再建目指す米国体操連盟が現NBA重役を新会長に指名「最高の存在」

Gabrielle McMillen

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米体操連盟、再建に向けNBAの重役に白羽の矢

2月19日(日本時間20日)、米国体操連盟はリー・リー・リオン氏を新会長に指名したと発表した。

NBA国際パートナーシップ担当副社長を務めるリオン氏は、この2年間で4人目となる米国体操連盟の会長に就任する。

米国体操連盟理事のキャサリン・カーソン氏は発表に際し、こう語っている。

「リー・リーのビジネススキル、管理職としての経験、そして体操競技への情熱は、歴史上重大な時期にある我々の組織を導いてくれるであろう最高の存在だ」。

「彼女が過去20年に渡ってスポーツ経営管理の分野において培ってきた強力な指導力とコミュニケーション、そして組織管理能力を我々にもたらしてくれる。さらに彼女は少女時代から大学体操に至るまで高いレベルの競技経験もあり、体操競技を熟知している。我々は彼女を新たな会長として迎えることが楽しみだし、我々の組織と文化を変革していく彼女のビジョン実現を支えていきたいと願っている」。

米国体操連盟は、元チーム医師のラリー・ナサール被告が選手達への性的虐待と児童ポルノ所持の罪で実刑判決を受けて以来、再建が困難を極めていた。2018年12月には同連盟は連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請している。

米国体操連盟が昨年13月に発表した財務諸表によると、ナサール被告の被害者への同連盟からの損害賠償金は7,500万ドル(約82.5億円)から1億5,000万ドル(約165億円)になる見通しだ。ナサール被告のスキャンダルが明るみに出てから、220人に及ぶ選手が元米国代表チーム医師であった被告から被害を受けたと訴訟を起こしている。

リオン氏は被害者たちが損害賠償金を受け取ることができるように全力を尽くし、さらに組織の信頼を取り戻すことに取り組むと下のように語っている。

「私は米国体操連盟の会長職に就くことを名誉に思い、また私の人生に多くの良い影響を与えてくれたこのスポーツの組織において重要な役割を担うことを嬉しく思います」

「他の誰とも同じように、私もまた選手たちへの虐待事件と組織に対して深い怒りを悲しみを感じています。私は被害から立ち上がろうとしている人々の勇気と強さに敬意を表し、彼女らの訴えが解決されることを最優先の課題にします」

「私はこれから体操競技コミュニティ全体と協力して、アスリートの健康と安全を守り、未来に向けた確かで包括的なプランを立てるために、必要かつ重要な変革を行っていきます。私にとってこれは単なる仕事ではありません。私に課せられた、やらなくてはいけない使命だと思っています」

リオン氏は現在のNBAとの契約が完了する3月8日から会長職に就任する。

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(訳:角谷剛)


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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

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