TJ・ドヘニーが井上尚弥に勝つ方法とは? 統一タイトルマッチで挑戦者のチャンスを評価する

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一野洋 Hiroshi Ichino

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9月3日、東京・コロシアムで世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥が、TJ・ドヘニーと防衛戦に臨む。このアイルランド出身の挑戦者は、27戦無敗の“モンスター”に果たして勝つチャンスはあるのか。

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31歳の井上尚弥は、世界のボクシング界で最も恐れられているファイターの一人。27戦全勝(24KO)の戦績を持つ日本の破壊者は、過去8年間で1度しか判定に持ち込まれたことがなく、現在8連続KO勝利中だ。最近の試合では、メキシコの左利きファイター、ルイス・ネリに第1ラウンドでダウンを奪われたが、そこから立ち上がり、第6ラウンドで圧倒的なKO勝利を収めた。

しかし、井上は無慈悲なパンチャーとしての評判に加え、技術的にも極めて優れたファイターだ。日本が誇る絶対王者は、優れたハンドスピード、完璧なバランス、そして非の打ちどころのないスキルを持ち合わせている。つまり、相手は顎に一撃を食らうだけでなく、その技術にも対処しなければならない。それでは、ドヘニーはどのようにしてこの戦いで波乱を起こすのだろうか。

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ドヘニーはどのようにして井上に勝つのか?

ドヘニーは、間違いなく世界クラスのファイターだ。彼はThe Ring誌による世界スーパーバンタム級ランキングで第7位にランクされており、過去には岩佐亮佑に勝利してIBF世界スーパーバンタム級のタイトルを獲得し、高橋竜平にも勝利して防衛に成功した。

元IBFスーパーバンタム級王者であるドヘニーは、減量を苦にせず自然体でこの体重級に適しており、4階級を飛び越えてきた井上よりも力のアドバンテージを持っている可能性がある。さらに、チャンピオンの以前の対戦相手とは異なり、ドヘニーは日本での戦いにも慣れている。彼は今回で4度目の日本での試合になる。

しかし、これらの利点はある程度までしか通用しない。井上はドヘニーより6歳若く、このマッチアップではほとんどの面で優位に立っている。チャンピオンはより速く、よりスキルフルで、より爆発的であり、今が全盛期だ。

現実的に考えると、ドヘニーが勝つためには一発のチャンスしかなし。彼のニックネームである“ザ・パワー”の通り、ドヘニーは“モンスター”を完璧な左手で誘い込み、早い段階でノックアウトするしかない。試合が長引けば、それだけドヘニーがダメージを受け、徐々に崩れていくだろう。井上はネリ戦の初回にダウンしたことがあり、彼が無敵ではないことは証明されている。

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ドヘニーのパンチの破壊力は?

ドヘニーはパンチ力を持っている。26勝のうち20回のノックアウト勝利を収めており、直近の3試合も日本でKO勝ちしている。そして重要なのは、彼がスーパーバンタム級で真のパンチャーであるということだ。

「井上の以前の対戦相手とは異なるタイプの挑戦をもたらすと思う」とドヘニーはThe Ring誌に最近語った。「最後の2人はサウスポー(マーロン・タパレスとルイス・ネリ)だったが、彼らの記録を振り返ってみると、彼らはキャリアを通してバンタム級で戦ってきた選手たちだった。私はキャリアを通じてスーパーバンタム級で戦ってきた選手であり、この階級では大きな体格を持っているので、その強さがあるし、私のパンチ力については誰もが知っている。私はこれらの特性をリングに持ち込むつもりだ。準備やその他の点では、最高のフィジカルコンディションに自分を整え、そこから試合がどう展開するか見てみることにする」と、井上戦に自信を見せていた。

🥊井上尚弥のプロフィール・戦績

  • 出身地:日本・神奈川県
  • ニックネーム:モンスター、怪物
  • 生年月日:1993年4月10日(31歳)
  • 身長:165cm
  • リーチ:171cm
  • 戦績:26戦26勝無敗(23KO)
  • 構え:オーソドックス(右構え)
  • 前戦:ルイス・ネリにTKO勝利(2024年5月6日)

🥊TJ・ドヘニーのプロフィールと戦績

  • 出身地:アイルランド・ポートレーイシュ
  • ニックネーム:The Power
  • 生年月日:1986年11月2日(37歳)
  • 身長:166cm
  • リーチ:173cm
  • 戦績:30戦26勝(20KO)4敗
  • 構え:サウスポー
  • 前戦:ブリル・バヨゴスにTKO勝利(2024年5月6日)

※本記事は国際版記事を翻訳し、日本向けに編集した記事となる。翻訳・編集:一野 洋

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Tom Gray joined The Sporting News in 2022 after over a decade at Ring Magazine where he served as managing editor. Tom retains his position on The Ring ratings panel and is a full member of the Boxing Writers Association of America.

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青山学院大学を卒業後、米軍厚木基地に就職。その後、NFLを題材にしたライターを目指して渡米。アメリカでは寿司職人を経て、日系フリーペーパーの編集者となりNFL、MLB、NBAなどを取材。帰国後はNFL日本語公式サイトのディレクション業務などに従事した。ライターとしてNFL、海外競馬、サーフィンをメインに扱い、これまでにスーパーボウル、凱旋門賞などの海外競馬、ジャパン・オープン・オブ・サーフィンなど取材経験あり。