【中止】田中恒成vsロドリゲス|試合結果予想・参考オッズ|7.20 両国国技館

井熊知也 Tomoya Ikuma

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LIVE BOXING 9 田中恒成 vs ロドリゲス

7月20日(土)東京・両国国技館で開催される『Prime Video Presents Live Boxing 9』にて、WBO世界スーパーフライ級王者の田中恒成の初防衛戦が予定されていた。しかし、挑戦者ジョナタン・ロドリゲスの体重超過により試合は急遽中止となった。

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ここでは、田中vsロドリゲスの試合背景・勝敗予想・参考オッズ、そして試合中止の経緯についてもまとめる。この試合は『Prime Video Presents Live Boxing 9』として同日、Amazonプライムビデオで独占ライブ配信される予定だった。

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■試合背景:4団体統一に向け勢い見せたかった田中だが…

WBO世界スーパーフライ級王者・田中恒成の初防衛戦

田中恒成は、2024年2月にWBO世界スーパーフライ級王座決定戦で同級2位のクリスチャン・バカセグアと激突。3-0の判定勝利を収め、井岡一翔と井上尚弥に続く、日本男子では3人目となる世界4階級制覇を達成した。しかも、元世界6階級制覇のオスカー・デ・ラ・ホーヤの24戦目を超える、21戦目で成し遂げ、史上最速記録を更新しての偉業となった。

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その約4年前の2020年大晦日、井岡一翔に挑戦し、TKOでプロキャリア初の黒星を喫した田中は、約3年を経てWBO世界スーパーフライ級王座を獲得し、見事に這い上がってみせた。

田中に唯一の黒星をつけた井岡一翔は、2024年7月7日にフェルナンド・マルティネスと12Rの激闘の末、判定で敗れ、6年ぶりの黒星を喫した。井岡が敗れたことについて田中は「思うことは少なくはないですけど、あまりうまく伝えられないのでやめておきます」と、その内なる感情をすべて言葉にはしなかった。おそらく、自身に唯一の黒星をつけた井岡には勝ち続けてほしかったという思いがあったのだろう。

井岡に勝利したマルティネスは田中との対戦に意欲を示している。さらに長らくWBC王座に君臨していたファン・フランシスコ・エストラーダを悶絶KOに沈めたジェシー『バム』ロドリゲスも、この試合の行方を注視しており、熱望されるスーパーフライ級の4団体統一戦に向けて、見逃せない戦いとなる、はずだった。

WBO同級12位のジョナタン・ロドリゲス

そして、田中は今回の試合については、「負けたら終わりじゃないけど、次がないところにいるのもわかっているので、(先に進むためにも)負けれはしないです」と並々ならぬ覚悟をうかがわせた。

一方、対戦相手となるWBO同級12位のジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)は、ここまで28戦25勝(17KO)2敗1分と高いKO率を誇り、優れた戦績を築いてきた。対戦相手となる田中については、「スピードはある」と評価しつつ、「1RからKOを狙っていく」と強気の言葉を述べ、自身のストロングポイントである強打で圧倒すると宣言していた。

なお、同興行には那須川天心の対戦相手であるジョナサン・ロドリゲス(米国)も出場するが、英語の綴りが同じでも全く別の人物であり、英語とスペイン語の発音にも違い(ジョナサンとジョナタン)があるようだ。

ロドリゲスが2.9kg体重超過! 試合は中止に…

ところが、7月17日の前日計量でまさかの事態が発覚する。王者・田中はスーパーフライ級リミットの52.1kgで一発通過したが、挑戦者・ロドリゲスは55.0kgとまさかの2.9kgの体重超過に。

約3kgオーバーは、バンタム級(53.52kg以下)はおろか、スーパーバンタム級(55.34kg)に差し掛かる体重となり、2階級上との試合は成立できないとし、中止の判断となった。

国内報道によると、ロドリゲスは来日後に脚にけいれんが出るなど体調不良に。水抜き減量を行えるだけの体調に戻せなかった。田中の今後は一旦白紙となった。

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■勝敗予想・参考オッズ(試合中止)

この試合の勝敗予想は、総合力で判断できそうだ。王者の田中恒成は、挑戦者ジョナタン・ロドリゲスに対してスピード、テクニック、そして攻撃力の全てにおいて大きく上回っている印象がある。

田中はその体技を駆使したアグレッシブなファイトスタイルで、ロドリゲスとの試合を支配することが予想される。田中の迅速なフットワークと鋭いパンチコンビネーションは、ロドリゲスにとって大きな脅威となるだろう。

ロドリゲスはリーチのアドバンテージを持っているが、田中は中間距離でのディフェンスが非常に巧みであるため、ロドリゲスがそれを活かすのは難しいだろう。田中は的確なディフェンスでロドリゲスの攻撃をかわしつつ、自らのスピードを活かして攻める流れが予想できる。

一方で、田中はインファイトでガードが下がる傾向があるため、ロドリゲスのリーチを活かしたアッパーカットには注意が必要となるが、田中はそれを補うだけの技術と戦術を持っていると言える。

最終的には、田中が中盤でKO勝利を収めると予想する。田中の攻撃的なスタイルと優れた技巧が、試合の決定打となるだろう。ロドリゲスも強力な選手だが、田中のスピードとテクニックには敵わないと見る。

ブックメーカーオッズ比較サイト『oddschecker』によると、田中「2/17」(1.12倍)、ロドリゲス「13/2」(7.5倍)、ドローが「22/1」(23倍)で、田中優位のオッズだった。

【7/19更新】ロドリゲスが体重超過で計量失格、リザーバーもいないため、両陣営の協議のもと試合は中止された。

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井熊知也 Tomoya Ikuma

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スポーティングニュース日本版でアシスタントエディターを務める。大阪府茨木市出身。大学を卒業後、2020年にキックボクサーとしてプロデビューを果たす。引退後、格闘技に関連する情報を発信するために個人ブログを立ち上げる。ライターとしては主に格闘技をメインに扱い、目まぐるしく変化する格闘技の世界において、最新情報を追い続ける元プロ格闘家ライター。