清宮、東、安田ら2017年ドラフト1位たちの今シーズンを振り返る【3点解説】

Satoshi Katsuta

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今シーズンも多くのルーキー達が一軍での出番を勝ち取った。結果を残した選手がいる一方で、「プロの壁」に跳ね返された選手もいた。しかし、まだ1年目。うまくいったことも、そうでないことも、すべて経験となるはずだ。

★ポイント1:新人王は当確?DeNAのエース格となった東克樹

1年目からもっともチームに貢献したのが横浜DeNAベイスターズの東克樹だ。立命館大からDeNAへと入団した左腕は、先発ローテーションに入り11勝をマーク。防御率2.42は読売ジャイアンツの菅野智之に次ぐリーグ2位と、堂々の成績を残している。

チームがクライマックスシリーズ出場となれば、第1戦の先発もあり得るほどの活躍ぶりだ。170センチ、76キロと小柄ながらそれを感じさせないピッチングで、K%(打席に対する奪三振の割合)は24.4%と、菅野の25.1%に次いでセントラル・リーグ2位の数値を残している。

東は150キロを超える剛速球を持っているわけではない。チェンジアップを交え、緩急をつけたピッチングで三振を量産しているのだ。

すでに規定投球回にも到達しており、新人王に選ばれるのは間違いないだろう。DeNAには、今シーズンは奮わないものの今永昇太、濵口遙大、石田健大と強力な左腕が多い。まずは新人王の勲章を手に入れ、来シーズンは先輩たちと強力左腕ローテを形成したいところだ。

★ポイント2:清宮、安田、村上ら大砲候補の高卒組はそろって一軍で本塁打

北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎、千葉ロッテマリーンズの安田尚憲、東京ヤクルトスワローズの村上宗隆ら3人の高校生ドラフト1位たちはすでに一軍で本塁打を放っている。

清宮は、憧れでもある王貞治氏の1年目と同じ7本塁打を放ち、大器の片鱗をみせた。一方で、180打席60三振と、打席数の33.3%が三振で打率は.200とまだまだ確実性は低い。来シーズンに課題を克服したい。

高校時代、清宮のライバルと称された安田は、ここにきてスタメンでの出場機会が増えてきた。6月の「仮昇格」では打率.050(20打数1安打)と結果が出なかったが、9月末からは打率.233(30打数7安打)を記録し、少しずつではあるが成績を伸ばしてきた。10月2日の福岡ソフトバンクホークス戦ではファン待望のプロ入り初ホームランも放っている。来シーズンから本拠地・ZOZOマリンスタジアムには、ラッキーゾーン的なホームランラグーンシートが設置される。安田の本塁打増加に期待したい。

ファームで圧倒的な成績を残して一軍に昇格してきた村上は、初打席初本塁打というド派手なデビューを飾った。しかし、それ以降当たりは出ず。打率.083(12打数1安打)と低迷し、二軍降格を喫した。フェニックスリーグ、秋季キャンプで鍛え直し、来シーズンはレギュラー争いに加わりたい。

★ポイント3:なにごとも経験!来季以降の飛躍へ

その他の新人選手では、オリックス・バファローズの田嶋大樹が前半戦で結果を残した。先発ローテーションに加わった田嶋は6月末までに6勝(3敗)をマークしている。しかし、その後は疲労もあり登録抹消。シーズン中の復帰はならなかった。来シーズンは年間を通して働きたいところだ。

埼玉西武ライオンズの齊藤大将は中継ぎとして起用され、15試合に登板した。防御率5.27と結果は出ていないが、最終戦の先発にも抜擢されており、その期待値は高い。

一時は抑えに抜擢された中日ドラゴンズの鈴木博志は、不振による登録抹消期間が1カ月以上もあった。それにも関わらず、登板数は50試合を超えた。来シーズンは抑えの座を争いたい。

また、読売ジャイアンツの鍬原拓也、阪神タイガースの馬場皐輔、東北楽天ゴールデンイーグルスの近藤弘樹と大卒組は一軍出場を果たしているが、目立った結果は残せていない。また、ソフトバンクの吉住晴斗、広島東洋カープの中村奨成は高卒ということもあり、ファームで奮闘中だ。

それぞれの1年目がまもなく終わる。ルーキーということで大目に見てもらえるのは今シーズン限り。来シーズン以降は確固たる戦力としてチームに貢献できるような活躍に期待したい。

★おまけ:2017年ドラフト1位選手の成績

<野手>

  選手名 所属 試合数 打率 本塁打 打点 盗塁 三振 四球
  清宮幸太郎 日本ハム 53 .200 7 18 0 60 16
  安田尚憲 ロッテ 16 .160 1 7 0 17 7
  村上宗隆 ヤクルト 6 .083 1 2 0 5 2
  中村奨成 広島 一軍出場なし - - - - - -

 

<投手>

  選手名 所属 試合数 S H 投球回数 防御率
  東克樹 DeNA 23 11 5 0 0 149 2.42
  田嶋大樹 オリックス 12 6 3 0 0 68.2 4.06
  齊藤大将 西武 15 1 2 0 1 13.2 5.27
  鈴木博志 中日 53 4 6 4 12 49 4.41
  近藤弘樹 楽天 9 0 2 0 0 29 6.83
  鍬原拓也 巨人 6 1 2 0 0 27.2 6.83
  馬場皐輔 阪神 2 0 1 0 0 8.2 5.19
  吉住晴斗 ソフトバンク 一軍出場なし - - - - - -

 

※数字は2018年10月5日終了時点


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Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。