現地時間8月29日、米国オハイオ州・クリーブランドにおいて、YouTuberジェイク・ポール(米国)が元UFC世界ウェルター級王者タイロン・ウッドリー(米国)とのボクシングマッチに、2-1のスプリット判定で勝利。無傷のプロ4連勝となった。
今年6月のフロイド・メイウェザーとのエキシビションマッチで話題を集めたローガン・ポールを兄に持つジェイクは、プロボクサーとして3勝(3KO)無敗。初戦はYouTuber、第2戦は元NBA選手との試合だったが、4月17日の第3戦で元ONE世界ウェルター級・元Bellator同級王者ベン・アスクレン(米国)を1回TKO勝ちを収め、一気にMMA業界の敵となった。
今回、ウッドリーは長年のチームメイトでもあるアスクレンの仇討ちのため、プロボクシングデビュー戦としてジェイクとの対戦に臨んだ。実戦は3月のUFC260でのビセンテ・ルーケ戦以来となる。
8ラウンド制のプロ公式戦。24歳のジェイクは地元であるクリーブランドで、39歳の元UFC王者を迎え撃つというシチュエーション。身長175cmでリーチ188cmのウッドリーに対し、ジェイクは身長185cm・リーチ193cm。1回、2回とジェイクが圧倒的な体格差を活かして細かく打ち込み、ウッドリーは手の内を読もうと様子見を決め込んだ。
.@TWooodley tags Paul in round 4 😳#PaulWoodley pic.twitter.com/8j9Gnh9jJD
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3回からウッドリーは距離を取りつつ、重い右など強打を繰り出し始める。4回にはジェイクをロープにもたれかけされるほどの一撃を浴びせたものの、これがダウンに取られなかったことがあとに響いた。
ウッドリーが攻め手を増やした一方で、ジェイクはクリンチからのカウンターなど冷静に試合を進め、しっかりとポイントを稼ぐ流れ。最終8回、ウッドリーがKO狙いにシフトしたものの、ジェイクは耐えきり、ジェイク77-75、ウッドリー77-75、ジェイク78-74のスプリット判定で、ジェイクの勝利となった。
#PaulWoodley official scorecards.
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ボクシングデータサイトのCompuboxによると、ジェイクが207発中71(ボディ22)ヒット(34%)、ウッドリーが163発中52(ボディ6)ヒット(32%)であったとし、データ面ではジェイクが優勢だったが裏付けされている。
Paul did enough to win landing an avg. of 9 of 26 punches per round, while Woodley may wish he threw his hands more (7 of 20 per round). Paul landed 5 of 15 jabs per round. #paulvswoodley pic.twitter.com/uD4tm80gtb
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ハードパンチャーではあるものの、ベースはレスリングのウッドリー。近年はカウンター狙いでスロースターターの面がある。これまで2ラウンド以上戦ったことがないジェイクに体力を使わせるために様子見したようにも見えたが、手を出すのが遅かった感は否めなかった。
勝利したジェイクは試合後のインタビューで「思ったよりキツイ戦いだった」と口にし、ウッドリーについて「良いファイトだった。オレは彼を尊敬しているよ」と殊勝に語った。ブーイングするファンに「ボクシングを楽しもうぜ」と諭す場面もあった。
Round 2 anyone? 😳🔥#PaulWoodley pic.twitter.com/xmMfQhAqz4
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ウッドリーは4回のジェイクのロープにもたれかかった場面などを引き合いに「お前はあの時ぐらついたろ。ロープがなけりゃ落ちてた」と指摘し、再戦を要求。ジェイクは戦前に告知した、「ジェイク・ポールが大好き」というタトゥーを入れたら再戦を受けるという返答をしている。はたしてウッドリーはこの屈辱的条件を飲むのか…。
いずれにせよMMAメジャープロモーションの元王者が連続で負けている現状、新たな刺客が登場する可能性もあるが、MMA業界にとっては新たな風評被害を招きかねない結果となった。
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