020年、2021年は2年連続2着に入っている。
勝利したレースは全て芝とダートの1000mのみ。1000m以外のレースは一度も馬券圏内に入っていない。まさに1000mのスペシャリストだ。
ライオンボスは3年ぶりにアイビスサマーダッシュを勝利することができるのか、分析していく。
■予想・分析① ライオンボスの斤量58キロの成績は?
今回はメンバー中、最も重い斤量の58キロで出走する。
これまでライオンボスが58キロを背負ったのは3レースある。その全てが今回と同コースの新潟千直であった。成績は(0-1-0-2)と勝利がなく、昨年の韋駄天ステークス(OP)は9着、ルミエールオータムダッシュ(L)は13着と大敗している。外枠が有利な新潟千直でともに9番枠であったことも影響したのか、思い通りの位置を取ることができなかったことも敗因と考える。
一瞬のスピードが問われるレースであり、重い斤量は懸念材料だ。
■予想・分析② ライオンボスの臨戦過程は?
連対した3年間はすべて韋駄天Sをステップレースにしていた。しかし、今年は中山芝1200mの春雷ステークス(L)からの臨戦である。
前走・春雷Sは14番枠から絶好のスタートを決める。内枠のシャンデリアムーン(3着)に先頭はゆずり、2番手につける。最後の直線ではジリジリと脚を伸ばして13番人気ながら5着に粘り込む。芝1200戦では初めて掲示板に入った。
勝ち馬ヴェントヴォーチェは2着馬に3馬身差をつける圧勝であったが、2着馬からは0秒2差と差のない競馬をしていた。
ところが、中間で外傷を負うトラブルがあり、韋駄天Sを回避して、今回は3か月半間隔を空けてのレースとなる。
昨年10月のルミエールオータムダッシュは3か月休養を挟み、今回と同斤量の58キロ背負って出走した。スタートを決めるが前につけることができず、中団に待機。500m付近から菱田裕二騎手がムチをたたいて追っていたが反応が乏しく、後退していき13着に敗れている。
3か月以上の休み明けは(0-0-0-4)と全て馬券圏外。過去3年よりも臨戦態勢は厳しい条件だ。
■予想・分析③ ライオンボスの状態面は?
今回は外傷明けとなるが、気になる状態面はどうか。
最終追切では、美浦ポリトラックでの3頭併せ。鋭い動きを見せて1頭と併入し、もう1頭には2馬身先着する。
和田正一郎調教師は、「万全とは言い難いですが状態は悪くありません」とコメントを残している。
■まとめ
新潟千直のスペシャリストであるライオンボスだが、今年は過去3年と違い中間のトラブルによって出走間隔が空いたことや、勝ち星のない斤量58キロでの出走と懸念材料が多い。
鞍上は初騎乗の坂井瑠星騎手だ。7月27日に行われたイギリスGⅠ・サセックスステークスにおいて、バスラットレオン(4着)とのコンビで見せ場たっぷりのレース。海外の大舞台で見せた好騎乗を週末の新潟でも披露し、ライオンボスを勝利に導きたい。
不安を一掃するような積極果敢なレース運びを見せ、3年ぶりのアイビスサマーダッシュ制覇を成し遂げるか。ライオンボスと坂井騎手に注目だ。
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