FIA(国際自動車連盟)F1(フォーミュラ1)世界選手権の2022年シーズン第13戦となるハンガリー・グランプリ(GP)の決勝が、日本時間7月31日(日)22時から行なわれる。30日(土)の予選結果と決勝の展望、現地天気予報を紹介する。
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2022年F1第13戦ハンガリーGP:前節振り返り&予選結果から占うプレビュー・展望
第12戦フランスGP振り返り
第11戦のオーストリアGP(決勝7月10日)を制したシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、ライバルのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との差を詰めるべく、ポールポジションも確保したが、ピットインのタイミングを逸し、18周目でクラッシュ、リタイアとなった。ルクレールの自滅もあり、フェルスタッペンは悠々と今季7勝目をあげ、ドライバーズポイントも233点に伸ばし、ルクレールとの差を63点に広げた。日本人ドライバーの角田裕毅(アルファタウリ)得点圏内の8番手スタートだったものの、エステバン・オコン(ルノー)に接触されたダメージが大きく無念のリタイアとなった。
第13戦ハンガリーGPのサーキット、ハンガロリンクの特徴
ハンガリーの首都ブダペストにほど近い郊外に位置するハンガロリンク(現地読みはフンガロリンク)は、元来テストコースとして知られる特殊なサーキットで、カレンダー中、最も最高速が低い(318km)。4.381kmの短距離コースかつ、うねるようなコーナーが連続するため、「壁のないモナコ」とも呼ばれ、ブレーキングよりも低中速での確実なライン取りが求められる。全体的にオーバーテイクの機会が乏しく、予選結果が決勝結果に直結しやすい。ただし、コーナー1と2に大きなチャンスがあると同時に、リスクも存在する。
前年度はスタート直後のターン1で2番手のバルテリ・ボッタス(当時メルセデス)のブレーキミスを発端とする多重クラッシュが発生。6台がリタイアする大荒れの展開となり、8番手発進のエステバン・オコンがアルピーヌ初の優勝を飾るというアップセット(番狂わせ)が起きている。今年も見所はコーナー1になるだろう。
第13戦ハンガリーGP予選結果/決勝展望:ジョージ・ラッセルがキャリア初ポールポジション
FP3の段階では雨で路面が濡れた状態だったが、予選スタートの時点で乾いてきており、各車ソフトを履いてラップを重ねた。角田とガスリーが揃ってQ1ノックアウトでアルファタウリ勢はポイント圏外に。今季限りの引退を正式に表明したセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)もQ2に進めなかった。
Four minutes to go in Q1
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Tsunoda has his lap time deleted. P14 becomes P19.#HungarianGP #F1 pic.twitter.com/jJZswZcRXG
高速域に強みを持つレッドブルマシンにとってハンガロリンクは相性が悪く、このところ不調のペレスがQ2でまず脱落。フェルスタッペンのマシンもQ1の1走目からマシントラブルに見舞われ、Q2ではルクレールをおさえてトップを飾ったものの、Q3に至ってはパフォーマンスが上がらず、まさかの10番手に沈んだ。フェルスタッペン機はギアボックスを交換しているが(規定数上限の5基目)、予選直後時点で因果関係はわかっていない。
ONE. MORE. PUSH.
