重岡優大vsサルバの見どころ・勝敗予想は?|重岡兄弟復活の狼煙となるか|8.24 3150 x LUSHBOMU vol.1

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

石山修二 Shuji Ishiyama

重岡優大vsサルバの見どころ・勝敗予想は?|重岡兄弟復活の狼煙となるか|8.24 3150 x LUSHBOMU vol.1 image

今年3月に王座陥落した重岡優大の再起戦となるサミュエル・サルバ戦が、8月24日(土)、大阪・大和アリーナで開催される『3150 x LUSHMOBU vol.1』で行われる。この一戦は、インターネットTVの『ABEMA』(アベマ)ボクシングchで独占無料ライブ配信される

ここでは、その試合の見どころ、勝敗予想とともに『3150 x LUSHBOMU vol.1』の開催概要、全カードを紹介する。

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🥊重岡兄弟復活へ、失意の底から這い上がる兄・優大

「重岡兄弟が強いところを、まず兄の僕がしっかりと見せなきゃいけない」と、優大はサルバ戦を前にした公開練習の場で決意表明してみせた。

今年3月、重岡優大(8勝1敗、5KOs)はメルヴィン・ジェルサレムを挑戦者に迎えたWBC世界ミニマム級タイトルマッチでプロ9戦目で初の敗戦を喫し、王座から陥落した。初回から攻め込んでくる相手に対し、3、6ラウンドと2度のダウンを奪われるなど、終始苦しい展開の中、最終ラウンドまで持ち込んだが1-2の判定で敗戦。試合後には「俺が弱かった」「ダサすぎる」と自ら吐露し、引退も考えたというほどの完敗だった。

それから約5か月、闘志を取り戻した優大は「ボクシング人生も10年以上ある中で、僕と弟は多分、今が一番強くなりたいって心の底から思っているのは間違いないなと思います」と語り、「前回よりも強い自分でレベルアップする」ことで、期待されるKO勝利に結び付けたいと考えている。

再起戦を迎える前の7月28日、弟・銀次朗がペドロ・タドゥラン(フィリピン)に惨敗、IBFタイトルから陥落し、右眼窩底骨折を負った。現役続行の支えになった弟を鼓舞するためにも、兄として這い上がる姿を見せねばならない。

対戦相手のサミュエル・サルバ(20勝1敗、13KOs)は、2020年以降の直近3試合を3連勝中。キャリアの中で喫した黒星は、2019年に元IBF世界ミニマム級王者のレネ・マーク・クアルト(フィリピン)に判定勝ちした後、タドゥランと対した王座決定戦に臨み、初回にダウンを奪いながらも、不意のバッティングにより棄権TKO負けを喫した1敗のみという強敵だ。

優大自身が「一番強い選手を選んだ」と語る対戦相手のチョイスは、「この試合をクリアしたら年内に世界戦を組みたい」という亀田興毅プロモーターの思いの表れでもある。

現在、『リングマガジン』のランキングでも4人の世界王者に次ぐ5位につけている重岡優大が強敵を相手に、世界戦線への復活、重岡兄弟復活の狼煙を上げる。


🥊重岡vsサルバ:勝敗予想

ジェルサレム戦での惨敗は、重岡優大のキャリアに大きなショックを与えた。最短で世界戦線に戻るには、相応の相手からの勝利が必要だが、WBOミニマム級9位のサルバはその意味では非常に厄介だ。

サルバはカウンターに長けたファイターで、キャリアハイライトのタドゥラン戦でもその強打は火を吹いた。直近3戦はすべてKOかTKO勝ちだ。タドゥラン戦後のサルバはハンドスピードの速い、鋭いコンビネーションも見せており、格下相手には大きな武器になっていた。直近2戦は1Rで仕留めており、重岡相手にも早期決戦を仕掛けてくるかもしれない。

重岡は自分の距離でプレスをかけ、ピンポイントで刺し込むのが得意のパターンだが、公開練習の際、世界2階級制覇王者の畑山隆則氏は、打ち終わりに課題があると指摘。両者のスタイル的に額を合わせての打ち合いにはなり難いことを考えると、畑山氏の指摘は大きなヒントになるだろう。

適所での強打の後の状況を丁寧に潰していけば、10回戦フルラウンド、重岡が判定勝ちに持っていけると予想する。

スポーティングニュースの予想:重岡の判定勝ち

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🥊『 3150 x LUSHMOBU vol.1』試合概要

  • 大会名:『3150 x LUSHMBOMU vol.1』
  • 試合時刻:2024年8月24日(土)13:00開演
  • 配信媒体:ABEMA
  • ライブ配信時刻:12:30開始 ※無料で放送終了後6日間視聴可能
  • 会場:大和アリーナ(大阪府吹田市、最大収容人数 約4,800人)

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🥊『3150 x LUSHMOBU vol.1』全カード

  • IBF世界フェザー級指名挑戦者決定戦12回戦
     亀田和毅(TMK) vs レラト・ドラミニ(南アフリカ)
  • 48.6キロ契約10回戦
     重岡優大(ワタナベ)vs サミュエル・サルバ(フィリピン)
  • スーパーフライ級8回戦
     野上翔(RK蒲田)vs ダンリック・スマボン(フィリピン)
  • 52.5キロ契約10回戦
     KJ・カタラジャ(フィリピン)vs 健文トーレス(TMK)
  • ミドル級6回戦
     佐々木る玖(KWORLD3)vs 大島光容(尼崎亀谷)
  • 60キロ契約8回戦
     伊集院嵐(KWORLD3)vs ペン・ファン(中国)
  • スーパーフライ級6回戦
     シュアイ・ウー(中国)vs 宮川竜成(尼崎亀谷)
  • 58キロ契約4回戦
     佐藤陽太(LUSH緑)vs 阿部樹(CHANGES)

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。

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スポーティングニュース日本版アシスタントエディター