DeNA・神里和穀は史上2人目のルーキーで盗塁王となるか?

Satoshi Katsuta

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新人選手を見渡すと野手陣では4月17日のオリックス・バファローズ戦で決勝本塁打を放った藤岡裕、そして菅野剛士の千葉ロッテマリーンズ勢に神里和穀、投手では中日ドラゴンズのセットアッパーに抜擢された鈴木博志、阪神タイガースの高橋遥人らが結果を出している。なかでも、神里は新人王以外のタイトルも期待できそうなほど躍動している。

◎神里はルーキーながら1番打者に定着!

社会人野球の強豪・日本生命からドラフト2位でDeNAに入団した神里は、即戦力ルーキーということもあり春季キャンプを一軍スタートさせる。その後オープン戦でも12試合に起用され、打率.250とまずまずの成績を残し、故障した梶谷隆幸に変わり開幕スタメンを勝ち取った。

その開幕戦では4打数ノーヒットで2三振を喫し、失点に繋がる失策を犯すなどプロの洗礼を浴びた。が、2試合目にマルチヒットをマークすると、3戦目からは不振の桑原将志に代わりトップバッターに抜擢された。

その後は、ここまで全試合に1番打者としてスタメンで起用され、打率.279、1本塁打、3打点、7盗塁と結果を残している。この7盗塁は、東京ヤクルトスワローズの山田哲人とならび、リーグトップでもある。このまま好調を維持し、スタメンで試合に出場を続ければ、盗塁王のタイトルを獲得することも夢ではなさそうだ。

◎新人の盗塁王は赤星ただひとり

ここで過去の盗塁王を紐解いてみると、新人の年に盗塁王を獲得した選手は阪神タイガースの赤星憲広(2001年)ただひとり。神里が獲得となれば史上2人目の快挙となる。

また、新人による最多盗塁記録は、千葉ロッテマリーンズの小坂誠(現・ロッテ二軍内野守備走塁コーチ)が1997年に記録した56盗塁となっている。この年は西武ライオンズの松井稼頭央が62盗塁でタイトルを獲得しており、盗塁王とはならなかった。新人で50盗塁以上をマークしたのは、この年の小坂ただひとりである。

今シーズンの神里には盗塁王、そして新人による最多盗塁記録の更新に期待がかかる。しかしセントラル・リーグにおいて、50盗塁以上を記録したのは2005年の赤星が最後となっており、最多盗塁記録更新は難しいかもしれない。

だが、盗塁王のチャンスは十二分にあるだろう。史上2人目となる新人年の盗塁王獲得となれば、新人王のタイトル、そして優勝もグッと近づくだろう。快足リードオフマン・神里の盗塁に期待したい。


【新人による盗塁記録】
1位 56盗塁 小坂誠(ロッテ/1997年)
2位 45盗塁 佐藤孝夫(国鉄/1952年)
3位 40盗塁 鈴木武(近鉄/1953年)
4位 39盗塁 赤星憲広(阪神/2001年)
5位 37盗塁 長嶋茂雄(巨人/1958年)
5位 37盗塁 源田壮亮(西武/2017年)

※数字は2018年4月17日終了時点 
 

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。