タイガー・ウッズが、今週のヒーロー・ワールドチャレンジで復帰する。ウッズは昨年、同大会で復帰を果たしているが、その後2月に開催されたドバイ・デザート・クラシックで棄権を余儀なくされ、最終的に腰の手術を受けた。
MORE: 今なら無料視聴可。スポーツを見るならDAZN(ダ・ゾーン)に!
ウッズがメジャー大会で最後に優勝してから(2008年の全米オープン)、10年が経とうとしている。ひざや腰の故障に苦しむと同時に、スキャンダラスな離婚劇や騒がしい私生活によって、彼の全盛期は中断されることとなった。しかしウッズは再び、競技ゴルフに戻ってくる準備が整った。
ウッズが大活躍していた頃から、ゴルフ界は劇的な変化を遂げている。数人の有名な選手が席巻するのではなく、多くの若いスター選手たちがPGAや欧州ツアーで活躍しており、かつてないほどゴルフ界は才能のある選手であふれている。
41歳のウッズは、2013年(5勝)以来、大会で優勝を挙げていないので、すぐに上位争いに加わることは現実的ではないかもしれない。しかし、彼が動画で公開した最新のスイングは素晴らしく、ウッズここにあり、と楽観視できるものだった。
ウッズのこれまでの素晴らしい実績を振り返ってみよう。
1 1997年マスターズ優勝
21歳の選手がゴルフ界を席巻するとは、想像もつかなかった。1997年、ウッズはマスターズを12打差で圧勝したのだ。これが、メジャー通算14勝のうち、初めての勝利である。以降、ウッズがPGAツアーの最終日に着る赤いシャツは、恐れられるようになった。
父親と印象的な抱擁を交わし、オーガスタ・ナショナルの歴史的なリーダーボードにゴルフ界の名だたる選手の誰よりも目立つ位置に名を刻んだ1997年のマスターズは、今でもウッズの偉大な成果であり、これ以降ゴルフ界は一変した。
ウッズは今でも、マスターズの最多ストローク差(12打差)優勝の記録を保持している。また、2015年にジョーダン・スピースに並ばれたが、4ラウンドの最少ストローク(通算18アンダー)の記録も持っている。
2 2008年全米オープン優勝
ひざの手術明けで、ほぼ1本の脚でプレーしていたウッズが、18ホールプレーオフの末、ロコ・メディエートを下したが、これが最後のメジャー勝利(通算14勝)になるかもしれないとは、当時、誰も想像できなかった。
優勝後、ウッズはすぐにひざの問題で何ヵ月も欠場を余儀なくされ、その後、エリン・ノルデグレンとの泥沼離婚劇により、彼の世界は揺れ動いた。しかし、それでもなお、ウッズがジャック・ニクラウスのメジャー18勝記録をとらえるのは時間の問題だと思われていた。
ウッズは、メジャー大会でダークホースと一騎打ちになる機会が多かった。例えばこの2008年全米オープンや、2000年全米プロゴルフ選手権のボブ・メイとの対戦は、良い結果が出た。しかし、2002年全米プロゴルフ選手権ではリッチ・ビームに、2009年全米プロゴルフ選手権ではY・E・ヤンにそれぞれ敗れており、無名選手との対戦はウッズにとって悩みの種だったようだ。それゆえ、2008年の全米オープンでウッズが勝利できたことは、非常に記録に残るものとなった。
(後編へつづく)