フェルスタッペン、母国で2連覇なるか|F1オランダGP予選結果&グリッド・決勝展望・天気予報・降格ペナルティ情報も

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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F1(フォーミュラ1)世界選手権2022年第15戦となるオランダ・グランプリ(GP)の決勝が、日本時間9月4日(日)22時から行なわれる。3日(土)の予選結果、決勝グリッド、降格ペナルティ、決勝レース展望、現地天気予報を紹介する。

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2022年F1第15戦オランダGP:前節振り返り・降格ペナルティ・予選結果・決勝グリット

第14戦ベルギーGP振り返り

前節のFIA(国際自動車連盟)F1(フォーミュラ1)世界選手権・第14戦ベルギーGPでは、パワーユニット(PU)交換規定数超過のグリッド降格ペナルティをオランダGP前に消化することを選んだ7人のドライバーの影響で、予選後のグリッドは大きく変動。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)もそのひとりで予選1位ながら14番手発進となっていたが、18周目、ポールポジションを譲った相手であるカルロス・サインツ(フェラーリ)からトップを奪い、誰も寄せ付けずに今季9勝目をあげた。

そのライバルのシャルル・ルクレール(フェラーリ)にはまたしても不運が降りかかり、1周目のルイス・ハミルトン(メルセデス)とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)の接触時、ダストを浴びたフェルスタッペンがティアオフした捨てバイザーが、ブレーキダクトに詰まるアクシデントが発生。ルクレールは余計なピットインやその後の速度センサー不良などで5位入着が6位降格となり、ライバルとのポイント差は98点差になるなど踏んだり蹴ったりとなった。

日本人ドライバーの角田裕毅(アルファタウリ)は13位だった。

第15戦オランダGPのサーキット、ザントフォールト・サーキットの特徴

1948年、北海沿岸でも有数のリゾート地ザントフォールト・ビーチに敷設されたサーキットだが、同国出身のフェルスタッペンの活躍により、2021年から36年ぶりにF1開催されるようになった。長年F1で使用されていなかったことから2020年に大規模改修を施したが、ランオフエリアがなお少ないため、コースアウトすれば砂浜(グラベル)でスタックしてリタイアを免れない箇所も多い。コースアウトを抑制するためのグラベルトラップなど癖の強い造りになっており、トレインになりがちでオーバーテイクが難しいチャレンジングなサーキットとして認識されている。

名物となっているターン1「ターザン・コーナー」は、メインストレートからのヘアピンカーブで貴重なオーバーテイクチャンスにもなっているが、アウト側はグラベルに膨れるリスクがあり、イン側では詰まって抜けないと難点もある。また、昨季のレースデータからDRSゾーンを、32パーミル=約18°の勾配を持つ「アリー・ルイエンダイク・コーナー(ターン14)」手前まで拡大。昨季よりも大きな見せ場になるはずだ。

第15戦オランダGPでのアップデート・PU交換・降格ペナルティ

前節ベルギーGPでのペナルティ消化祭りを終えたあととあって、確認されたパワーユニット交換は極少数に留まり、セルジオ・ペレス(レッドブル)が2基目のエナジーストア(規定3基)、アルピーヌがそれぞれエキゾースト(規定8基)を替え、アロンソ6基目、エステバン・オコンは5基目に交換した。ハミルトンにはギアボックスに規定数内の交換があった。FP1でギアボックス不調があったフェルスタッペン車も修復作業を行っている。

予選終了後時点で降格ペナルティを受けるドライバーはいなかった。

第15戦オランダGP予選結果/決勝グリッド

現地時間9月3日の予選では、開けてみれば、2日のギアボックス不調で窮地に陥っていたフェルスタッペンがポール奪取で地元ファンの大歓声を浴びた。ギアボックス交換直後のFP2ではセットアップが上手くいかず出遅れるも、翌3日、FP3でフェラーリ勢に次ぐ3番手に食い込むと、その勢いのまま予選でもQ1からトップタイムを計上。Q2はサインツ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)に先んじられたが、Q3でフェラーリ勢を制し、母国GPのポールポジションを確保した。

