ジョシュア・フランコ:若きラバーマッチ巧者が井岡に引導を渡すか|ボクシング戦績・経歴

Daniel Yanofsky

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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【ライブ速報】6.24 井岡一翔vsフランコ:難題噴出も試合は決行|試合経過・結果・ハイライト|ボクシング2023

日本人初の4階級制覇王者である井岡一翔が6月24日(土)に覚悟の再戦を挑む相手が、WBA世界スーパーフライ級王者ジョシュア・フランコだ。フランコは27歳ながら珍しいキャリアを歩んできた。

複数のトリロジー戦を制してきた若き試合巧者の戦績や経歴を本誌格闘技エキスパートのダニエル・ヤノフスキーが紹介する。

※編集部注(6/23 15:00):前日計量で王者ジョシュア・フランコが3.1kg超過し、再計量も2.9kg超過で終えた。井岡は計量を-160gでパスしていた。このため、試合は行われるが、フランコは王座剥奪で勝っても空位、井岡が勝てば新王者になるという結論になった。

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2022年末にドローに終わった試合の再戦

ジョシュア・フランコはここ数年、チャンジャブルな試練を乗り越えてきた。27歳の若さながら、彼の経歴には複数のトリロジー対決が含まれ、そのラバーマッチのなかには物議を醸す結果もあった。フランコは、6月24日に井岡一翔とWBA世界スーパーフライ級王座を賭けて対戦するが、このカードも2022年末にドローに終わった試合の再戦だ。会場は初戦と同じ大田区総合体育館になる。

米テキサス州サンアントニオ生まれの『エル・プロフェソール』(教授)ことフランコと、日本人初の4階級制覇王者である井岡は、2022年大晦日、WBAとWBOのベルトをめぐって12ラウンドの間、一進一退の攻防を繰り広げた。両者とも0−1ドローという結果に満足していないため、改めて雌雄を決することになる。

スポーティングニュースは、フランコのキャリアスタートから、因縁の対戦相手との最近の取り組みまでの情報をまとめた。

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ジョシュア・フランコの獲得タイトルは?

フランコはプロキャリアのなかで、NABF北米バンタム級王座、WBA世界インターナショナル・バンタム級王者、WBA世界スーパーフライ級レギュラー王座を獲得してきた。

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2度のトリロジーを制してきた若き王者フランコ

フランコのプロ戦績は18勝1敗3分の無効試合は1で、ノックアウト勝ちが8回ある。

フランコは1995年10月27日、米国テキサス州サンアントニオに生まれた。4歳下の弟には、のちのWBC世界スーパーフライ級王者/WBO世界フライ級王者のジェシー・ロドリゲスがいる。フランコはボクシング好きの父親の手厚いサポートを受け、13歳から本格的なトレーニングを開始。14歳だった2010年10月8日、アマチュアデビュー戦を飾った。連戦連勝という戦績ではなかったが、2014年1月、全米選手権で準優勝を挙げ、軽量級注目のプロスペクト候補となった。

ノニト・ドネアらを指導し、近年では前WBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級王者アンソニー・ジョシュアのアドバイザリーコーチとして知られる名伯楽ロベルト・ガルシアの教えのもと、2015年8月にプロ転向。2018年3月のルーカス・フェルナンデスに判定負けを喫するまで、13連勝を築き上げた。

フランコのプロキャリア最初のハイライトとなったのが、2018年から2019年にかけて行われた、オスカル・ネグレテとのNABF北米およびWBAインターナショナル・バンタム級王座をめぐるトリロジーだ。2018年の初戦はドローに終わり、2019年4月にスプリット判定で勝利し2本のベルトを獲得。同年8月の第3戦はドローとなり、1勝2分けでシリーズを終えた。

さらに、2020年1月のホセ・アレハンドロ・ブルゴス戦に勝利したフランコは、2020年から2021年にかけて、今度はアンドリュー・モロニーとWBA世界スーパーフライ級レギュラー王座を争った。2020年6月の第1戦ではフランコが、暫定王者から昇格したモロニーを判定で破り、キャリア初の世界タイトル獲得に成功。同年11月の第2戦のノーコンテスト(モロニーのヘッドバット行為)を挟み、2021年8月の第3戦ではフランコが再びモロニーを全会一致の判定でくだし、2勝1NCでトリロジーを制した。

こうして27歳にして2つのトリロジーファイトを乗り越えてきたフランコは、2022年大晦日、日本で井岡一翔とWBAとWBOのベルトをかけて戦ったが、試合は多数決ドロー(0-1)に終わった。井岡はWBO王座を返上し、WBO指名挑戦者の中谷潤人との対決を回避してまで再戦を要請。フランコ陣営も、『初戦は勝っていた試合だった』ことを証明するため再戦を受諾した。

フランコにとって、3度目のラバーマッチシリーズ(通算8戦目)となる6月24日の井岡戦。今もカリフォルニア州にある名門ジム「ロベルト・ガルシア・ボクシングアカデミー」で寮生活を送るハングリーな世界王者は、ABEMAの取材にも余裕の笑みを浮かべ、こう豪語した。

「試合が始まればスイッチは入る。秘策は無用」

ジョシュア・フランコの戦績と経歴

  • 出身地:米国テキサス州サンアントニオ
  • 生年月日:1995年10月27日(27歳)
  • 身長:165cm
  • リーチ:170cm
  • 総試合数:23
  • 戦績: 18勝1敗3分け1無効(8KO勝ち) 
  • 主な世界タイトル歴:
    • WBA世界スーパーフライ級王座(現王者)

原文:Joshua Franco pro record, titles ahead of Kazuto Ioka 2023 boxing fight
翻訳・編集:スポーティングニュース日本版編集部 神宮

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。