タイガー・ウッズが世界ゴルフ殿堂入り式典で「チームで得た賞」とスピーチ…家族や友人、ファンに感謝

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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Tiger Woods in Hall of Fame Induction 2022

現地時間3月9日、米フロリダ州ポンテベドラビーチで世界ゴルフ殿堂の表彰セレモニーが行われ、タイガー・ウッズ(米国)ら4人が新たに殿堂入りした。ウッズらは昨年度の殿堂入りが2020年に発表されながらも、コロナ禍により式典が延期されていた。

PGAツアー第5のメジャー大会と呼ばれる「ザ・プレーヤーズ選手権」の前日にあたる9日、1年延期されていた殿堂入り式典が行われ、米男子ツアー歴代最多タイ82勝に加えメジャー15勝のタイガー・ウッズ、女子メジャー4勝・通算11勝のスージー・バーニング、女性コース設計家の故マリオン・ホリンズ、PGAツアー前コミッショナーのティム・フィンチェムの4人が殿堂入りした。

ウッズは、自身の愛娘サムさんから「自動車事故で、生きて戻れるか分からなかった。今、両脚で立ち、闘っている父を誇りに思います」という紹介で登場した。折しも2021年の2月、交通事故により重傷を負い、右足は切断を検討されるほどひどい状態だった。

10月に練習風景を公開し世界を驚かせると、12月には11歳の長男チャーリー君とともに、お揃いのパープルのシャツで親子大会PNC選手権に出場。父として愛息とのコンビでゴルフを楽しんだ。

ウッズ自身、亡き父アールさんに導かれ、ゴルフの道に進んだことを式典のスピーチで振り返ると、そこには経済的に困窮した生活のなかで父や母クルティダさんの身銭を切る献身的なサポートがあったことを語った。また、肌の色のせいでクラブハウスに入れなかったことなど人種差別にさらされながらもゴルフ界の頂点に駆け上がれたことは、「ひとりでここまでこられなかった。両親や指導者、友人たちに支えられた。これは個人の賞ですが、チームで得た賞です。心からありがとうと言いたい」と感謝した。

15分を超えるスピーチを終えると大きな拍手に包まれ、ウッズ自身も感無量の表情だったという。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。