フェラーリ勢はQ2まで出入りの激しい成績だったが、最終的にフェルスタッペンに僅か0.021秒遅れたルクレールが2番手、サインツは3番手で好位置をキープ。メルセデス勢はQ3のセルジオ・ペレス(レッドブル)のスピンによる黄旗でアタックが切り上げとなり、タイムが伸ばせなかった。角田も同様だったが、得点圏内の9番手につけた。

第15戦オランダGP予選結果/決勝グリッド

  1. マックス・フェルスタッペン(レッドブル)Q1=1:11.317 / Q2=1:10.927 / Q3=1:10.342
  2. シャルル・ルクレール(フェラーリ)Q1=1:11.443 / Q2=1:10.988 / Q3=1:10.363
  3. カルロス・サインツ(フェラーリ)Q1=1:11.767 / Q2=1:10.814 / Q3=1:10.434
  4. ルイス・ハミルトン(メルセデス)Q1=1:11.331 / Q2=1:11.075 / Q3=1:10.648
  5. セルジオ・ペレス(レッドブル)Q1=1:11.641 / Q2=1:11.314 / Q3=1:11.077
  6. ジョージ・ラッセル(メルセデス)Q1=1:11.561 / Q2=1:10.824 / Q3=1:11.147
  7. ランド・ノリス(マクラーレン)Q1=1:11.556 / Q2=1:11.116 / Q3=1:11.174
  8. ミック・シューマッハ(ハース)Q1=1:11.741 / Q2=1:11.420 / Q3=1:11.442
  9. 角田裕毅(アルファタウリ)Q1=1:11.427 / Q2=1:11.428 / Q3=1:12.556
  10. ランス・ストロール(アストンマーチン)Q1=1:11.568 / Q2=1:11.416
  11. ピエール・ガスリー(アルファタウリ)Q1=1:11.705 / Q2=1:11.512
  12. エステバン・オコン(アルピーヌ)Q1=1:11.748 / Q2=1:11.605
  13. フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)Q1=1:11.667 / Q2=1:11.613
  14. 周冠宇(アルファロメオ・フェラーリ) Q1=1:11.826 / Q2=1:11.704
  15. アレックス・アルボン(ウィリアムズ)Q1=1:11.695 / Q2=1:11.802
  16. バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)Q1=1:11.961
  17. ダニエル・リカルド(マクラーレン)Q1=1:12.081
  18. ケビン・マグヌッセン(ハース)Q1=1:12.319
  19. セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)Q1=1:12.391
  20. ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)Q1=1:13.353

決勝展望:PPのフェルスタッペン、母国で2連覇なるか

初日はギアボックス不調で母国のファン「オレンジアーミー」たちを冷や冷やさせたものの、しっかりポールポジションを確保してみせたフェルスタッペン。昨季は36年ぶりのザントフォールト・サーキット開催で優勝しており、2連覇の下準備は整った。一方で過激なオレンジアーミーによる発煙筒のコース内投げ入れで赤旗が振られた事件について、フェルスタッペンは「誰のためにもならない」と注意を促した。

決勝レースに向けては、レッドブル代表クリスチャン・ホーナーはメルセデス勢(ハミルトン、ラッセル)を「失うものがないから強気に攻めてくるはず」と警戒。72周の長丁場ではフェルスタッペンに迫るルクレール(2番手)、サインツ(3番手)よりも、メルセデス勢の方が脅威になると予想している。当のラッセルもメルセデスのマシンは、フェラーリ勢やペレス車より速いはずだと自信を示した。

2022年F1第15戦オランダGP:ザントフォールト・サーキットの天気予報

  • 決勝スタート:現地時間9月4日(日)15:00(日本時間22:00)

オランダGP・決勝当日のザントフォールト・サーキット周辺の天気予報は、全体的に曇り空でレーススタート頃は最高気温23℃、降雨率は19%で徐々にさがってくる見込みとなり、路面が濡れることはなさそうだ。予選では突風の影響がでていたが、決勝レースの時間帯も西風から北風に変わる最大10km/hの風が吹くとされる。雲が多い影響で路面温度は上がりにくい可能性がある。

注目のF1オランダGP決勝は、日本時間9月4日(日)22時からスタートする。日本国内での中継はフジテレビNEXTDAZNで視聴できる。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

神宮泰暁 Yasuaki Shingu Photo

日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。