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Verstappen is saying he's got no power
"Nothing works" he tells his team#HungarianGP #F1 pic.twitter.com/reyxzb8lEd
低中速に強いフェラーリ勢が安定したラップタイムを刻むなか、メルセデスのジョージ・ラッセルが最後の最後にサインツを上回るタイムを叩き出し、自身初のポールポジションを獲得。ラッセル本人もメルセデスのクルーも歓喜に湧いた。
予選段階から波乱の展開となったが、2-3位を固めたフェラーリ勢が早期にトップを奪うか、ラッセルが逃げ切るか見ものとなる。昨年棚ぼた優勝を飾ったオコンもしっかり5番手を確保しており、フロックではなかったことを証明できるか注目となる。レッドブル勢はマシン特性がマッチしないサーキットだけに苦戦が予想される。とくにフェルスタッペン機は決勝までにパワー不足が解消できるのかが気になるところだろう。
Mr Saturday is back - and then some! #HungarianGP @GeorgeRussell63 pic.twitter.com/hyrUT957CW
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ハンガリーGP予選結果・決勝グリッド
- ジョージ・ラッセル(メルセデス)Q1=1:18.407/Q2=1:18.154/Q3=1:17.377/23周
- カルロス・サインツ(フェラーリ)Q1=1:18.434/Q2=1:17.946/Q3=1:17.421/22周
- シャルル・ルクレール(フェラーリ)Q1=1:18.806/Q2=1:17.768/Q3=1:17.567/22周
- ランド・ノリス(マクラーレン)Q1=1:18.653/Q2=1:18.121/Q3=1:17.769/19周
- エステバン・オコン(アルピーヌ)Q1=1:18.866/Q2=1:18.216/Q3=1:18.018/20周
- フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)Q1=1:18.716/Q2=1:17.904/Q3=1:18.078/17周
- ルイス・ハミルトン(メルセデス)Q1=1:18.374/Q2=1:18.035/Q3=1:18.142/21周
- バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)Q1=1:18.935/Q2=1:18.445/Q3=1:18.157/20周
- ダニエル・リカルド(マクラーレン)Q1=1:18.775/Q2=1:18.198/Q3=1:18.379/19周
- マックス・フェルスタッペン(レッドブル)Q1=1:18.509/Q2=1:17.703/Q3=1:18.823/21周
- セルジオ・ペレス(レッドブル)Q1=1:19.118/Q2=1:18.516 /16周
- 周冠宇(アルファロメオ)Q1=1:18.973/Q2=1:18.573/16周
- ケビン・マグヌッセン(ハース)Q1=1:18.993/Q2=1:18.825/18周
- ランス・ストロール(アストンマーチン)Q1=1:19.205/Q2=1:19.137/16周
- ミック・シューマッハ(ハース)Q1=1:19.164/Q2=:19.202/16周
- 角田裕毅(アルファタウリ)Q1=1:19.240/9周
- アレックス・アルボン(ウィリアムズ)Q1=1:19.256/10周
- セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)Q1=1:19.273/10周
- ピエール・ガスリー(アルファタウリ)Q1=1:19.527/9周
- ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)Q1=1:19.570/10周
QUALIFYING CLASSIFICATION
— Formula 1 (@F1) July 30, 2022
Take a bow, @GeorgeRussell63 👏👏👏#HungarianGP #F1 pic.twitter.com/SUmvvRw99c
第13戦ハンガリーGPで確認されたアップデート
車体アップデートは、ハースが大規模アップデートを持ち込み、フロアやエンジンカバー、リアサスペンションなどファミリーのフェラーリのF1-75に近い形に改良した。各車は細かな違いはあるものの、ハンガロリンクのダウンフォース特性に合わせたエアロパーツの改良を持ち込んだが、フェラーリとウィリアムズは手を加えなかった。
パワーユニット関連では、マクラーレンのランド・ノリス機がエキゾーストを交換したくらいで、各車はグリッド降格ペネルティを避けた格好だが、シーズン後半戦に入って何かしらの規定数上限に達している、あるいは超過している面々も半分ほど出てきている。
2022年F1第13戦ハンガリーGP:現地天気予報
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予選スタート:現地時間7月30日(土)16:00(日本時間23:00)
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決勝スタート:現地時間7月31日(日)15:00(日本時間22:00)
ハンガリーGP・決勝当日のハンガロリンク周辺の天気予報は、日中の降水確率は60%となっているものの、FP3の時のような雷雨になる可能性は低いが曇り空が予想されている。最高気温は22℃でやや低めで、タイヤ温度が適正まで上がらず、グリップに苦しむマシンもあるかもしれない。北西からの時速25~40kmの強風の予報もあるため、中速域で抜けるコーナーでは注意が必要になりそうだ。
注目のF1ハンガリーGP決勝は、日本時間7月31日(日)22時からスタートする。日本国内での中継はフジテレビNEXT、DAZNで視聴できる。
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