米英ゴルフ協会がルール変更、TV視聴者からの違反行為指摘を受け付けず

Christopher Devine

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ゴルフのルール変更が発表され、今後はテレビ視聴者によって違反行為が指摘されても、それが罰せられないことになった。

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長年話し合われてきたこの問題。特に4月の『ANA Inspiration』で視聴者から届いた一通のメールに端を発し、レクシー・トンプソンの優勝が奪われたことで、議論は本格化した。マークした地点とは別の場所にボールを置いたことで2罰打、正しくないスコアボードに署名したことで2罰打と、トンプソンは合計4罰打のペナルティを科された。

全米ゴルフ協会(USGA)と全英ゴルフ協会(R&A)は、2018年1月1日を以って視聴者による違反行為の指摘を受け付けないことにしたと正式に発表した。その代わりに放送映像をモニターする審判を配置し、違反行為が適正に罰せられるように監視する方針を示した。

加えて、選手が反則と気付かずに間違ったスコアボードに署名してしまっても、今後は罰せられないことが決まった。

トンプソンは自身のツイッターアカウントで次のように投稿した。「これまでのゴルフで何度となく起こった不運な事態を解決するために、USGAとR&Aが意欲的にルールの改変を行なってくれたことを私は称賛する」。

「個人的には、私みたいな思いをしなければならない人がこれ以上いなくなることをありがたく思っている」。

R&Aのエグゼクティブ・ディレクターであるデイビット・リックマン氏は、「このスポーツにおいて明らかに重要な問題であり、2019年に適用されるルール改訂を前に、この段階で対処されるべきだと感じた」と応じた。

「スコアカードが提出された後に発覚したものも含め、全ての違反行為が罰せられるべきだが、スコアカードの間違えによる追加のペナルティは不要だ」。

USGAのシニアディレクター、トーマス・パジェル氏はGolf Channelの「Morning Drive」に出演した際にこう発言した。「私からのメッセージは、ゴルフのファンとして、世界のトッププレイヤーたちの試合を楽しんで観てもらいたいこと、そして、ルール違反があっても大会の実行委員会がしっかり監視してくれていると信頼して欲しいことだ」。

「ルールや大会の運営管理については、選手やトーナメントの責任者たちに任せることにしたい」。

原文:Golfers will no longer be penalized over rules violations called in by TV viewers

翻訳:渡邉剛

Christopher Devine