現地時間4月22日開幕となるF1世界選手権・第4戦となるエミリア・ロマーニャGP(イタリア・イモラ)に向けて、フェラーリ、メルセデス、レッドブルらトップチームは、いずれも大幅なマシンアップデートをレース後に実施する見込みだという。
4月22日からイタリアのイモラ・サーキットで始まるエミリア・ロマーニャGP(決勝24日)に向けて、各チームがマシンのアップデートに慎重になっている。ここまでの3戦中、2戦でマシントラブルに見舞われ、コンストラクターズランキングも3位に甘んじているレッドブルも同様だ。英紙『Express』などが伝えるには、チームの代表であるクリスチャン・ホーナーは、大幅なアップデートをレース後に行うというフェラーリやメルセデスの方針に倣うという。
レッドブルは、前年度ドライバー王者のマックス・フェルスタッペンが、開幕戦のバーレーンGPと第3戦オーストラリア戦でリタイヤを強いられており、マシンアップデートが急務となっているが、エミリア・ロマーニャGPでは今季最初のスプリントレースが行われることもあって"現状維持"を選択せざるを得ないようだ。
一部報道ではレッドブルがRB18への大幅アップデートをイモラに合わせて導入するとされたが、ホーナーは、スプリントレース実施の影響でフリープラクティスが通常の3回から2回となることから、これが大幅アップデートに踏み込めない理由だと話す。「スプリントレースがあるため、これらのこと(アップデート内容)を評価する時間はほとんどない。(アップデートを持ち込むとしても)マシンに何を乗せているかについて確たる自信を持っている必要がある」とし、少ないFPで予選から決勝に臨むには、単純に時間がないとして慎重な姿勢をみせた。
先んじて、ライバルのメルセデス代表トト・ヴォルフがこのタイミングでの大きなアップデートには「意味がない」と発言しており、ホーナーもそれに倣ったとみられている。メルセデスは今季レギュレーションによるダウンフォース増減幅拡大の影響とされるポーパシング現象(マシンの縦揺れ問題)の解決に注力しているが、明瞭な解決法には至っていない。レッドブルも、オーストラリアGPでのフェルスタッペンのリタイアは、ポーパシングによってシャーシを傷めたことによるオイル漏れだったという報道もあり、同じような壁にぶつかっている。
コンストラクターズランキング首位のフェラーリもまた、スプリントレースの影響によるトラックランに割ける時間の少なさを懸念し、アップデートには手を出さないという。 フェラーリにおいてもポーパシング現象への対応は予定しているものの、こちらはシーズン後半のメジャーアップグレードまで凌ぐ方針だという。
シーズン序盤ということもあり現状をマシン開発の進化過程だと認識するホーナーは、「タイヤと車のパフォーマンスについて詳しく理解すると、開発の方向性が定まってくる。最初の数レースをこなし、開発の流れ的にもシーズンを通しての良い方向性が見い出せている」とし、信頼性に不安が残るものの、最小限の調整でエミリア・ロマーニャGPに挑むようだ。レッドブルは昨年2021年の同GPをフェルスタッペンが制している。
1️⃣ year on from our first 🏆 of 2021 🏁 #ImolaGP 🇮🇹 pic.twitter.com/Ryhm1Ac8X6
— Oracle Red Bull Racing (@redbullracing) April 18, 2022
▶F1を観るならDAZNで。スマホやTVでスポーツをいつでも楽しもう