ジャスティン・トーマスが7打差覆す大逆転V、5年ぶり2度目の制覇|全米プロゴルフ選手権

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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現地時間5月22日、米男子ゴルフのPGAツアーメジャー第2戦となる『全米プロゴルフ選手権(全米プロ)』の最終日が、米オクラホマ州タルサのサザンヒルズ・カントリークラブ(7556ヤード/パー70)で行われ、首位と7打差あったジャスティン・トーマス(米国)が大逆転優勝を遂げ、2017年に続く2度目の制覇となった。日本勢最上位は、松山英樹、星野陸也の60位タイだった。

2022年の全米プロは、当初、ドナルド・トランプ前米国大統領所有のトランプナショナル・ゴルフクラブ(ニュージャージー州ベドミンスター)での開催を予定しながらも、2021年1月、トランプ氏の支持者たちによる連邦議会議事堂占拠事件を受け、サザンヒルズ・カントリークラブに変更された。同地における全米プロは、2007年以来となり、同年は黄金期を迎えていたタイガー・ウッズ(米国)の優勝で記憶されている。

高難度で知られる同コースでの15年ぶりの全米プロは、最終日までトップが毎日入れ替わる混戦模様となった。

初日はロリー・マキロイ(北アイルランド)が単独首位に立ち、ジャスティン・トーマスは4位タイ。PGA公式サイトが優勝候補にあげたジョーダン・スピースは、56位タイに留まっていた。2日目は、2位発進のウィル・ザラトリス(いずれも米国)が単独首位になると、トーマスは3打差3位で追っていた。スピースは30位に上昇している。3日目は、プロ7年目のミト・ペレイラ(チリ)が通算9アンダーで単独首位へ。ザラトリスはリードを守れず3打差で2位タイに転落し、トーマスは7打差7位タイで優勝圏内から外れたと見られていた。

だが最終日、5バーディ、2ボギーで「67」を刻んだトーマスは、2位から出たザラトリスと通算5アンダーで並んだ。プレーオフも制し、1978年のジョン・マハフィー(米国)が打ち立てた大会記録タイの7打差を覆す優勝劇を決めた。5年ぶり2度目の同大会制覇で、2度目のメジャー優勝となり、キャリア通算15勝を数えた。

一方、今大会でキャリアグランドスラムを目指したスピースは34位に沈んだ。また、世界ランキング1位の新星スコッティ・シェフラー(米国)は不調が続いており、スコアが伸びず予選落ちだった。

2007年の王者ウッズは、昨年2月の交通事故後、今年4月のマスターズで本格復帰し、今大会での完全復活を目指したが、右足の痛みが悪化し、3日目に大会自己ワーストになる「79」を喫すると、あえなく途中棄権している。

また、松山英樹は、大会直前に首痛が再発したこともあり、初日は56位タイ、2日はカットラインギリギリの64位タイで予選を通過も、3日目は55位タイ、最終日は60位タイで終了となった。ほか日本勢は、予選突破の星野陸也が60位タイ。香妻陣一朗、稲森佑貴、木下稜介、金谷拓実は予選落ちだった。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。