米体操界の性的虐待被害者140人が登壇、10分間のスピーチ

Tom Gatto

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ミシガン州立大学、米国体操協会でチームドクターを務めていたラリー・ナサールから性的虐待を受けた140人の女性が7月18日、2018年ESPYアワードのステージに立ち、被害者たちに語り掛けた。

アーサー・アッシュ賞を受賞した彼女たちは、全ての被害者のために立ち上がった。サラ・クレイン、ティファニー・トーマス・ロペス、そしてアリー・レイズマンの3人が、ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターの観客たち、そしてABCの視聴者たちに向かって語り掛けた。

五輪金メダリストの体操選手、レイズマンは、10分間のスピーチを自身のプレゼンテーションで締めくくった。その中で、ナサールを裁くための手助けをしてくれた人々に彼女は感謝した。また、1999年から2016年にかけて18年間もの間に行われた虐待について、問題を黙認していた人々を非難した。そして、他の被害者たちへの支援を求めた。

「被害者に対して、真実が何であるかは関係ないような気にさせて、加害者は永遠に被害者を苦しめるのです。全ての犠牲者に対して言いたい。誰にもあなたの物語を書き換えさせてはならない。あなたにとっての真実が重要なのです。そしてあなたは一人ではありません」彼女は言った。

54歳のナサールは1月、ミシガン州の裁判所で性的虐待の罪7件に対する有罪判決を受け、禁錮40~175年を言い渡された。

ESPYアワードの授賞式に出席し、レイズマンがスピーチの中で敬意も表した裁判官のローズマリー・アキリーナは、判決前に169名の被害者から陳述を聞いた。

ミシガン州立大学は5月、既に判明している332名の被害者に計4億2500万ドルの補償金を支払うことで合意した。同大学はまた、今後明らかになる被害者たちにも7500万ドルを補償する見込みだ。

ナサールのスキャンダルは、ミシガン州立大学そして米国の体操界に大きな変化をもたらした。

ミシガン州立大学の学長ルー・アンナ・サイモンは周囲からの圧力を受けて辞任、またアスレティックトレーナーのマーク・ホリンズも辞任した。

米国体操協会では会長ポール・パリラ、副会長のジェイ・ビンダーらが辞任。また、取締役員21名も米国五輪委員会(USOC)からの圧力を受けて解任された。

レイズマンはナサールの虐待事件を受けて、OSOCと米国体操協会を相手に訴訟を起こしている。

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原文:WATCH: Aly Raisman, other victims of Larry Nassar speak out at ESPY Awards

翻訳:Muneharu Uchino

Tom Gatto

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Tom Gatto joined The Sporting News as a senior editor in 2000 after 12 years at The Herald-News in Passaic, N.J., where he served in a variety of roles including sports editor, and a brief spell at APBNews.com in New York, where he worked as a syndication editor. He is a 1986 graduate of the University of South Carolina.