12.4 エストラーダvsロマゴン第3戦:日程、DAZN放送予定、試合開始時間、展望、無料視聴

Daniel Yanofsky

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本時間12月4日昼頃、米国アリゾナで「ロマゴン」の通称で日本のボクシングファンにもお馴染みのローマン・ゴンサレスとファン・フランシスコ・エストラーダが、米アリゾナ州のデザート・ダイヤモンド・アリーナでトリロジー決着戦を行う。

軽量級屈指のカードとなるトリロジーマッチの日程、試合開始時間、放送・配信先(DAZN独占)、テレビやネットでの無料視聴が可能かについても紹介する。

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エストラーダとロマゴン、10年越しのトリロジー決着戦が実現

2022年は「カネロ」ことサウル・アルバレスとゲンナジー・ゴロフキンによる「トリロジー(三部作)」の決着戦が9月18日に実現し、カネロの勝利でもってついに終焉を迎えたが、そのライバル関係よりもさらに月日を要したトリロジー決着戦がある。

軽量級で傑出したふたりのファイターが、歴史的な2度の戦いを経て、ライバル関係を決着させる準備が整った。

ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)は、日本時間12月4日、米アリゾナ州のデザート・ダイヤモンド・アリーナで、空位のWBC世界スーパーフライ級王座と、自身が持つThe Ring誌認定スーパーフライ級タイトルを懸けて、長年のライバル、「ショコラティート」ことローマン・ゴンサレス(ニカラグア)と戦う。日本では「ロマゴン」でお馴染みだろう。

両者は、2012年11月17日に初めて対峙し、ゴンサレスが全会一致の判定でエストラーダを破り、自身が持つWBA世界ライトフライ級王座の5度目の防衛に成功した。中量級以上の階級がボクシング界の花形となる現代において、両者はその色眼鏡を覆す高いスキルとタフネスを競い合い、世界中のボクシングファンを驚かせた。

それから両者の再戦は長きにわたり実現しなかったが、2021年3月13日、9年越しに行われた。この再戦でゴンサレスは、エストラーダに対して70万ドル(当時のレートで約7600万円)の報酬を得たとされる。

「(ファイトマネーと自身への注目は)想像もしていませんでした」とゴンサレスは通訳を介してESPNに語っている。

「今日、軽量級が評価されていることをとてもうれしく思います。そして、ボクシングファンがこの階級の新しいファイターなど、私たちと同じように成長しているシーンを追い続けてくれることを神に願っています」

両者の再戦はスーパーフライ級で実施され、同階級では最多記録となる2529回のパンチが放たれ、エストラーダは1212回中314回(ヒット率26%)、ゴンサレスは1317回中391回(ヒット率30%)というスタッツだった。試合結果は、WBC同級王者のエストラーダがスプリット判定でゴンサレスを破り、WBA同級スーパー王座を統一。9年越しの雪辱を果たした。

この試合後、エストラーダは「勝つために十分やったと思う」とESPNを通じて語った。

「ショコラティートは偉大なファイターであり、彼(との戦い)はこのままトリロジーになるに値すると思う。接戦であることはわかっていた。有利か不利かはわからなかったが、最後の2ラウンドで戦いを終わらせなければならないことはわかっていた。最初の試合よりいい試合だった」

当初、トリロジー決着戦は2021年10月16日にセットされ順調に進むとみられていたものの、ゴンサレスの新型コロナウイルス感染によって延期。2022年3月5日で再設定されるも、今度はエストラーダが新型コロナウイルスに感染する不運に見舞われた。この間にエストラーダはWBA世界スーパーフライ級スーパー王座を返上したが、WBA側は事実上の剥奪で処理。ゴンサレスはWBC世界スーパーフライ級ダイヤモンド王座を獲得していた。

それぞれの状況が落ち着き、12月3日(日本時間4日)、決着の第3戦を迎えることになった。

スポーティングニュースは、エストラーダ vs. ゴンザレスのトリロジー決着戦の放送予定、配信先、展望、プロフィール・戦績、ファイトカード(アンダーカード)を紹介する。

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦はいつ行われる?

  • イベント開催日時:現地時間12月3日(土)|日本時間12月4日(日)
  • メインカード開始時間:日本時間10:00頃
  • メインイベント開始時間:日本時間12:15頃

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦は、開催地の米アリゾナ州との時差が16時間となり、日本時間では12月4日(日)の昼間に行われる。配信対象となるメインカードは、10:00スタートを予定。メインイベントは、12:15頃から両者の入場が始まる見込みだ。なお、各試合開始時間はイベントの進行状況によって変動する。

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦の放送配信先、視聴方法は?

  • ライブ中継配信先:DAZN

エストラーダ vs. ロマゴンを含むメインカードの試合中継は、スポーツ専門動画配信サービス『DAZN(ダゾーン)』の世界独占ライブ配信となる。

ボクシングのライブ配信を手掛けるAmazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)やABEMA、U-NEXT、dTVなどのインターネット動画配信サービスや、BSのWOWOW(およびWOWOWオンデマンド)やCSのスポーツ系チャンネル、地上波テレビ局での放送・配信予定は一切ない。

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦の視聴価格は?

