第3戦前最終会見で視殺戦 カネロ「12R以内にKO」、ゴロフキン「経験で勝つ」 18日昼ゴング

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

第3戦前最終会見で視殺戦 カネロ「12R以内にKO」、ゴロフキン「経験で勝つ」 18日昼ゴング image

現地時間9月15日、カネロことサウル・アルバレス(メキシコ)とゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)が同17日(日本時間18日)に米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われる第3戦、WBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチの最終記者会見に登壇し、火花を散らした。

スーパーミドル級4団体統一の「比類なき」王者であるカネロと、その赤毛の宿敵に借りを返さんとするゴロフキンがお互いに勝利を宣言した。

2017年から始まった因縁のライバル対決は、1勝0敗1分でカネロが先行したまま、2018年の第2戦から約4年間空白期間があいていた。ライバル関係は終わったとばかり、ゴロフキンが求める第3戦を避けてきたカネロだが、今年5月にWBA世界ライト級スーパー王者ディミトリー・ビボル(ロシア)に挑戦して判定負け。敗戦イメージ払拭のため、この試合に臨む。

これまでの2戦はフルラウンド判定決着(第1戦は引き分け、第2戦はカネロ判定勝ち)のため、カネロは「12ラウンド以内に終わらせる」というプレッシャーを自分にかけていると話し、それが今回の目標であることを明かした。練習中もその手応えを感じ、KO勝ちで長年のライバル関係を決着させ、再びパウンド・フォー・パウンドの頂点に立つ自信を伺わせた。

対するゴロフキンは、実質的に2019年に引退状態にあったが、IBF・IBOミドル級タイトルを獲得し、今年4月には村田諒太をくだしでWBAスーパー王座も統一。カネロとの第3戦を目指してここまで這い上がってきた。

12ラウンド以内のKO勝ちを宣言するカネロに対して、「こちらの戦略の強みはより多くの経験になるだろう」と分析したゴロフキン。「我々にとって最大の戦いになる」とし、リングという誰が一番優れているかを証明する場所で借りを返すことを目指す。

専門メディア『Boxing News 24』によると、40歳になったゴロフキンは、8歳下のカネロがここ4年間で残した実績について、「(20代後半から30代前半の)年齢と王者という立場で重ねてきただけ」と指摘。6月の会見でカネロが「このライバル関係は私的なもの」と発言したことについても、「だとしたら、すぐに実行されていたはず」と断じ、カネロが自身との決着戦から逃げ、(ゴロフキンが)年齢的に衰えるのを待っていたのではないかと暗に批判している。

第3戦のプロモーターであるマッチルーム社のエディー・ハーン氏を立会人にしてのフェイスオフでは、約30秒の視殺戦となったが、試合本番では12ラウンド到達前に決着するのか、注目となる。

カネロ vs. ゴロフキン第3戦を含むイベントは、日本時間9月18日、『DAZN』で世界独占配信される。海外では約9000円近いPPV視聴料金が別途必要となるが、日本では追加料金なしのサブスクリプション(月額/年間契約)内で視聴できる。

メインカード

  • WBAスーパー・WBC・IBF・WBOおよびThe Ring誌スーパーミドル級世界王座戦:「カネロ」サウル・アルバレス (c) vs. ゲンナジー・ゴロフキン
  • WBC世界スーパーフライ級王座戦:ジェシー・ロドリゲス (c) vs. イスラエル・ゴンザレス
  • WBC米国(USNBC)スーパーミドル級シルバー王者決定戦:ディエゴ・パチェコ vs. エンリケ・コラソ
  • IBF北米スーパーミドル級王者決定戦:アリ・アクメドフ vs. ゲイブ・ロサド
  • WBAインターナショナル・ミドル級王者決定戦:オースティン・ウィリアムズ vs. キーロン・コンウェイ

アンダーカード

  • ライト級:マーク・カストロ vs. ケビン・メンドーサ
  • スーパーライト級:アーロン・アポンテ vs. フェルナンド・モリーナ
  • スーパーフライ級:アンソニー・ヘレナ vs. デルビン・マッキンリー

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。