首の治療に専念していた松山英樹、前年度覇者として再びオーガスタへ|マスターズ2022放送予定ほか

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

首の治療に専念していた松山英樹、前年度覇者として再びオーガスタへ|マスターズ2022放送予定ほか image

2021年4月、男子ゴルフ米メジャーの代名詞的大会「マスターズ」を制した松山英樹は、グリーンジャケットに袖を通したことで名門オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの栄誉ある生涯メンバーシップを得た。その後ツアーでも好調そのものだった。しかし、今季2022年は身体面で苦労している。3月初旬に首を負傷した後、マスターズ2連覇に向け、大事を取って静養を選んだ。

松山は10度目の出場となった昨年のオーガスタで日本人・アジア人初の優勝を遂げた。初出場で実力を発揮した新星ウィル・ザラトリス(米国)を1打差で振り切る、総打数278、通算10アンダーというスコアだった。

今年2月25日に30歳を迎えた松山は、直後の「アーノルド・パーマー招待(3月3~6日、フロリダ州ベイヒルクラブ&ロッジ)」の第2日目に首を負傷した後、「ザ・プレーヤーズ選手権(3月10~13日、フロリダ州・TPCサンアントニオ)」「バルスパー選手権(3月17~20日、フロリダ州・イニスブルックリゾート)」「WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー(3月23~27日、テキサス州・オースティンCC)」を続けて欠場。さらに、マスターズ前哨戦のプロアマ戦「バレロテキサスオープン(3月31日~4月3日、テキサス州・TPCサンアントニオ)」も棄権した。

首から左肩甲骨にかけた痛みの影響でスイングに支障がでているとされた松山だが、スポーツ専門メディア『ESPN』によると、火曜日(4月5日)に通訳を通じて日本語で会見に応じた。アーノルド・パーマー招待の第2日目に初めてでた痛みについて「それからなかなか思うように回復せず、先週も月火としっかり練習はできたんですけど、水曜日から痛みがあった」と語り、バレロテキサスOP棄権の理由について明かした。

ただ、現在は回復したようで、「さっきまで練習していたんですけど、しっかり振れるようになったので、このまま痛みがなくなればと思っています」とした。

1年ぶりにオーガスタの地に立ったことについても「練習場から(オーガスタに)来たばかりだけど、本当に気分がよかった。おそらくこれまで感じたなかでも最高のものかもしれない。だから(マスターズ開幕の)木曜日を楽しみにしています。それまでに100パーセント(の体調)になることを願っています」と述べている。

患部の痛みについても「ここまで受けてきた治療が効いてきているような気がします。完全な回復への道を歩んでいます。今日(火曜日)と明日はまだ(時間が)ありますが、木曜日までにベストを尽くす準備ができているんじゃないかと思います」と話した。

大会公式Twitterにも「去年はここで優勝できてとてもいい1年が過ぎた。最近はあまり上手くいっていないので心配の面もありますけど、今年もいいプレイができるように頑張っていきたい」と意気込む会見動画が公開された。

松山がチャンピオンとして連覇する可能性は?

グリーンジャケット保持者であるにもかかわらず、松山の今年のマスターズ優勝におけるブックメーカー各社のオッズはそこまで渋くない。優勝候補トップ10にギリギリ入るか漏れるという位置で、つまり連覇の可能性は高くないと予想されている。そもそも2001年と2002年のタイガー・ウッズ(米国)以来、マスターズ連覇は実現していないことからも、連覇自体が非常に難しいことは言うまでもない。

もし松山が連覇という偉業を成し遂げれば、1965年&1966年のジャック・ニクラウス(米国)、1989年&1990年のニック・ファルド(イングランド)、そして近年最後の連覇者ウッズに肩を並べることができる。

松山自身は、オーガスタでプレーすることについてポジティブなコメントを残しており、5週間しっかり休み、療養に努めたことは確かだ。同5日夜には、マスターズ歴代王者が一堂に介する食事会「チャンピオンズディナー」を前年度覇者として主催し、日本の食材を使ったメニューは「史上最高」という評価を得たという。あとは本人の言葉通り、「本番でベストを尽くす」だけだ。

松山は、世界7位のジャスティン・トーマスと全米アマチュア選手権覇者ジェームズ・ピオット(ともに米国)との組み合わせで、日本時間4月7日23:45スタートを予定している。

マスターズ2022日程・会場

大会名:マスターズ・トーナメント2022
会場:オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(7475ヤード/パー72、米国ジョージア州オーガスタ)
日程:2022年4月7~10日(各日終了時間は日本時間の8~11日8時頃)
優勝賞金:大会収益から算出されるため、例年大会最終日前に発表(昨年度は207万ドル=約2億2700万円、賞金総額は1150万ドル=約12億6100万円だった)

マスターズ2022放送・配信予定

今年のマスターズの生中継は、テレビはTBS地上波系列BS-TBSによるリレー中継、ネットはU-NEXTで配信される。

以下、生中継(LIVE中継)のみ掲載、すべて日本時間、1日の時間は28:59(翌日午前4:59)までとする。

4月7日(木)初日

テレビ(TBS系列で地上波とBSのリレー中継)

  • 23:56~25:25 地上波TBS系列
  • 25:25~28:00 BS-TBS
  • 28:00~翌8日8:20 地上波TBS系列

ネット

  • 21:30~翌8日8:30 U-NEXT

4月8日(金)第2日目

テレビ(TBS系列で地上波とBSのリレー中継)

  • 24:20~25:20 地上波TBS系列
  • 25:20~28:00 BS-TBS
  • 28:00~翌9日8:00 地上波TBS系列

ネット

  • 21:30~翌9日8:30 U-NEXT

4月9日(土)第3日目

テレビ(TBS系列で地上波とBSのリレー中継)

  • 24:15~25:15 地上波TBS系列
  • 25:15~28:30 BS-TBS
  • 28:30~翌10日8:30 地上波TBS系列

ネット

  • 23:15~翌10日8:00 U-NEXT

4月10日(日)最終日

テレビ

  • 24:25~翌11日8:20 地上波TBS系列

ネット

  • 23:15~翌11日8:00 U-NEXT

※当記事は、米スポーティングニュース記事(原文:Kevin Skiver)の抄訳を日本向けに加筆編集したものとなります。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

神宮泰暁 Yasuaki Shingu Photo

日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。