月額/年額の視聴契約だけでエストラーダ vs. ロマゴン第3戦のライブ配信を観ることができる(PPV個別追加料金は不要)。

  • DAZNの月額料金:3000円

  • DAZNの年間料金:一括払い2万7000円/月々払い2600円x12(総額3万1000円)

さらに、auユーザー以外にはややハードルは高くなるが、実質月々2310円分お得な「使い放題MAX 5G/4G DAZNパック」などもある。

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦は無料視聴できるのか?

DAZNでの独占配信となり、ほかの放送・配信サービスにおいて、無料で視聴することはできない。

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エストラーダ vs. ロマゴン第3戦はどこで開催される?

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦は、米アリゾナ州グレンデールのデザート・ダイヤモンド・アリーナ(旧ヒラ・リバー・アリーナ)で行われる。同施設は最大19000人を収容可能で、NHLのアリゾナ・コヨーテズのホームスタジアムとして知られるほか、音楽ライブなどのイベントも行われる多目的アリーナだ。

過去の両者の試合は、テキサスのアメリカンエアラインズ・センターとロサンゼルス・メモリアル・スポーツアリーナで実施された。

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦の展望(プレビュー)

2021年の再戦時のように、両ファイターがチェスを詰めるような緻密なボクシングをみせ、どちらが他方を上回れるかの戦いになるだろう。

ゴンサレスは、スーパーフライ級において、1ラウンドあたり平均89.2回のパンチを放ち、現役ファイター中2番目にランクされる。彼は平均ヒット数は32.3回で1位を誇る。対するエストラーダは、1ラウンドあたりの平均パンチ数76.2発で6位に入る。ヒット数においても平均25.1発で6位だ。強打においては、ゴンザレスは1ラウンドあたり65.6発の2位となっており、平均27.8発ヒット。エストラーダは平均53.9発中、約20.1発ヒットで6位につけている。

ボクシングデータベースサイト『Compubox』によると、エストラーダは2021年の再戦時、ゴンサレスに対して計314発のパンチを当てている。だが、計391発をヒットさせたライバルを相手に、エストラーダはさらに上を目指す術を身につけているのか、だ。

エストラーダは、試合を配信するDAZNに対し、「これまで準備してきた。ローマン(ゴンサレス)をKOで倒すことができると感じている。彼はボクシングの歴史に残る猛者であり、説得力を持って彼を倒したい」 と意気込んだ。

スキルに関しては、どちらもこの階級のトップにあることは間違いない。これは35歳のベテランであるゴンサレスにとくに当てはまる。エストラーダとの再戦での黒星を除けば、ここまで倒した5人の対戦相手のうち3人をKOしている。一方のエストラーダは1年半のブランクはあったものの、9月のアルジ・コルテス戦に判定勝ちを収めるなど、7連勝をマークした。

スキル以外の要素では、両者はそれぞれ新型コロナウイルスに感染しており、パフォーマンスに影響があるのかが気になるところだが、直近の試合では大きな影響は見られなかった。

スポーティングニュースは、ゴンサレスがスコアカードで勝利を確保すると予想する。スコアに差が出るのは、1ラウンドか2ラウンドという早い段階で現れるとみる。 いずれにせよ確かなことは、激しい打ち合いが期待できるということだ。

スポーティング ニュースの勝敗予想:全会一致の判定によりゴンザレス勝利

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦のベッティングオッズ

海外では近年スポーツベッティングが盛んになっており、この試合もその対象になっている。オッズは識者や目の肥えたスポーツファンの見立てを反映しているため、勝敗予想に役立つ。マイナスがつくほど人気(優位)で、プラスがつくほど不利となる。

米ブックメーカー『Caesars』によると12月2日付けのオッズで、ゴンサレスは-220の優位で、エストラーダは+180で不利の評価となっている。

フアン・フランシスコ・エストラーダのプロフィールと戦績

  • 国籍:メキシコ
  • 生年月日:1990年4月14日(32歳)
  • 身長:5-4(164.5cm)
  • リーチ:66インチ(167.6cm)
  • 総戦闘数:46
  • 戦績:43勝3敗(28KO)

ローマン・ゴンサレスのプロフィールと戦績

  • 国籍: ニカラグア
  • 生年月日:1987年7月16日(35歳)
  • 身長:5-3(161.5cm)
  • リーチ:64インチ(162.5cm)
  • 総戦闘数:54
  • 戦績:51勝3敗(41KO)

エストラーダ vs. ロマゴン第3戦の予定対戦カード

  • WBC世界スーパーフライ級王者決定戦&The Ring誌認定スーパーフライ級王座戦
    ファン・フランシスコ・エストラーダ (王者) vs. ローマン・ゴンサレス
  • WBC世界フライ級王座戦
    フリオ・セザール・マルティネス (王者) vs. サミュエル・カルモナ
  • WBC・USNBCスーパーミドル級王座戦
    ディエゴ・パチェコ (王者) vs. リカルド・エイドリアン・ルナ
  • フライ級契約試合
    ホセリート・ベラスケス vs. クリストファー・ロサレス

※本記事は本誌の複数の英語記事をベースに翻訳、日本版として追記編集した記事となる。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

神宮泰暁 Yasuaki Shingu Photo

日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。